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【M&A】買い手が現金を抜いてどこかに消える?

こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ

税理士法人トップ財務プロジェクト代表

岩佐孝彦@税理士です。

 

本日は博多出張でした。

船井総研の先進事務所視察ツアーに

参加し、3社のオフィス見学でした。

 

今回のツアーには全国各地の

税理士が参加されていましたが、

 

10年以上前に私(岩佐)の三重県での

講演に参加したことがあると、

お声をかけてもらいました。

K先生、ありがとうございます!

博多のお土産として、

スタッフに明太子を手配しました。

 

セミナー参加の本当の価値は、

 

時間の天引き

触発

混乱

気づき

行動リスト作成

決意&実行

 

までの一気通貫でできることですね。

高いお金を払って申し込むからこそ、

効果があるのでしょう。

前回のお話の続きです。

3つのエクジット戦略のうち、

【M&A(会社売却)】

について売り手として注意すべきは、

 

「買い手がすぐに現金を抜いて、

 どこかに消える」

 

ケースです。

本ブログで既報通り、

船井電機の経営破綻が

注目を浴びています。

 

(注)

船井総合研究所と船井電機は無関係

 

 

先日の報道で新たに発覚した

事実は以下の通り。

 

▼9月に退任した前社長の上田氏は

 退任直前に、1円でファンドに売却

 

▼同氏の別会社が船井電機から

 借りていた、11億円の債務免除

 

▼条件によっては将来、

 前社長が1円で買い戻せる

 

 

赤字の債務超過の

企業価値がマイナスの会社が、

1円で売買されることは

よくありますが、、、

 

 

船井電機のように経営者が

積極的に自社を潰しにかかる。

 

このようなケースは、

正常ではないと評されています。

前社長の上田氏は

「辞めます」

とのメール一本で会社を去り、

経営権の譲渡について

詳細の説明はなかったとか。

 

従業員は弁護士から、

突然全員呼び出され、

給与遅延と整理解雇を

一方的に通告されたとのこと。

すべての元凶は、

創業者の長男の決定にあり。

2017年に創業者が死去。

 

北海道の病院で院長を務める

長男が34.18%の株式を相続。

 

その後、複数の投資ファンドから

株式売却の話を持ちかけられ、

顧問の板東氏(元NTTぷらら社長)

の仲介により、

 

出版社の秀和システム代表の

上田氏に経営権を譲渡。

 

その後、上田氏は、

「中長期的な視点で

 経営改善に取り組む」

という大義名分で、

 

船井電機の非上場化を決定し、

上場廃止へ。

 

これにより、

株主と社長が同一になったため、

社長のやりたい放題が可能に。

 

利益相反であろうが、

株主代表訴訟の対象にもならず。

 

社外に資金を流出させ、

資産が底をつき、

 “もぬけの殻”

になったところでファンドに売却。

 

しかも、

社長が船井電機から

借りている11億円は返さなくてOK、

という約束をファンドと交わし、

合法的に借金を帳消しに。

 

苦楽を共にした従業員が

一瞬にして職を失い、

天国の創業者も泣いている??

 

こうした吸血型M&Aには、

くれぐれも注意して下さい。

リーダーの一つの決断は

組織の運命を決めてしまいます。

 

 “社長業=意思決定業”

 

ともいわれます。

 

経営者たる者、

決断力の鍛錬を

日々怠らず精進すべし。

(自戒の念を込めて)

今日も社長業を楽しみましょう。

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