こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト代表
岩佐孝彦＠税理士です。
豊田章男会長は会見で
こうコメントしました。
「ブルータスよ、おまえもか。
今そんな心境だ。
トヨタグループの責任者として
心からお詫びする。」
トヨタ関連企業の
日野自動車、ダイハツ工業、
豊田自動織機に続き、
トヨタ自動車本体でも、
認証制度の不正が発覚しました。
子会社だけの問題ではなかった。
親会社でも行われていたのです。
トヨタグループ全体の
「組織体質・企業文化」
の問題ともいえます。
業界全体を揺るがす
根深い問題が勃発しました。
会社を内側から蝕む
組織体質とは何なのか？
『会社を変えるということ』
（ダイヤモンド社）
味の素の元副社長の
福士博司氏の著書です。
福士氏は味の素の
かつての社内を振り返り、
こう述べておられます。
▼組織の成功が優先されすぎた組織
組織の歯車として個人が存在
↓
上からの命令を聞く以外の
選択肢が無い
↓
不正やハラスメント体質
トヨタの今回の不正が
まさに当てはまります。
ジャストインタイムの短納期が
現場に過剰な負担を強いてしまった。
豊田会長も記者会見で、
こうコメントされていました。
一方ハラスメント体質よりは
良質と言えますが、、、
福士氏は下記の組織体質にも
警鐘を鳴らしておられます。
▼個人の幸せが優先されすぎた組織
自分が幸せなキャリアを
歩むだけのわがままを許容し、
組織が安住の地になってしまう
↓
ゆるい体質
味の素の成長が一時鈍化していたのは、
ゆるい体質が原因であった。
福士氏はこう分析しています。
確かに最近は、
“ゆるブラック企業”
という言葉も生まれています。
ホワイト企業を目指すあまり、
やりがいや自己成長が感じられない。
そんな企業を言うそうです。
個人の幸せと組織の成長の
バランスをいかに取っていくのか？
組織体質を形成するうえでの
トップの経営手腕ですね。
お互い頑張っていきましょう。
実はトヨタが先月発表した
2024年3月期決算では、
「売上高 45兆円超」
と日本企業の史上最高額を記録。
今回の不正はまさに好業績の
反動かもしれません。
私たち経営者は本能的に
売上を追求しがちです。
しかし、
【売上10倍はリスク10倍】
を意味する。
このことを肝に銘じるべきです。
利益が同じであれば、
売上が大きい方がリスクは大きい。
経営していれば、
今回のトヨタのように、
想定外のアクシデントは
常に起きるもの。
ただアクシデント量は、
「利益ではなく、
売上に比例する」
のが経営の宿命です。
売上が上がり、仕事が増え、
従業員が増え、
会社の規模が大きくなる。
一般的に良いこととされますが、
その分アクシデントも増え、
管理の手間も増え、
やりたいことに注力できない。
売上が上がり、
規模が大きくなることは、
必ずしも良いことばかりでは
ありません。
5月は日本企業史上最高を
更新し、賞賛されたトヨタ。
しかし、
6月に入った途端、
不正問題が発覚し、株価暴落。
わずか1ヶ月で明暗くっきり。
経営には良い時もあれば、
悪い時もある。
山あり谷あり。
トヨタにとってこの1ヶ月はまさに、
“有頂天から始まる地獄”
になったのかもしれません。
さあ、あなたに質問です。
▼Ａ社
年商100億円・利益1,000万円
▼Ｂ社
年商1億円・利益1,000万円
利益は同じ1,000万円ですが、、、
あなたはどちらの会社を
経営したいですか？
Ａ社を経営すれば、
100億円企業の社長ですが、、、
しかしＡ社の方がB社より
100倍苦労しているはず。
売上100倍は手間も100倍。
リスクも100倍。
最終利益が同じなら、
労力100分の1で、
効率よく利益を上げている
Ｂ社の方がよいでしょう。
平成の時代は、
稲盛和夫氏が提唱された、
【売上を最大に・経費を最小に】
が時流の経営スローガンでした。
しかし令和の時代は、
【売上を最小に・利益を最大に】
が時流になりつつあります。
トヨタの不正問題から、
あなたは何を感じましたか？
有頂天から始まる地獄は、
オリックスも同じかも？？
パリーグ3連覇・日本一奪還。
開幕前はそんなスローガンを
掲げていましたが、、
現在5位。優勝は早くも絶望。
3連覇の反動なのか、故障者続出。
今シーズンは諦めモード。
京セラドーム大阪は昨年、
最高のエンタメ空間でしたが、
今年はストレスフルな
最悪な空間になっている？？
（汗）
羨ましい限りですが、
他チームのプロ野球ファンの皆さんは
どうぞ引き続き楽しんで下さい。
今日も社長業を楽しみましょう。
