こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト代表
岩佐孝彦@税理士です。
仙台に本社を置く、
非上場のガリバー企業である、
アイリスオーヤマは、
【経常利益の50%を毎年投資に回す】
という経営戦略をとっています。
未来永劫、右肩上がりの
ビジネスモデルは存在しない。
だからアイリスは、
常に経常利益の50%分を
新市場の開拓費用に振り向ける。
2,000万円の利益が出たら、
1,000万円を投資に回す。
常に経常利益の50%分を使い、
新市場に一歩一歩入っていく。
よくある失敗パターンがあります。
既存製品の利益率が下がり、
一気に新しい市場に
乗り換えようとすることです。
“一歩ずつ”進むのが肝要です。
経営環境の変化は徐々に
時間をかけながら進むもの。
短期間で変化したように
見える事象も、
必ず以前から、
その兆しはあるもの。
少子高齢化も以前から、
予測されていました。
この10年・20年で
突然わかった事象ではない。
【変化を見越して先手を打ち、
一歩ずつ新しい市場に動く】
これが経営の基本である。
アイリス会長の名経営者の
大山健太郎氏はこう言います。
しかし現実には、
【一歩ずつ】
が苦手な経営者が多いのが事実。
環境が変わっても、
「何とかなるだろう」
と既存市場にしがみつく。
いよいよマズいとなった時に、
一か八かで新市場に参入する。
財務体力の無い企業が
一か八かの勝負をし、
失敗したら、
ひとたまりもありません。
メディアはV字回復した企業を
こぞって取り上げますが、
滅多に起こらない
奇跡のストーリーだから、
取材をするだけのこと。
経営は博打ではありません。
奇跡のV字回復を
追い求めてはいけません。
だからアイリスは、
▼毎年の決算対策
↓
経常利益の50%を
設備などの投資に回す
の経営戦略を進めているのです。
50%なら仮に失敗しても、
「税金(法人税等)で
取られていた」
と諦めもつく。
もし参入した市場が
ダメだとわかったら、
早々に別の市場に
照準を合わせる。
じりじり動き、
ある時ふと後ろを振り返ったら、
「もう山の中腹まで
登っていたのか」
と気づくくらいでいいのです。
一気に山頂に登ろうとするから、
途中でこけてしまうのです。
このお話は次回に続きます。
今日も社長業を楽しみましょう。