こんにちは、神戸の税理士の岩佐孝彦です。
2014年の前半戦は今日で終了。明日から今年の後半戦が始まりますね。
後半戦へ向けて、気合いが入っている経営者も多いと思います。
さて、2011年3月29日に、日本を代表するメーカー「三洋電機」が上場廃止となりました。
その裏舞台と、会社を去った技術者たちのその後を追いかけた、迫真のルポタージュが
描かれているのが、
日経BP社の『会社が消えた日 三洋電機10万人のそれから』(大西康之氏)
です。この中で、こんな記述があります。
「かくして、生え抜きのサラリーマン社長たちが、結果責任を負うこともなく、まるで
企業の所有者のように振る舞う。
監視役のいないサラリーマン社長は、自分の任期をつつがなく過ごすことにかまけ、
未来への投資を怠り、問題を先送りする。」
この文を見て、改めて経営者の【オーナーシップ】の大切さを思い知りました。
同族企業は得てして公私混同が見られやすいだの、ネガティブなイメージを持たれがちです。
ただ統計的に見ても、日本の場合アメリカよりも、同族企業の方が非同族企業より業績が高い
ことが証明されています。
日本では、オーナーシップに根差した【同族経営】というビジネス形態は、会社を【長期的】に
繁栄させることができる、優れた経営形態といってよいでしょう。
よって、今年の下半期という【短期的】な視点だけでなく、私たち中小企業の経営者は【長期的】
視野に立った経営も展開していかねばなりませんね。
▼短期的利益追求より明日の競争力を大切にする
▼成長を抑制しても、持続性を大切にする
▼優れた人材の採用と育成に力を入れる
▼次なる成長分野を求め続ける
また、長期視点の大切さを説いた名言もあります。
①計画を持て! 長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力
と希望が生まれる。 by 電通「鬼十則」
②遠き慮りなければ、必ず近き憂いあり by 中国古典「論語」
③遠きをはかる者は富み、近きをはかる者は貧す by 二宮尊徳
今年の折り返し地点の今だからこそ、短期と長期のバランスを強く意識したいところ。
今日も社長業を楽しみましょう。