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私どもも時流にしっかりアジャストしていきます。

こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。

38歳で大阪府知事、42歳で大阪市長。

4万8千人の組織を動かしてきた。

並みいる反対派をいかに説得・掌握し、
大阪都構想の改革へと舵を切ったのか?

そんな橋下流のマネジメント論が記された著書があります。

 

 

『実行力』(PHP新書)

 

 

ビジネス書として今売れています。

この中で、橋下氏はこう語っておられます。

…………………………………………………

トップが仕事をするうえで
一番大切なことは「部下ができないこと」をやれるかどうか。

最初にリーダーのポストに就いた時、考えるべきことは、

「現場の仕事」と「リーダーの仕事」の仕分けです。

リーダーが現場の実務の細かなことに口出しをすると、

たいがい失敗します。

細々としたところにまで、「これは違うんじゃないか}

と口を出すと、現場から、「何も知らないくせに」

と思われますし、実際リーダーは
現場のことをそこまで知りません。

…………………………………………………

 

 

大阪府と大阪市。

現在、二重行政が問題になっています。

この両者の行政組織はまさに『パーキンソンの法則』

に毒されているかもしれません。

1958年、英国学者パーキンソン氏が
著作の中で提唱した法則です。

 

 

『役員の数は、仕事の量とは無関係に増え続ける』

 

 

この現象は、中小法人の現場においても、
総務経理などの管理部門でよく見られます。

経営者の大半が、技術畑か営業畑です。

総務経理畑の経営者はそう多くない。

すると、管理部門がブラックボックスになりがち。

その結果、管理部門の人数が膨張する。

 

 

『パーキンソンの法則』においては、

具体的に以下を提唱しています。

 

 

▼第1法則

仕事の量は、完成のために与えられた時間を
すべて満たすまで膨張する。

 

 

▼第2法則

支出の額は、収入の額に達するまで膨張する。

 

 

管理部門が肥大化しては、
お金を残す経営は追求できません。

経営者の皆様におきましては、よくお気をつけ下さい。

一つの解決策としては、アウトソーシングですね。

経理処理、給与計算などの
間接業務を外部に委託する。

そうすれば、パーキンソンの法則とは、
無縁の組織になれるでしょう。

 

 

しかし、『パーキンソンの法則』

はAI時代の到来で心配無用なのか??

AIで多くの人間の仕事が代替される。

最近そう言われることが多くなりました。

しかし、こうした予測には、

“現場の現実”が含まれていないことが多いとか。

橋下氏がおっしゃるように、

「実際リーダーは現場のことをそこまで知らない。」

というのは、AI時代を語る上でも同じ。

そこで、現場取材に基づく未来予測を
週刊東洋経済が特集しました。

 

 

『AI時代に食える仕事 食えない仕事』

 

 

18職種1350万人の生存条件に関する記事です。

大阪市や大阪府のような行政事務員は、
AI時代にどうなるのか??

 

 

▼行政事務員

★増えるタスク

*個人情報の取扱い

*高齢者福祉や貧困対策

★減るタスク

*単純な事務手続き

*紙の届出書処理・管理

 

 

また、経理や財務の分野はどうか??

国勢調査によれば、会計事務員は、

▼1995年 約275万人

▼2015年 約149万人

と過去20年間でほぼ半減。

会計ソフトの普及で自動化が進んでいます。

事務仕事は、企業にとってコストセンター。

“守り”業務は自動化へ。

ただ同紙によれば、

 

 

▼例えば、企業が契約する建物は、人が住むと、

消費税がかからないが、住まなければかかる。

▼そういう判断はAIにはできない。

▼節税施策を漏れなく指摘するのも、
AIにはできない。

▼自動化が進んでも、“攻め”の領域は残る。

 

 

とのこと。

結論として、会計事務員の未来予測は以下の通り。

 

 

▼会計事務員

★増えるタスク

*税務&財務戦略の策定

*管理会計

★減るタスク

*記帳

*決算書作成

 

 

税理士は経営者の皆様からよく
以下のようなお叱りを受けます。

 

 

「税理士って、帳面屋でしょ?」

「税理士って、税務署の回し者でしょ?」

「会計事務所って、税務署の出先機関でしょ?」

 

 

このようなご指摘を受けるまでもなく、

われわれの業界も、AIで自然淘汰されていくでしょう。

私どもTFPグループも、

時流にしっかりアジャストしていきたいと思います。

 

