こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。
前回のブログの続きです。
消費増税対策として必要なのは?
消費税の『納税資金対策』です。
売上に係る10%分の消費税をもし運転資金に使ってしまえば、
納税資金に苦労するリスク大!
この対策としては以下の通りです。
▼消費税の納税資金専門の預金通帳を用意する
▼毎月の支払日に売上に係る消費税分だけ資金移動する
▼これで納税資金をプールし、運転資金に使わず別管理へ
例えば、自社経理のルーチンとして、以下を毎月実行します。
▼毎月5日に前月の売上(税込)を集計
▼その売上金額(前月)の10%を計算
▼20日の支払日に納税資金専門通帳へ
売上の10%分を資金移動
こうしておけば、予定納税時はもちろん、
決算申告時に消費税の納税資金で困ることはありません。
また、これを機会に預金通帳で資金繰りを
計画的に回す習慣も身につけましょう。
▼売上入金専門通帳
▼支払専門通帳
(注)
毎月の給与支給日に収支分岐点相当額
を売上入金専門通帳から資金移動
▼納税信金準備通帳
(注)
前月の売上入金額の10%を資金移動
▼緊急予備資金通帳
(注)
売上入金額から収支分岐点相当額及び
納税資金準備額を上回る額をプール
上記ルーチンを通じ、
手持ちキャッシュが以下を上回っているか?
先週ご紹介した『財務規律』における
現預金月商比を毎月チェックしておくべし。
*優良企業平均 2.7ヶ月
*黒字企業平均 1.9ヶ月
*全平均 1.8ヶ月
*製造業 2.2ヶ月
*小売業 1.1ヶ月
*飲食業 1.2ヶ月
*建設業 2.0ヶ月
*情報サービス業 2.4ヶ月
経営者として大切なのは、
「消費増税の環境変化に適応する
ということの本質とは何か?」
をよく考えることです。
くれぐれも誤解しないでほしいのは、
消費増税の環境変化の適応とは、
『正しく消費税額を計算』
するという次元の話ではありません。
もちろん消費税額を適正に計算し、
納税することは必須です。
また、今回の消費税率変更により、
▼標準税率(10%)
▼軽減税率(8%)
の複数税率となりました。これは日本史上初の改正です。
よって、レジなどのシステム変更も
大変な作業となっています。
しかし、正確に計算するのは、
納税義務を履行するための当然の話。
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消費増税という環境変化に適応する。
その本質とは、
『消費税とかしこく付き合い、
キャッシュフローを好転させる』
ことに他なりません。
「しっかり稼いで、しっかり納税する。」
もはや、この基本姿勢だけでは…
お金を残す経営が難しい時代が到来しています。
コンプライアンス遵守は当然として、
税法の範囲内でいかに
【戦略的思想】
を税務の世界に落とし込めるか?
税務戦略の設計が必須となっています。
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今回の日本代表には残念ながら選ばれませんでしたが、
前回のW杯イングランド大会で、
日本代表として大活躍した選手がいらっしゃいます。
五郎丸歩選手ですね。
彼にはこんな名言があります。
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未来を変えられる。人はそう簡単に言う。
でも、それは違う。
今を変えない限り、未来は変えられない。
今、この瞬間だけを考え、
全力か、一歩でも前へ出ているのか。
その積み重ねでしか、
自分の未来はつくれない。今を変えろ!
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人間ともすれば、虫の良いことを考えがち。
同じことを繰り返しているにもかかわらず、
違う結果を期待する??
しかし、世の中そんな都合の良い話はありませんね。
ラグビー日本代表選手のエネルギーを拝受!
消費増税にタックルするつもりで対応していくべし。
今日も社長業を楽しみましょう。