こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の
岩佐孝彦@税理士です。
令和3年度税制改正において、
「渡る世間に鬼はなし」
と言える項目は何か??
ズバリ「M&A」です。
中小企業の低生産性を菅政権は問題視。
国策として、
中小企業の再編&統合を促進へ。
一定の認定を受けた
中小企業が計画に基づくM&Aを実施。
この場合、下記の措置が認められる。
そんな優遇税制が創設されました。
▼準備金の積立(M&Aリスク軽減)
⇒ 投資額の70%損金算入OK
(注)据置期間5年後に5年均等取崩
▼M&Aの効果を高める設備投資減税
⇒ 10%の税額控除
(注)資本金3,000万円超:7%
or
⇒ 100%即時償却
▼M&Aに伴う雇用確保を促す税制
⇒ 前年対比2.5%以上引上げの場合
⇒ 人件費増加額の25%の税額控除
M&Aの金額そのものだけでなく、
設備投資(モノ)や増員(ヒト)にまで、
あらゆる面で税効果をもたらしてくれる。
もう至れり尽くせりですね。
そして、まだまだ終わりません!
補助金(経産省)でも公助あり。
▼事業再構築補助金
⇒ M&Aによる新分野展開に伴う投資額
⇒ 最大6,000万円(補助率3分の2)
( 注)株式購入費は対象外
▼事業承継・引継ぎ補助金
⇒ M&A型
⇒ 補助上限額500万円
(補助率2分の1)
⇒ 上乗せ額200万円
(廃業を伴う場合)
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M&Aに対しては、
「渡る世間に鬼はなし」
という国策のメッセージあり。
「渡る世間に鬼はなし」
のことわざは元来、
「世の中には無慈悲な人ばかり
ではなく、親切な人もいる」
という意味ですね。
文字通り、
本当に親切な制度が目白押しです。
橋田壽賀子さんの名作であった
「渡る世間に鬼ばかり」
というタイトルは、
「渡る世間に鬼はなし」
のことわざをもじったそうです。
橋田さんによれば、
▼相手のことを鬼だと思う
自分がすでに鬼である。
▼自分が鬼でなかったら、
相手のことも鬼だと思わない。
という意味を込めたとか。
これは味わい深いお言葉です。
私たち経営者はともすれば、
「税法
= 税金を取るための法律
= 鬼」
と卑屈に考えてしまいがちです。
しかし、、
私(岩佐)の税理士登録20年超の
経験則から言えば、
「経済はすべて税務に反映する」
という真実があります。
あらゆる経営者に求められるのは、
「環境変化適応」
ですから、
経済動向に敏感になれば、
税制は“鬼”でなくなります。
「渡る世間は鬼ばかり」なのか?
「渡る世間に鬼はなし」なのか?
経営者と顧問税理士のタッグ次第で
世界は変わってくるのです。
いかなる時代でも経営者は、
「おしん」
のように逆境に負けず生きていく。
橋田壽賀子さんに哀悼の意を表し、
今日も社長業を楽しみましょう。