こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の
岩佐孝彦@税理士です。
シルバーウイークですが、
いかがお過ごしでしょうか?
私(岩佐)は只今、10月収録予定の
日本経営合理化協会の教材開発に
悪戦苦闘中。
今回も5巻セットの予定ですが、
そのうち1巻のテーマは、
「M&Aをローリスクで進める方法」
になります。
中小M&A税制の創設により、
今後のM&A交渉の在り方も
大きく変わってくるでしょう。
いつもながら、
出版作業は骨身を削る思いです。
がんばれ、俺!
(笑)
M&Aは、
大きく2つにタイプが分かれます。
▼株式譲渡
⇒ 会社ごと丸ごと売却
▼事業譲渡
⇒ 1つの事業や部門だけを
切り離し、売却
もし事業譲渡の場合、
「部門別損益管理」
の体制は必須です。
どんぶり勘定の経理体制で、
部門ごとの売上しかわからない。
そもそも今回売りたい事業は
不採算部門だから、
部門別損益は出したくない。
これでは、
良質な買い手に出会うのは
難しいでしょう。
安く買い叩かれるのがオチ。
ストックビジネスは別として、
売上の数字だけの情報提供で
適正価格は付きません。
脱どんぶり勘定も
売り手の流儀です。
M&A市場で人気の高い企業の
属性は以下の通り。
▼固定費負担が小さい
▼ストック型ビジネス(安定収入)
▼銀行借入が少なく、
自己資本比率が高い
▼独自の強みを有している
▼トップのカリスマ的運営ではなく、
組織的運営がなされている
▼成長分野に属している
上記の中で注意すべきは、
「トップのカリスマ的運営ではなく、
組織的運営がなされている」
という点でしょう。
皮肉にも(?)
経営者が頑張り過ぎると、
企業価値が下がるということ。
買い手から見れば、
「トップ依存型ビジネスでは、
買収後に社長が去った後に
事業はボロボロになる」
リスクを意味するからです。
よって、
組織はシステマティックに
設計しておくべきです。
トップが率先垂範で動かないと、
組織が回らない。
こんな組織形態では、
財務状態が良好でも、
M&A市場では意外にも評価が低い。
なあんてこともあるのです。
一倉定氏(社長の教祖)は
かつてこう言いました。
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世の中にあるのは、
良い会社・悪い会社ではない。
あるのは、
良い社長・悪い社長だけだ。
会社の99%は社長で決まる。
…………………………………………………
しかし、
M&A市場においては、
「会社の99%が社長に依存」
しているのは買う価値なし。
そう評価されるリスクがあります。
手離れの良さがプラスに働くのです。
経営の世界は奥が深いですね。
今日も社長業を楽しみましょう。