こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。
前回のお話の続きです。
多角化(=新規顧客×新商品)が、
『足し算』
の経営戦略であるならば、
『掛け算』
になるのが以下の2つです。
▼新商品開発 … 既存顧客 × 新商品
▼新市場開拓 … 新規顧客 × 既存商品
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『新商品開発』の具体例を考えれば、
流通がイベント運営事業に進出したケースが該当します。
元来イベント資材の運搬を請け負っていた顧客に対し、
その後の設営や運営というサービスを提供へ。
この戦略の特徴は「進出リスクの低さ」にあります。
既存顧客を相手にしているからこそ、
ニーズを的確に捉えられる。
すでに関係性のある顧客に対し、提案できるため、
営業活動がやりやすい。
このように『新商品開発戦略』は、
「シナジー効果 = 掛け算型メリット」
を得ることができます。
以前本ブログで紹介したアイリスオーヤマでも、
会社の新陳代謝を最も表す指標として、
「新製品比率50%」
をKPIにしています。
毎週月曜日にプレゼン会議を実施。
社内に常に新製品を世に送り出す
という文化が根付いています。
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次に『新市場開拓』の具体例を考えてみましょう。
エタノールを塗料業界向けに販売してきた法人が、
コロナを契機にし、
「医療介護業界向け」
にエタノールの販売を開始する。
また自動車部品の製造業が技術力を生かし、
医療機器や宇宙航空産業に
進出するモデルもこれに該当します。
商品はそのまま活かしながら、
新規市場を攻めることができる。
これによって、
「シナジー効果 = 掛け算型メリット」
を得ることができるのです。
もし「戦略」を間違えれば、「戦術」でカバーは不可能です。
戦略は、経営者の領域。
戦術は、現場の社員の領域。
つまり、現場の社員がいくら一生懸命働いてくれても、
戦略のミスは取り戻せないのです。
「4つの戦略」として、
▼市場浸透
▼新商品開発
▼新市場開拓
▼多角化
を頭に叩き込んでおきましょう。
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4つの戦略の中で最も取り組みやすいのが、
『市場浸透』
になります。
現在取り扱っている商品やサービスを
既存のマーケットに投入し、シェアを伸ばす。
一番手っ取り速いですね。
しかし、過去の延長線上の戦略では、
収益の大幅増は見込めません。
市場浸透戦略は、『足し算』でも『掛け算』でもありません。
ただビジネスは詰まるところ、『引き算』です。
自社の強みを最大限生かすため、捨てるところは捨てる。
本当に強いところに結集していくことで、
初めて差別化できます。
これにより、自社の商品サービスの高付加価値化が実現できます。
例えば、上場できるビジネスモデルを作っていくうえでは、
あれもこれも手を出すのはNG。
むしろ、自社の強いところだけを残し、
「引き算発想」
であとの事業は整理していく。
そのうえで、残した事業をスケールしていく。
これにより、誰もが評価しやすい事業モデルが創造できるのです。
ビジネスにおける『引き算』の発想については、
『岩佐孝彦のサクセス経営チャンネル』
にて解説しています。
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以下の動画をどうぞご覧ください。
「人口減少社会のビジネス成長の新常識」
東京のコロナ感染者数が最多493人。
警戒レベルを最高段階に引き上げへ。
そんな報道がありました。
日本医師会の中川会長は、
「GoToトラベル」
に原因があるとコメントされました。
経済活動と感染予防の両立は、
本当に難しいですね。
両立と言えば、、
私たち経営者は、
▼法人の成長発展と社員の幸福
▼社員のワークライフバランスと生産性
▼CS(顧客満足)とES(社員満足)
の両立も追求していかねばなりません。
今日も社長業を楽しみましょう。