こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。
私達に休みボケなどしているヒマなし??
今月は3月決算法人の申告業務があります。
国税庁のデータ(平成27年度)によれば、
決算月別のベスト3は以下の通りです。
*1位 3月(19.3%)
*2位 9月(10.9%)
*3位 12月(10,1%)
ダントツで3月決算が多いですね。
当社も今月は、オール土曜日出勤です。
10連休前の土曜日も全員出勤でした。
オンとオフのメリハリをつける。
やる時は徹底し、集中力をもって仕事する!
働かざる者、食うべからず。
その代わり、休む時は中途半端に休まず、
しっかり連休を取り、プライベート充実を!
これが当社の労務管理の基本精神です。
GW明けの初日、私は社内マネジメントに専念でした。
毎月定例のTFP大学(社員研修)を実施。
仕事モードにスイッチを入れ、闘魂を注入しました。
(笑)
10連休でしっかり英気を養った
スタッフは皆、頑張ってくれるでしょう。
3月決算法人の申告業務を推進する中で、
特別に当社が今注力しているのが【教育研修費】の精査です。
人材教育に力を入れるクライアントの
節税チャンスを100%活かす。
そんなスタンスで今、全社一丸で臨んでおります。
なぜなら、2019年3月決算法人より、
新たな減税メニューが施行されたからです。
それは【所得拡大促進税制の拡充版の創設】です。
今年の3月決算法人、つまり、
平成30年4月1日以後開始事業年度
より新たに適用されることになりました。
所得拡大促進税制とは何か??
▼人件費 … 前年対比1.5%以上UP
⇒ 人件費UP額の15%の【税額控除】
税額控除とは、最も理想的な節税メニューです。
いったん計算された法人税額から
もうひと押しダイレクトに税額を差し引く。
そんな減税制度です。
よって、節税するためにわざわざ、
政策的に経費を増やす必要はありません。
いわば、決算書にキズをつけなくても、
税効果が得られるのです。
そして今回さらに下記の拡充が行われました。
▼人件費 … 前年対比2.5%以上UP
▼教育訓練費 … 前年対比10%以上UP
or 経営力向上計画の認定証明あり
⇒ 人件費UPの25%の【税額控除】
(注)上限:法人税額の20%
つまり、人件費だけでなく、【教育研修費】
を前年より10%以上アップする。
そうすれば、税額控除において
【プラス10%】
のプレミアムが付くのです。
社員が外部の研修やセミナーに参加する。
このコストを100%生きガネにする。
そのためには、上記の税効果だけで満足してはいけません。
教育研修費には厚生労働省の【助成金】
の受給チャンスがあります。
例えば、人材開発支援助成金には以下のメニューがあります。
▼一般訓練コース
*1人1時間あたり
⇒ 380円(最大480円)
⇒ 経費助成30%(最大45%)
▼特定訓練コース
*1人1時間あたり
⇒ 760円(最大960円)
⇒ 経費助成45%(最大60%)
また、教育研修を受けるために有給休暇を
特別に付与する制度を導入すれば、
▼教育訓練休暇付与コース
*30万円(最大36万円)
という制度もあります。
産労総合研究所による、
教育研修費用の実態調査結果は以下の通り。
▼社員1人あたりの教育研修費用
*2017年度実績額 38,752円
*3年連続で増加
*前回調査より1,575円UP
▼教育予算の増減状況
*前年より増加した企業 … 53%
上記費用には、社員の時間コストに相当する
人件費は含まれていません。
教材費や外部講師費用など直接要したコストの集計額です。
ただ上記調査には上場企業もかなり含まれています。
「なあんだ。ちょっと安心したよ。
上場企業と中小企業は違うからね。
中小企業が1人4万円近くも、
社員教育にお金をかけられないよ。
日常業務が忙しくて、
社員を教育している暇もないしね。」
しかし、本当にこれでよいのでしょうか?
確かに全社ベースの教育研修費総額では、
上場企業に太刀打ちできないでしょう。
逆立ちしても、かないっこなし。
しかし、私たち中小法人においても、
【社員1人あたり】の教育研修費用
は上場企業に負けるわけにはいきません。
規模では劣っても、質では負けられない。
ただお金の面は心配無用!
なぜなら、社員教育にお金をかければ、
▼優遇税制(国税庁)
▼助成金(厚生労働省)
のダブル支援が受けられるからです。
今日も社長業を楽しみましょう。