こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト代表
岩佐孝彦@税理士です。
創業135年の名門企業に関し、
残念な報道がありました。
ユニチカの繊維事業からの撤退。
三菱UFJ銀行など取引銀行は、
300~400億円の債権放棄へ。
今後は官民ファンドの
「地域経済活性化支援機構
= REVIC」
が筆頭株主として再建を支える。
わが国の繊維産業の
先駆けとして、
日本経済に大きな貢献をしました。
スポーツ界でも、
“最強の女子バレーボール選手”
を輩出し、大きな足跡を残す。
1964年開催の東京五輪では、
ソ連(現ロシア)を破り、
金メダルを獲得し、
“東洋の魔女”
と呼ばれました。
そんな名門企業が
なぜ不振に陥ったのか?
その理由は以下の通り。
▼祖業(繊維事業)の撤退に
踏み切ることができなかった。
▼結果として、
慢性的な営業赤字を脱却できず。
▼祖業(繊維事業)以外では、
高分子事業しかなく、
抜本的な改革への
費用捻出も困難であった。
ユニチカ以外の他社の繊維大手は、
新たな収益事業を育成し、
多角化に成功しています。
▼東洋紡
工業用フィルムや自動車用高機能
樹脂などの環境・機能材が、
営業利益の大半を占める
▼旭化成
住宅(へーベルハウス)や
ヘルスケア事業も収益を支える
▼東レ・帝人
アラミド繊維など、
産業用途の高付加価値製品で、
競争力確保
産業界でもスポーツ界でも、
高度経済成長期に多大なる貢献を
果たしてきた。
そんな過去の栄光が仇となり、
祖業に固執するあまり、
撤退のタイミングを見失い、
新規事業を育てることが
できなかった。
これがユニチカの経営不振の
原因と言えます。
1964年の東京五輪。
東洋の魔女と世界に恐れられた、
女子バレーボールチームは、
日本中を熱狂の渦としたとか。
「宿敵ソビエトに勝つために、
ソビエトの1.5倍の
練習を課した。
精神鍛錬こそが、
アマチュアスポーツの
本来の目的であり、
世界制覇はその副産物である。」
当時の大松監督は
そう述べておられます。
現代は精神論が敬遠されがちですが、
根本は精神力なのでしょう。
稲盛和夫氏も
経営者の重要な要素として、
【闘争心】
と説いておられますね。
東洋の魔女よ、永遠に。
今日も社長業を楽しみましょう。