こんにちは、大阪駅前の税理士法人トップ財務プロジェクトの岩佐孝彦です。
Amazonでは販売されていないようですが、なかなか面白い書籍です。
今日の一冊はコチラ!
『年商10億円を目指す「社長の教科書」』ロイス・N・クルーガー(ダイレクト出版)
タイトルに『社長』と付いていますが、個人的には開業医のドクター先生に読んでほしい
内容です。職人気質で優秀が故に、すべての仕事をスタッフに任せることができずに、
忙殺され、組織に停滞感や閉塞感を感じてしまう…
社会的地位の高い開業医の先生の陰として噴出しがちです。
それでは、赤ペンチェックをみてみましょう。
▼あなたは変化し、成長するのか。もしくは、今いる場所にとどまり、最終的に消え去る
のか。どちらを選びますか?
▼成長やブレイクスルーを起こすためには、まずはリーダーから思考を変えなければなりません。
「がんばってハードに仕事をする」という労働型社長の思考から抜け出し、他の人やチームメンバー
を通じて結果を達成する思考を持つ必要があります。
▼重要なのは、頑張るかではない、何をするかだ。フェーズ2の成長では、あなたが会社のスーパー
セールスマンである必要はなくなります。必要なのは、効果性の高いチームであり、組織です。
これは、野球の4番バッターが監督になる、もしくは、俳優が映画監督になるのを考えれば、わかり
ます。チームをリーグ優勝へと導きたい監督が、4番バッターのように振る舞っていたら、
どうでしょうか?当然、チームは勝てませんよね。
どんなに頑張っても、役割を間違えてしまっては意味がないのです。
▼成長への4つの道筋
①自己成長。つまり、あなた自身の成長。
②人を動かす力の成長
③システムの成長
④リーダーシップ・経営力の成長
▼優れたリーダーは、人々を行きたい場所に導く。目標を定義し、それを伝えられない会社が多すぎる。
優れたシステムとは、継続的に改善し、チームメンバーの役割・やるべきことを明確に定義できる
システムです。システムとプロセスの明確な基盤を持つことで、会社の成長が確かなものになり、
より価値のあるものになり、未来に投資していることになる。
▼リーダーシップと経営力の成長。これを100年、200年という長期にわたって達成できている
会社は非常に少ないのが現状です。ここから進み続けていくためには、経営者の成長だけでなく、
社内の人全員の成長が必要になる。経営型社長としてのあなたの新しい仕事は、あなた自身が
システムの仕事を行うことではありません。他の人を通じたシステムを設計し、構築し、改善する
(効果性の高いチームの構築)ことなのです。
▼私がリッツカールトンホテル・ミレニア・シンガポールで経験したストーリーを紹介します。
食事が終わって、私はレストランのマネージャーに「どうやったら、スタッフ全員が一貫して
このような素晴らしいサービスを提供できるのか?」と尋ねました。
彼らは毎日15分のミーティングを行い、どうしたらゲストにより良いサービスを提供できるか
を話し合います。そして、良いアイデアがあれば、ゴールド・スタンダードを書き換えるか、
もしくは内容を追加するのです。サーバーはいつでも見られるように、28のステップが書かれた
カードを持っています。全スタッフがスタンダードを理解していて、それに対する責任感も
持っていたのです。
▼企業文化とは、社内の人々の行動が積み重なった総和です。
人々をシステムに入れて共通のビジョンを与えることで、企業文化が良い影響を受け、社員にとっても
顧客にとってもより良いものに変わっていきます。これをマネジメント経営と呼ぶのです。
そうすると、さらにレベルの高い経営が可能となります。
明瞭簡潔な言葉の中にメッセージ性を強く感じさせれた一冊で、一瞬で読めました。
6人で始めた小さな会社を世界企業に育てた実務家コンサルタントの教えとのサブタイトル
が付いています。年末年始のシンガポール旅行で宿泊したホテルのエピソードも記載されていて、
興味深かったです。今日も社長業を楽しみましょう。