こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト代表
岩佐孝彦@税理士です。
「あまりにも緊張感が欠けている」
えっ? 俺(私)のこと?
明日からGWが始まるので、
浮かれ気分で緊張感が無いかも??
と思われた方がいるかもしれませんが、
どうぞご安心ください。
引用しました。
金融庁幹部が全国の銀行に対して、
今抱いている印象です。
金融庁が全国の銀行の融資姿勢に
危機感を抱いた倒産劇がありました。
2023年春のこと。
東京都の老舗の
ベアリング専門商社の堀正工業。
同社で借入金の一部が返済不能に。
その後、再度の資金ショート。
東京地裁に破産申請した
負債総額は283億円。
破産申立書によれば、
2003年から20年にわたり、
同社は粉飾決算に手を染めていた。
業績が悪化したため、
仕入代金の支払期日の延期を
依頼したが、拒否される。
金融機関からも追加融資をお断り。
売上を水増し計上。
辻褄を合わせるため、
仕入額を調整し、
借入額なども書き換える。
何と!
約50の取引銀行に対し、
それぞれ借入額が異なる
決算書を提出。
しかし!
約50の銀行はどこも不正に気付かず。
某地銀は東京での融資チャンスを
逃したくないとの心理も働く。
そして何と言っても、
同社のメインバンクが
三菱UFJ銀行だったため、
他の金融機関も安心していたとか。
実質債務超過にもかかわらず、
多くの金融機関が
【正常先】
として分類していた。
また、
無担保・無保証で融資していたとか。
▼堀正工業の秘密主義と
法令遵守の意識の欠如
▼横の連携のとりにくい
金融機関の慣例
▼こうした要因が発覚を遅らせた。
▼その結果、歴史に残る
粉飾倒産劇を招いてしまった。
帝国データバンクによれば、
以下の数字が公表されています。
▼粉飾決算・業法違反・脱税など
コンプライアンス違反を契機
⇒ 2023年度:351社
(過去最多)
こうした背景もあり、
金融庁は全国の銀行に対し、
監視強化をしているのです。
中小企業融資は今後ますます
厳しくなるでしょう。
イケイケで借入できた
コロナ時代は完全に終焉です。
今日は社長業を楽しみましょう。