こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。
私共では今夏の賞与査定の中で『360度評価制度』を本格導入。
全社員が全社員を評価する。お互いがお互いを評価する。
そんな人事評価制度を本格的に取り入れました。
評価作業はテレワークにて「在宅勤務」で実施させました。
完全にクローズした空間で、本音を書けるようにしました。
そのうえで、本人の良い点を具体的に記入。
合わせて、、
これから一緒に仕事をしていくうえで改善してほしい。
そんな点も忌憚なく述べる。
すべて匿名での記入です。
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再認識させられたのは、
「社員はお互いのことを本当によ~く見ているなぁ」
ということ。的確な指摘が多かったです。
素晴らしい評価シートの結果となりました。
「岡目八目」とは本当によく言ったもの。
他人だからこそ、見えてくるものがある。
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この制度を導入した結果、
▼経済的インセンティブ
⇒ 正社員 … 賞与に反映
⇒ PA … 時給に反映
▼社会的インセンティブ
⇒ 同僚メンバーの監視の目
⇒ 日々緊張感をもって仕事する習慣形成
▼道徳的インセンティブ
⇒ 同僚に迷惑をかけない意識向上
⇒ 周囲への配慮の習慣化
という3つのインセンティブが働く。
そんな効果が得られました。
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一倉定先生(社長の教祖)は、かつてこう言われました。
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社長のあるべき姿は常に「10年後の未来」を描くことである。
しかし、世の社長共は常に
「今月の売上」
のことばかりを考えている。
そして、、
自分の目の前で仕事をしている社員のあら捜しをしている。
これでは、ダメですな。
社長という人種は、本当にピンキリです。
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グサッと突き刺さるお言葉です。
経営者が現場監督していたらダメ。
それは、トップの仕事ではない。
しかし、得てして、、
現場の社員はマイルールで、
好き勝手に仕事するのが世の常。
経営者の中には「監視カメラ」を現場に設置。
社長室から監視カメラで、社員の動きを細かくチェックする。
そんな経営者も存在します。
これでは、組織の健全成長はありませんね。
経営者はそんなことよりも、
やるべき仕事があるはずです。
仕組みのチカラで、
「社員がお互い現場監督になる」
「トップ不在でも衆人監視の中で緊張感をもって仕事をする風土」
「岡目八目で、同僚メンバーの長所短所を見る」
「結果、お互い研鑽し、日々成長し合う」
という組織文化を作るのです。
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松下幸之助氏はかつてこう言いました。
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好況よし、不況またよし。
不況はチャンスである。
不況の時こそ「人材育成」に力を注がねばならない。
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経営の神様のお言葉は深いですね。
▼経済的インセンティブ
▼社会的インセンティブ
▼道徳的インセンティブ
3つのインセンティブを使い分ける。
ただ100%完璧な評価は難しい。
▼ハロー効果
▼寛大化傾向
▼厳格化傾向
▼中央化傾向
▼対比誤差
などなど。
人事評価でありがちな罠も存在します。
人材教育に活用していきましょう。
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社員に対する賞与については、
「税務上の決算賞与の取扱い」
にご注意ください。
決算賞与は本来「その年の業績を基に支給する」のが建前です。
よって、決算で利益が確定する。
そのうえで金額を決め、支給すべきものです。
しかし税法では、、
期末時点で債務として確定していなければ、、
未払金として計上できません。
よって、資金繰りの都合などにより支給額を決定しても、
期末までに支給できない。
そんな場合、税務調査でトラブルになりやすい。
くれぐれもご注意ください。
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『未払決算賞与の損金計上要件』としては以下の通りです。
▼賞与の支給額を個人別に、同時期に支給を受ける、
全ての使用人に対し、期末までに通知していること
▼その通知した金額を期末から「1ヶ月以内」に支払うこと
▼その金額を通知した事業年度で損金経理していること
具体的には、、
『決算賞与通知書』を本人の自筆署名入りで作成する。
これが期末までに本人に通知した。
そんな証拠資料となります。
社員に対する親心が仇になる??
そんな事態に陥らないように、
税務調査対策は万全に進めて下さい。
コロナ不況をチャンスに!
今日も社長業を楽しみましょう。