 

 

その他の職種の未来予測は以下の通り。

 

 

▼医師

★増えるタスク

*AI読影後の2次診断

*ハイテク機器の活用

★減るタスク

*風邪などの診断

*放射線科の1次読影

 

 

▼弁護士

★増えるタスク

*打合せ

*泣き寝入り案件

★減るタスク

*書類作成前のリサーチ

*法廷への出廷

 

 

▼不動産仲介営業

★増えるタスク

*データに基づく相談対応

*地元密着の情報収集

★減るタスク

*ルーチンの物件案内

*勘に基づく不動産売買

 

 

▼建設業

★増えるタスク

*機械に合った現場構築

*機械の運用・安全管理

★減るタスク

*資材運搬

*重機操作

*保守点検業務

*設計業務

 

 

▼製造業

★増えるタスク

*製品企画

*生産工程の見直し

★減るタスク

*原料・完成品検査

 

 

▼コンビニ店員

★増えるタスク

*商品サービス案内

★減るタスク

*レジ作業

*商品発注

*掃除

 

 

以上を集約すると、何が見えてくるのか?

『財界総理』。

そんな異名を持つのが、
中西宏明氏(日本経済団体連合会会長)。

中西氏は、新時代に求められる教育として、
以下のようにコメントされています。

……………………………………………………

決められたスキルの積み重ねによる
類型的な教育で育ってきた人は、

今みたいな社会構造や経済構造に
なってくると、うまくいかない。

これから必要なのは、
新しいバリュー(価値)を
生み出していく能力です。

決まったことを繰り返しやり続ける。

そんな仕事では飯は食えない。

自分の頭で考える力、

そして、自分の考えを仲間に伝え共感してもらい、
一緒に同じ方向を目指していく。

そんなコミュニケーション能力が
非常に重要になっています。

……………………………………………………

 

中西経団連会長は、本日リンパ腫を公表。

復帰へ向けて、療養延長を正式に発表されました。

秋ごろには復帰の見通しだとか。

心よりお見舞い申し上げます。

 

 

ただし、

「人手不足の解決を目的とした自動化は失敗する」

と警鐘を鳴らす経営者がいらっしゃいます。

星野佳路氏(星野リゾート代表)です。

星野リゾートでは昨年より、
一部ホテルで自動精算機を導入したとか。

一方、チェックインの自動化で人員を捻出。

斬新なサービスを展開するのが『OMO5東京大塚』

だとか。

社員はOMOレンジャーとして、

周辺の飲食店や観光スポットに宿泊客を案内。

これにより、顧客満足度は向上したとか。

星野氏はこう指摘されています。

…………………………………………………

OMO5のように、
代替されるサービスが前提になければ、

宿泊サービス全体の価値減少でしかない。

過度な接客業務の自動化は、
ホテルの「民泊化」を誘引するだけ。

民泊は空き家なので、
接客サービスはゼロだ。

ホテルが自動化で単に人員削減しても、
民泊に近づくだけだ。

接客サービスで差別化するべきだ。

また、OMOレンジャーのように、
創造性の問われる業務を増やし、

仕事をする楽しくする努力が必要だ。

そうすれば、良い人材が集まり、
競争力が向上する。

…………………………………………………

 

 

単なる業務の効率化を追求する。

そんなスタンスでAI時代に臨まない。

顧客満足度と社員満足度の両立を追求する。

そんなスタンスこそ『自動化の正しい方向』である。

名経営者の星野氏の言葉から、
そんな学びを得ることができます。

 

 

 

橋下徹氏の著書『実行力』は、社内研修(TFP大学)

でも先日使用しました。

経営者を相手に仕事をする人間として、
下記のフレーズは社員全員が心得るべき
と判断したからです。

 

 

▼トップは「比較優位」がパッとわかる資料が欲しい。

▼トップに見せる書類は、最大でA3一枚まで。

▼トップは「全体最適」を考えている。
「部分最適」案は採用されない。

▼トップの意向や動きを想像するのは「良い忖度」

▼通る提案は「比較優位のロジック」と

「熱い思い」の合わせ技。

 

 

今の時代に一番必要な「実行力」を
身に着けたい全てのビジネスパーソン必読書。

帯にはそんなフレーズがありますが、
まさにその通りでした。

今日も社長業を楽しみましょう。

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