こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト代表
岩佐孝彦@税理士です。
前回のお話の続きです。
社宅化のメリットは以下の通りです。
▼ローン金利
完済するまで永久的に損金計上OK
(注)
住宅ローン減税:最大13年限定
▼建物に係る減価償却費
損金計上OK
▼建物&土地に係る固定資産税
損金計上OK
▼水道光熱費の一部
損金計上OK
(注)
書斎など事業スペースの
床面積割合で合理的に按分
▼経営者が法人に支払う【社宅家賃】
(例)
マンション床面積99平方メートル以下
⇒ 小規模住宅として有利
(注)
共用部分の床面積を按分し、
専用部分の床面積に加算
上記の通り、共有部分も加味し、
床面積が99平方メートル以下になる。
そんなマンション社宅の場合、
国税庁の通達では、
以下の通り、社宅家賃を計算します。
▼(A)
その年度の建物の固定資産税の
課税標準額×0.2%
▼(B)
12円×その建物の総床面積
/ 3.3平方メートル
▼(C)
その年度の敷地の固定資産税の
課税標準額×0.22%
∴(A)+(B)+(C)
= 社宅家賃月額
なお、木造132平方メートル以下でも、
「上記の小規模住宅の計算式」
が適用できます。
経営者の中にはタワマンではなく、
「戸建て派」
もいらっしゃるでしょう。
地方の名士クラスの経営者は、
戸建てが圧倒的多数です。
そうなると、
132平方メートル超の
木造住宅になるでしょう。
ただご安心ください。
戸建てなら、
軽量鉄骨や重量鉄骨よりも、
「木造」
が最も有利です。
積水ハウス(シャーウッド)や、
住友林業で過去に住宅を建てた。
そんな方はおめでとうございます。
(笑)
減価償却の法定耐用年数が
22年だからです。
軽量鉄骨の耐用年数は、
27年(厚さ4ミリ以下)。
重量鉄骨の耐用年数は、
34年(厚さ6ミリ以上)。
社宅化スキームにより、
法人名義でローンを組めば、
「ローン年数最長20年」
が一般的です。
社宅購入のための
借入返済のキャッシュフロー上、
「減価償却の耐用年数
≒ ローン返済年数」
となります。
社宅を資産管理法人で
実行する場合、
キャッシュフローの健全化を
図ることができるのです。
ただいくら木造が良いと言っても、
豪華社宅にはご注意を!
床面積240平方メートル超の場合、
所得税基本通達で定める社宅計算式は
適用できません。
取得価額・支払賃貸料・内外装の状況等
各種の要素を総合勘案します。
また、プール・ワインセラー等の
社長個人の嗜好を著しく反映した設備が
ある場合、床面積240平方メートル以下でも
豪華社宅になります。
地方名士クラスの経営者の邸宅は、
豪華社宅になるケースが多いため、
くれぐれもご注意下さい。
テレワークが進展してきたとはいえ、
サラリーマンは労基法上、
「仕事とプライベートの
明確なる線引き」
「ワークライフバランス」
が必要になりますから、
「自宅は基本100%プライべート空間」
の意味を持つことになります。
しかし経営者は違います。
「ワークライフボーダレス」
の世界で自宅空間でも、
普通に仕事しているでしょう。
だからこそ、
税理士としてこう考えます。
巷のサラリーマンとは違う
社宅化スキームで、
事業リスクを抱える
経営者に安全安心な空間を!
今日も社長業を楽しみましょう。