こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト代表
岩佐孝彦@税理士です。
GWが終わりましたが、
いかがお過ごしだったしょうか?
私は創業1751年の神戸灘の酒「福寿」で
両親や妹夫婦を招き、
親族一同の食事会を楽しみました。
福寿は、ノーベル賞授賞式の晩餐会にて
提供される日本酒として有名です。
2012年ノーベル経済学賞を受賞された
米国人のアルヴィン・ロス氏は晩餐会で
「福寿」の純米吟醸に魅せられて、
わざわざ神戸灘まで足を運んだとか。
創業270年の老舗でありながら、
日本酒に新風を起こしたエネルギーに
敬意を表します。
私共の顧問先様は百年企業が数多く
いらっしゃいますが、
老舗ならではの“弱み”があります。
帝国データバンクによる
「全国百年企業4,000社アンケート」
によれば、老舗企業の弱みとして
下記を挙げています。
▼1位 … 保守性
▼2位 … 後継者難
▼3位 … 設備の老朽化
▼4位 … 進取の気性がない
▼5位 … 顧客の固定化
▼6位 … オーナー企業
▼7位 … 社内の風通しが悪い
▼8位 … 資産の継承
「資産の継承」がなぜ弱みなのか?
「金持ち三代続かず」
と言われるように、
相続税の存在が
背景にあるからでしょう。
歴史家の磯田道史氏の著書、
『徳川家康 弱者の戦略』
(文春新庫)
にはこんなくだりがあります。
▼大きな組織が衰退する原因の共通点は、
それまで強みであった要素が一気に
弱みに転じること。
▼武田勝頼の敗因の一つは「武田軍の
強さ」にあったが、武闘派は強さゆえ
戦いすぎて滅びる。
▼信長・家康は武田軍の勝ちパターンを
敢えて作り、相手が野戦を挑んでくる
ように仕掛けた。
▼ナポレオンでさえもはめられた。
彼の得意戦術は集中的に砲撃を浴びせ、
火力で制圧したところに
騎馬隊・歩兵隊に突撃させて、
敵陣を突破するというものだった。
▼後年になり、相手国も学習し、
突破しやすいと見せかけた地点を
敢えて作り、ナポレオンが攻めてきた
所を同様に火砲で叩くといった
真似っこ戦術を見せるようになり、
彼は次第に勝てなくなり、島流しへ。
老舗企業も同様に、
強みが弱みに転じれば、衰退へ。
上記の帝国データバンクの調査を見ると、
再認識させられます。
今日からコロナは5類へ移行され、
世間は通常モードを取り戻していきますが、
強みを弱みに転じさせることなく、
どんな時代でも
強みをキープしていきたいところですね。
今日も社長業を楽しみましょう。