こんにちは、大阪駅前の税理士法人トップ財務プロジェクトの岩佐孝彦です。
昨日、日本経営合理化協会の専務理事でいらっしゃる牟田太陽氏の著書を
紹介しましたが、今日はお父様の著書です。
ということで、本日の一冊はコチラ!
『社長の生き方』牟田學(PHP)
社長専門コンサルタントとして、日本経営合理化協会の創業者で理事長の
著書。日本経営合理化協会には私も大変お世話になっており、これまで2冊の
CD教材を手掛けて頂きました。
最新刊の『大増税時代のお金を残す社長の資産防衛術』は、御蔭様で発売5ヶ月
経過後の今も売れ筋ランキング1位。
http://www.jmca.jp/ranking/audio
それでは、本日の赤ペンチェックは以下の通りです。
▼勝負事であるから、お客様が審判を下される。優れていたら買われて繁盛し、
劣っていたら亡んでしまう。相対比較されて生死が決定するのだ。
▼生産設備は戦う武器である。社長は、絶えざる近代化を怠ってはならない。
▼新事業の失敗は、スタート時の思想に問題が多い。
人間は誰でもそうであるが、スタートして間もない頃の苦境には耐えて、互いに
協力を惜しまない。しかし、一朝、売り上げや利益が伸びてくると、地位や
取り分に不満が噴出してくる。人間の情の下手さが、失敗の因になるのだ。
時には、発案した者が資本を持たず、借金ばかりでスタートする。
▼しかし、最も多い失敗の典型は、社長自身が、一時的な売上増や利益増を
永遠に続くものと錯覚し、「長く続けていく哲学や、思想や、戦略・戦術、
目標」という重大な視点を知らないことに起因している。
事業は、どんな事業でも、自社が売っている商品やサービスを、同じお客様
に、3年でも、10年でも、50年でも、100年でも買って頂く以外に、
継続して繁栄はできない。このことが、本当にわかっていないから失敗して
しまうのだ。
▼創業者と比べて、二代目に欠けているものは「野心」である。
▼中国・インド・アジアの時代
ほとんどの動植物は、群れを成して暮らしている。ごく自然に、気候や、陽光
や、食べ物によって適地を求めて集まっている。人間は、そういう自然な状況
以外に、社会現象に影響されて移動する。特に資本主義社会は、人口・世帯数・
会社の数の多いところにますます集中し、群れを成して繁栄するようになって
いる。資本主義は、農業経済と違って、不便なところでは繁栄できない。
交通や情報の便利なところで栄える。地方から都市へ、貧しい国から豊かな国
へと、存立の魅力を大変化させてきた。人口も、世帯数も、会社の数も、多い
ところからさらに繁栄するのが哲学であり、自然である。
▼人材はまず、自分の会社に必要なタイプを教育し、人為的に作り上げて
いかねばならないのが基本である。
▼高齢の人材を雇用する。
国際的な定義では、65歳以上の人口が総人口の7%を超えれば、高齢化社会
といい、14%を超えれば高齢社会なのである。今、日本は平成18年には
20%を超えて、超々高齢社会に突入するわけだ。
人間は誰でも年を取る。ただ、高齢者の能力は個人差が大きい。注意深く
面接し、前職を生かせるのかの可否を判断して雇用すれば人材は多い。
▼闘争心のある組織を作れ
▼少数精鋭主義の勧め
集団はまず、やるべき仕事の量が多くて時間が少ないと、忙しい思いをする。
さらに、その仕事をこなす人間の数が少ないと、確実に、全員がフルに力を
発揮するようになる。ごく当然のことである。集団は、基本的に少数でなけ
れば、精鋭は育たないのだ。私の場合、経験値だけでいえば、強いリーダー
が存在しても、有能なサブリーダーがいても、集団は15名を超えないよう
にしている。
▼成功は「目的を変えないこと」にある
▼刺激が少ない会社は、組織に活力が乏しい
▼秘書が有能だと仕事が10倍できる
秘書には男性と女性が必要である。戦略的とか政治的な面は男性が得意である。
女性は事務的とか雑多な細かい配慮ができる人がよい。
▼景気動向は、経営者として、いつでも4つの指標で捉えるべきである。
「公共投資」「個人消費」「設備投資」「住宅投資」の動きが活発か?
昨日の息子さんの後継者本も骨太でしたが、今日のお父様の社長論も
秀逸です。親子二代競演の経営論ですね。今日も社長業を楽しみましょう。