こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の
岩佐孝彦@税理士です。
東京五輪がいよいよ開幕へ。
近代五輪史上初めて
1年の延期を経て開催。
多くの会場で無観客。
世界中から、
「パンデミック下の東京モデル」
として注目されています。
前回の東京五輪は1964年。
私(岩佐)の生まれる前のこと。
当時の日本の経済成長率は
年平均10%超。
まさに高度経済成長で、
“拡大ニッポン”
の時代でした。
あれから57年。
時代は大きく変わりました。
2021年以降は、
“縮小ニッポン”
になるでしょう。
河合雅司氏(未来予測の達人)
の最新刊、
『コロナ後を生きる逆転戦略
縮小ニッポンで勝つための30ヵ条』
(文春新書)
にこんな記述があります。
▼2020年
女性の2人に1人が50歳以上
▼2024年
国民の3人に1人が65歳以上
▼2025年
東京都でさえ人口減少へ
▼2026年
認知症患者が700万人規模
▼2033年
全国の住宅の3戸に1戸が
空き家になる
▼2042年
高齢者人口が4000万人とピークに
このように見ても、
「避けられない未来
= 超・高齢者大国」
が待っているのです。
これは同時に
「経営者の高齢化」
を意味します。
東京商工リサーチによる
「全国社長の年齢調査」
によれば、
「平均年齢約62歳」
と過去更新へ。
(2019年12月末時点)
この調査では、
下記の記述が見られます。
………………………………………………
企業業績と社長年齢は
相関性が強まり、
年齢上昇に伴い、
減収企業や赤字企業が
増える傾向にある。
………………………………………………
つまり、国全体の傾向として、
「経営者の高齢化
= 労働生産性の低下」
をもたらしているのです。
経営者が高齢になれば、
時流に対応できなくなるのか?
東京商工リサーチによる
「2020年
休廃業・解散企業動向調査」
によれば、
▼4万9698件
(前年比14.6%増)
の休廃業・解散となり、
2000年の調査開始以来
過去最多となったとか。
この調査では以下の記述あり。
………………………………………………
2020年はコロナ禍となり、
休廃業・解散の決断を促す
契機になったようだ。
………………………………………………
休廃業・解散した企業の
経営者の年齢は以下の通り。
▼70代 41.8%
▼60代 24.5%
▼80代 17.9%
つまり、60代以上が
全体の84.2%を占めた。
こうなれば、
「後継者の存在=事業承継」
が重要になりますが、
帝国データバンクによる
『全国企業「後継者不在率」動向調査』
(2020年)
によれば、
▼65.1%(3社に2社)
で後継者未決定だとか。
経営者が引退を考えるのは大体70歳。
2025年には、
「経営者が70歳以上になる
企業数245万社」
です。
このうち約3分の1に相当する
83万社が廃業すれば、
▼650万人分の雇用
▼22兆円分のGDP
が失われるとの試算あり。
中小企業の後継者不足は
まさに社会的問題なのです。
「少子高齢化
= 避けられない未来」
ですが、
「永続する組織設計
= 事業承継
= 変えられる未来」
です。
あらゆる経営者の使命は、
環境変化対応ですね。
今日も社長業を楽しみましょう。