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『改正労働施策総合推進法』と義務感だけで付き合うな!

こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。

前回のブログの続きです。

経営者だけではなく、現場の社員に対しても、

【礼節】が求められる時代が到来しています。

 

 

礼節は最強の武器になる。

そんなコンセプトの書籍がアメリカで発刊され、

その和訳本が東洋経済より出版されました。

 

 

『Think CIVILITY

「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略になる』

 

 

著者は、クリスティーン・ポラス氏。

 

 

「他人に対して丁寧に接しなさい。」

これは道徳的に当然のお話です。

しかし組織にとって、道徳の問題と同時に、
金銭の問題が大きいとか。

 

職場で誰かに無礼な態度を取られている。

そう感じる人が現場に存在すると、何が起こるのか?

こんなデータが紹介されています。

 

▼48%の人が、
仕事にかける労力を意図的に減らす。

 

▼38%の人が、
仕事の質を意図的に下げる。

 

 

▼80%の人が、
無礼な態度を気に病んでしまい、
仕事に使うべき時間を奪われる。

 

 

▼63%の人が、
無礼な態度を取る人を避けるために
仕事に使うべき時間を奪われる。

 

 

▼78%の人が、
組織への忠誠心が低下したと答える。

 

 

▼25%の人が、
無礼な人にストレスを感じたせいで、
顧客への対応が悪くなることがあると答える。

 

 

 

以上のように、無礼な人のコストを可視化すれば、
組織に大きなマイナスをもたらしている。

そんな事実が客観的データとして、
科学的に証明されているのです。

しかし、現実はどうかと言えば…

 

 

「社内のAさんとBさんの人間関係が悪いようだ。

AさんはBさんに対し、
ぞんざいな口の利き方をしているな。

まあ、AさんとBさんの当事者間の
問題だから、自分達には関係ないよ。」

 

 

実際のところ、そんな空気が社内に流れることが多い?

ただ真実は違います。

無礼さはウイルスのように、人から人へと伝染していく。

その後、関わった人たち全てに悪影響を与える。

結果として、人生を悪い方向へ導く。

…………………………………………………

礼儀作法が一度崩れてしまえば、
もはや人間が優しさや慎みを取り戻す。

そんな見込みはほとんど
なくなってしまう。

by サミュエル・ジョンソン

 

人が成功できるか否かは、
日常生活で他人とどう関わるのか。

それによって決まる。

by P・M・フォルニ

 

文明にとって知恵より大切なものがある。

それは品格である。

by H・L・メンケン

…………………………………………………

 

誰も気づかないうちに、
無礼さの影響は社内全体に広がる。

すべての社員をより不親切に、より不寛容にする。

すべての社員の元気、楽しさを奪う。

態度の悪い人が一人いるだけで…

その影響は感染症のように広がる。

その分だけ悪い組織になっていくとか。

経営者としては決して、看過できる問題ではありません。
 

今年5月に改正法が新たにできました。

『改正労働施策総合推進法』

パワハラ防止のために、雇用管理上の措置を取る。

これを事業主に義務付ける法律です。

改正法では、パワハラの定義を明らかにするとともに、

労働者からの相談体制整備など必要な措置を講じる。

事業主に上記が義務付けられました。

2020年4月以降の施行の見通しです。
「4月に働き方改革法が施行され、
頭が痛いなと思っていたら…

また、5月にパワハラ防止措置の法律ができたの??

パワハラがダメなのは、重々承知しているけど…

もうウンザリだよ。

労務管理はほんとに面倒くさいな。」

 

 

そうお感じになる経営者も中には、
いらっしゃるかもしれません。

しかし、この改正法を単なる義務感だけで理解するのは危険です。

コンプライアンス遵守のレベルだけで
とどまってはいけません。

 

 

礼節を欠く社員。

この存在がいかに組織の生産性を低下させるのか??

健全な企業文化を毀損するのか??

この現実をしっかり認識すべし。

 

 

クリスティーン・ポラス氏の著書から、
今こそ学ぶべきでしょう。

ポラス氏は、ジョージタウン大学准教授。

活気ある職場を作ることを目的とし、
グーグル、ピクサー、国際連合、世界銀行、
国際通貨基金、米労働省、財務省などで
コンサルティングを行っておられます。

敬服の限りです。

 

 

『改正労働施策総合推進法』

 

の施行を控えた今こそ…

ポラス氏の組織論は経営者が学ぶべき手法なのです。

 

 

 

それでは、礼節ある組織になるために、
一体何をすべきなのでしょうか??

ポラス氏はこう推奨されています。

 

▼無礼な人を入れないことが重要

⇒ 誤った人間を雇うなら、誰も採用しない。

 

 

▼礼節の高さを評価する。

⇒ 目に見える成果だけを評価しない。

 

 

▼すぐに改善が見られない社員は解雇

⇒ サウスウエスト航空の断固たる対応

 

 

ポラス氏曰く、

経営理念の中で『礼節』の重要性を説く
企業は多く存在するが、

『礼節』の高さを体系的に評価する仕組みを
有する企業は少ないとか。

しかし…

世界最先端企業は違います!

例えば、マイクロソフトの場合、

『情動的コンピタンス』

を以前より評価項目に加えたとか。

また、グーグルの場合、

「メンバーの成功、個人的な幸福に
関心を持ち、積極的に関与する」

「良いコミュニケーターである」

「他人の話に耳を傾け、
積極的に情報を共有する。」

を評価項目にしています。

グーグルは礼節の重要性を認識し、

礼節ある社員を高く評価し、
その態度に報いる体制を作っています。

 

【目に見える成果 = 数値目標】

 

をインセンティブの評価項目とする組織は多いです。

しかし、これからの時代は、
目に見える成果だけでは不十分です。

 

【目に見えない成果 = 礼節】

 

を評価項目に加えるのです。

そうすれば…

礼節を欠き、低い評価を受ければ、
今後は気をつけて改善に努める。

同僚への言葉遣いの表現を和らげ、
周囲へ配慮する態度を見せる。

そんなケースが現場で増えるでしょう。

万一改善が一向に見られない社員は、
社内で孤立化を深め、

自ら退職の道(=自己都合退職)
を選びます。

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というわけで、
私(岩佐)も反省しました。

(汗)

 

 

弊社も経営理念や行動方針の中に
『礼節』を取り入れているだけでした。

よって、『礼節』を重視する、
新たな取組みを早速実践へ。

 

 

先日、バースデイサークル後の
全体会議にて全社員に周知しました。

私どもTFPグループは税理士法人の他、
社労士法人も運営しています。

よって、“医者の不養生”にならぬよう、
5月に成立したばかりの

 

『改正労働施策総合推進法』
に積極的に取り組んでまいります。

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:

新たな人事評価制度導入に積極的に
取り組む企業には朗報です。

 

 

▼人事評価改善等助成コース
(人材確保等支援助成金)
 https://roumu-management.com/subsidy6.html

 

 

2年前に厚労省で、新たに創設された助成金です。

最大130万円の受給額です。

目標達成助成に必要な条件は以下の通り。

 

 

▼離職率

*社員数300人以下の場合

⇒ 維持

*社員数301人以上の場合

⇒ 1%低下

 

 

▼生産性要件

直近の会計年度における「生産性」が、
3年前に比べて6%以上伸びていること

 

 

▼賃金要件

対象となる労働者の賃金の総額を
2%以上増加させていること

 

 

 

ただ上記の中で注意すべきは、賃金要件です。

関心のある経営者は十分ご検討下さい。
https://roumu-management.com/subsidy6.html
今日も社長業を楽しみましょう。

 

 

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