こんにちは、大阪駅前の税理士法人トップ財務プロジェクトの岩佐孝彦です。
これから確定申告など繁忙期入る中で、チームプレーが大切です。
また、組織の成長に伴い、スタッフに任せることの重要性も増します。
家業・生業で終わるのか? 個人商店で終わるのか?
それとも、真の意味で企業になれるのか?
そんなことを学ぶために、今日の一冊はコチラ。
『「任せ方」の教科書』出口治明(角川書店)
あのライフネット生命を立ち上げられた出口氏の著書。
それでは、本日の赤ペンチェックを見てみましょう。
▼CEO … 会社の【意思決定】に責任を持つ
▼COO … 会社の【業務執行】に責任を持つ
このように責任を分けると、透明で一貫性のある経営ができるようになります。
たとえば、企業買収に失敗したらCEOの責任、業務上でミスがあったらCOO
の責任。
▼歴代の経営者で最も優秀なのは織田信長。
何もしなくてよかった高度成長期であれば、流れに乗っているだけなので、家康型
が適していました。しかし、これからの日本のように、ゼロ成長、マイナス成長の社会
では、自分の頭で考える【信長型】のリーダーが求められます。自分の頭で必死で考え
なければならないのです。
▼仕事ができる上司は部下に【この4つ】だけは必ず伝えています。
①期限
②優先順位
③目的と背景
④レベル
(例)
「A社へのプレゼンで、【一般的な〇〇〇事業の収益性の高さをアピールしたいから(①仕事の
背景)】、そのためのデータを探して、【5月15日までに(②期限)】まとめてほしい。
あとで自分で資料に落とし込むから、【粗々のデータ(③要求レベル)】でいいよ。
ただ、今キミがかかっている【B社の仕事より優先(④優先順位)】して下さい。」
▼部下の視野を広げる「仕事の振り方」がある。
*丸投げ … 指示があいまい。「何でもいいから、適当にやっておいてくれ」
*任せる … 指示が明確。権限の範囲が明確。「キミにはこういう権限を与えるので、
こういう結果を出してほしい」
▼ルールを明確にしておけば、任された側も迷わずに業務を進めることができる。
講演に関するルール(例)
*私のスケジュールは社内ネットワーク上に公開してあるので、誰でも、自由に確認、閲覧
していい。
*スケジュールが空いていれば、私の許可がなくても講演を入れていい
*講演内容(テーマ)にはこだわらない。条件は原則として「聴講者10名以上」のみ
*金融庁から呼ばれたら、すべての予定をキャンセルし、金融庁を最優先にする
(免許事業である保険会社にとって金融庁への対応はプライオリティが高いため)
▼上司こそ部下にホウレンソウするべき。
オフィスをぶらぶら歩き、社員たちの顔色を見ています。部下をよく観察し、タイミングを
見計らって声をかける。部下に対するホウレンソウを習慣にすれば、部下の状況が把握しやすく
なる。
▼仕事を与え、部下を忙しくさせるのが上司の務め。
部下がサボるのは、上司が仕事を与えていないから。
「人にしてもらう」のは、上司の仕事の基本。
▼仕事を抱えてしまう上司の残念な共通点
①人間の能力や使える時間は有限であることがわかっていない
②部下の仕事が「60点」では納得できない
③判断のスピードが遅い
▼部下を動かす3つの方法
①上司を好きにさせる
②圧倒的な能力の違いを見せる
③必死に働いている姿を見せる
▼部下の短所は「ほうっておく」
部下の尖った部分は、削るのではなく、そのまま残すこと。人は小さい丸より
大きい三角形であるべきです。
▼マネージャーレベルの責任の大きな仕事は任されたくない、ルーチンワークで自分の力
を発揮したいと考えている人には、マネージャーレベルの責任の大きな仕事を任せては
いけないのです。
▼「人間って、普段は30か40の力で働いているのだから、50で働けば十分や。
だからはじめは、みんなが50くらいで働いて、1年、2年と少しずつ時間をかけて
50を55に、55を60にしようと考えるのが経営者や。いきなり社員に100%の
力を発揮してもらおうと、そんなガキみちなことを言っちゃいかん。」
▼人は「ほめる」と「叱る」の割合が「3対1」でないと、ポジティブな
気持ちを保てないと言われています。「ロセダの法則」といって、数学者が提唱する理論。
わかっているつもりでも、なかなかできていない自分に反省されられましたね。
具体的で、わかりやすい「リーダー論」でした。
今日も社長業を楽しみましょう。