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世界の亀山モデルの衰退から何を学ぶべきか?

こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ

税理士法人トップ財務プロジェクト代表

岩佐孝彦@税理士です。

 

「液晶のシャープ」

 

かつてそう言われた事業の

大幅縮小が発表されました。

 

国内唯一の大型パネル生産拠点の

堺工場が稼働から15年で廃止。

 

呉社長は会見でこうコメント。

………………………………………

市場の変化に迅速に

対応できなかった。

ここが反省すべきところだ。

………………………………………

 

敗軍の将は兵を語らず。

この言葉に重みを感じます。

 

かつて日本勢の代表として、

シャープは液晶産業を牽引へ。

 

2004年に操業開始した

亀山工場で生産した液晶TVは、

「世界の亀山モデル」

として大成功を収めました。

 

この成功を受けて、

当時の町田社長は、

「2005年までに国内TVを

液晶に置き換える」

と宣言し、更なる攻勢へ。

 

1兆円超の大規模投資により、

堺工場を建設し、

2009年から稼働しました。

 

堺工場の生産能力は、

年間1,296万台分。

 

何と!

当時の年間販売実績の2倍超。

社運を賭けたプロジェクト

だったのです。

しかし世界の液晶市場は激変!

2012年に中国勢が日本を追い抜く。

2017年には中国勢が韓国も抜く。

 

2023年には日本の15倍もの

生産能力を中国勢が有することに。

 

シャープ関係者は、

「競争がしんどくなり、

生産する分だけ

カネがどんどん出ていった」

とコメントしています。

国内市場も逆風に見舞われる。

家電エコポイントや

地上波デジタル放送移行前の

“特需の反動”

で堺工場稼働2年後の

2011年には需要が急激に冷え込む。

 

こうして堺工場が抱えた

大量の在庫は

経営に大打撃をもたらす。

 

2012年3月期には

3,760億円の純損失を計上。

 

2016年には台湾の鴻海に買収。

 

しかしその後も赤字が続く。

 

2009年の社運を賭けた大型投資は

失敗に終わったのです。

 

以上、液晶のシャープの衰退過程です。

 

経営者のあなたは反面教師として、

何を学びましたか?

このお話は次回に続きます。

今日も社長業を楽しみましょう。

 

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