こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。
先日の日経新聞朝刊一面に興味深い記事がありました。
『受給前の補助金 担保に 中小企業庁が新制度』
記事によれば、中小企業庁が国の補助金を裏付けに融資を
受けられる制度を新たに作るとか。
中小企業の設備投資を支援する『ものづくり補助金』で、
この仕組みが実施されるそうです。
キャッシュフローから見れば、設備投資を実行後、
補助金の交付が決まってから支払われるまでのタイムラグが
問題になります。
通常は、交付決定から半年後ぐらいの間のつなぎ資金が必要です。
ただこの仕組みが活用できれば、銀行からの融資による設備投資が
可能になり、補助金入金後にそれを返済原資に回せるので、
円滑にキャッシュが回すことができます。
この制度が使える金融機関は以下の通り。
▼城南信用金庫
▼大阪シティ信用金庫
▼商工中金
ただ補助金で固定資産を購入する際に絶対忘れてはならない
経理処理があります。それは【圧縮記帳】です。
圧縮記帳とは、補助金などの公的支援を活用して固定資産を
購入した際に、購入金額から補助金の額を差し引いた額を
購入価額にすることができる経理処理方法です。
そうしなければ、補助金をせっかくもらっても、それが
『雑収入(営業外収益)』として法人税等の対象になってしまう
ため、それほど手元に残らないという現象が起きてしまいます。
ただ圧縮記帳を活用し、『固定資産圧縮損』として特別損失に
計上できれば、以下の効果が得られます。
▼補助金収入と相殺(プラスマイナスゼロ)
▼本業の儲けを示す営業利益や経常利益に全く影響なし
補助金をもらえるからといって、安心してはダメです。
ご注意ください!
今日も社長業を楽しみましょう。