こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。
大みそかとなりましたね。
さあ、明日から2019年が始まります。
われわれ経営者が気になるのは、来年の景気動向です。
『週刊ダイヤモンド2019総予測』の8人のエコノミストの見解を
まずはシェアさせて頂きましょう。
▼簡単に言えば、米国や中国といった海外経済の減速が
景気の足を引っ張るが、
省力化中心の設備投資は拡大し、景気を支えるだろう
という見方が大半を占めている。
▼今年10月の消費税率引上げを景気のマイナス要因と
見るのは少数派であった。
今回の税率引上げには、プレミアム付き商品券、
キャッシュレス決済によるポイント還元などによる
景気へのマイナス効果を相殺するための施策が
大盤振る舞いされるためということだとか。
▼今後3年以内にリーマンショック後のような深刻な
景気後退に陥る可能性はないとの見方が大半を
示している。
以上が景気動向です。
その他では以下の論調でした。
▼株価について
*秋にバブル崩壊後の最高値を更新した後、年末に急落するなど
不安定な展開になった。
*米中摩擦、消費増税が逆風になり、秋口に日経平均株価2万円
割れ予想も複数あり。
クリスマスの日には、日経平均株価の急落。
1,000円を超える下落となり、一時1万9,000円を下回る。
年末に大荒れの株式市場となりましたね。
「昔は、1日で1,500万円儲けた。
そんなこともありましたな。
逆に、1日で600万円損したこともあった。
でも今はもう、そんなのないでしょうけど。」
御年70歳を超え、今年に新事業承継税制を活用し、
長男様へ無税で自社株を贈与。
国策に絶妙のタイミングで乗り、
円滑なる事業承継を実現。
そんな老獪な経営者がクリスマスの報道を受けて、
こうおっしゃっておられました。
来年に控える東京オリンピックも見据えると、
オリンピック景気の法則から考えても、来年の後半からは株価は、
下がってくる可能性は高いと言えるかもしれませんね。
▼不動産市場について
*不動産価格の緩やかな上昇基調は続くだろうとの見通し。
*昨年の不動産市況は着実に改善しましたが、バブル的に
過熱しているとまでは懸念されない。
*日本不動産研究所が実施する「不動産投資家調査」
の結果や、不動産株、不動産投資信託の動向、住宅ローン
市場の拡大ペースなどを総合的に勘案すれば、
現在の不動産価格上昇は危険なものではない。
*オリンピックを契機に不動産価格の下落を予想する声を
もある一方、オリンピックを契機にインフラ整備や
再開発が進み、都市の利便性や快適性が高まるので、
不動産価格の下落には至らないとの声もあり。
以上より、まだまだ“売り”の情勢は続きそうです。
逆に言えば、いま不動産の“買い”に動くのはよくない
といえそうです。
やはり、自社ビルなどの不動産購入は、オリンピック後の
不動産市況を見定めたうえで動くのが賢明と言えそうです。
▼賃金水準について
*人出不足の一段の深刻化はまだまだ続く。
*労働需給に対し敏感に動く有効求人倍率は直近で1.62倍と、
平成バブルのピークを上回っているが、
今後もさらに上昇すると予想される。
*2018年の賃上げ率は厚生労働省によれば、2.26%。
安倍政権が賃上げを要請するようになって、
今年で6回目の春闘を迎える。
*ただ2018年の賃上げ率を上回るかどうかは微妙とか。
長年ベンチマークを示してきたトヨタ自動車が
ベア非公開を表明し、高めの賃上げを行える企業が
最初に妥結して、全体の底上げにつなげるという
これまでの春闘の在り方が曲がり角にきているとか。
皆様の経営の現場においても、賃上げにどう対応していくか、
十分検討して下さいね。
さあ、ただ上記はあくまでエコノミストの予想であって、
蓋を開けてみないとわかりません。
任天堂を世界的企業に育てた名経営者の三代目社長の
山内溥氏はこんな名言を残しておられます。
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経営の世界は流動的であり、いつまでも
成長し続ける保証はどこにもない。
そして、予想しなかったことが起きても、
経営者は「私は関係ない」と言えない。
だから、体質を強化してなにが起ころうとも、
社員や取引先がショックを受けない会社を
つくる、それが私の仕事だ。
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どんな市場環境になろうとも、
動じない経営基盤をつくる。
何よりこの気構えが大切ですね。
今年もありがとうございました。
来年も社長業を楽しみましょう。