こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。
『貞観政要』で永遠の課題とされたものは何か?
後継者問題です。
渡部昇一氏はこう解説しています。
▼太宗が他の皇帝と違うところは、
どうしたら王朝が長く続くかを一所懸命考えたということ。
▼これは秦の始皇帝を見て、隋の煬帝を見ているからだ。
どちらも二代で潰れている。
▼ある重臣は太宗にこう直言した。
「今の世の中はみんな陛下の人格を仰ぎ従っているから、
悪い行いをする心配はありません。
ただ皇太子と諸王については、一定のルールをつくる。
そうしてもらわないと、困ります。」
▼家康も死ぬまで、徳川家がどれだけ
長く続くかだけを考えていた。
▼信長、秀吉と二代続かなかった。
家康もまたそんな歴史に学んでいる。
▼家康は本当に天才だった。自分は60年間戦場にいた。
そこで、たくさんの馬鹿な大将が上にいるため、
それが滅びるのをずっと見てきた。
▼しかし、天下が治まった以上は、
能力を問題にしては駄目だと言った。
▼能力を問わず、長子相続制を採用した。
これは、家康の工夫の賜物である。
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中小企業の後継者難が社会問題化する中で、
【資本と経営の分離】
を図る事業承継手法が『持株会社』です。
同族の後継者が本業の跡を継がなくても、
▼創業者精神の継承
▼創業者利益の永続的確保
を可能にできます。
しかし、このスキームで注意すべきは以下の点です。
【資産管理会社に該当すれば、新事業承継税制適用不可】
但し、以下の要件を満たしていれば、
資産管理会社には該当しません。
新事業承継税制が適用できるのです。
▼3年以上継続し、商品販売や役務提供等の行っている
▼常時使用従業員(一定の親族を除く)が5人以上いる
▼事務所・店舗等の固定資産を所有または賃借している
この点に注意しながら、次世代型組織モデルを設計して下さい。
持分ありの医療法人の理事長先生には、要マーク情報です。
令和2年度税制改正大綱にて、
『認定医療法人制度の3年延長』
される見込みとなりました。従来は、令和2年9月30日まで。
これが厚労省の定める期限になっていました。
持分放棄すべきか否か?
この結論をまだ出せない理事長先生には朗報ですね。
自社株(=出資持分)対策は、第二領域の課題です。
つまり、緊急性は低いけれど、重要性は高い。
まさにトップが直接手掛けるべき問題なのです。
谷沢永一氏はこう語っておられます。
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あらゆる経営者、リーダーに読んでほしいのは、
『論語』『孟子』もさることながら、『貞観政要』の方だ。
『論語』『孟子』は名著だけれど、
いたって抽象的でしょう。
ところが、『貞観政要』は具体的に何をどうするかについて、
書かれている。
その点では世界中で、この本が最高じゃないか。
僕はそう思います。
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私(岩佐)もバイブルにします。
太宗と重臣たちの対話が本当に心地よい。
時代がどんなに変わっても、
永続する組織の在り方を示してくれます。
今日も社長業を楽しみましょう。