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Amazonがなければ生活できない私

こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの

税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。

私(岩佐)が会社の経費を湯水のごとく、
使っているものがあります。

何それ?? ネオン街での交際費??

いえいえ、そんな甲斐性はありません。

また、そんなことしたら、社員から冷たい目で見られます。

(笑)

 

答えは、本。

思いついたら熟慮することなく、ポンポン買っています。

まさに、衝動買いです。

本について言えば、私(岩佐)は浪費家かもしれません。

(汗)

と言っても、本ほど良い投資はありません。

1冊1500~2000円程度で、他人の知識や経験が学べる。

本1冊から得た知識は、将来100倍になって返ってきます。

常在戦場のビジネス社会で生き残る。

そのためには、新しい考え方や情報を取り入れる。

そんな努力を常にしておかねばなりませんね。

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本を買いたい時、私(岩佐)がよく利用するのは、

Amazon(アマゾン)。

書店にわざわざ足を運ばなくても、
スマホでポチッとするだけで、本が買えます。

どんなに大量に買っても、持ち運ぶ必要もなし。

大体翌日には到着します。これほど便利なものはありません。

アマゾンはまさに「地球上最も豊富な品揃え」

を実現した通販です。

また、企業への影響もはるかに大きい。

アマゾン以外の第三者がサイト上に商品を出品できる、

「マーケットプレイス」

は全世界で約200万社の企業が利用。

マーケットプレイスは、
出荷・配達まで請け負うサービスも展開。

私どものクライアントでも、
アマゾンに出品されている企業は多いです。

アマゾンなしでは、
もはやビジネスが成り立たなくなる。

そんな企業もこれから多くなるのかもしれません。

 

 

アマゾンの創業者ジェフ・ベゾフ。

彼は今年フォーブスの世界長者番付で、
初めて首位に立ちました。資産総額は1120億円。

日本円に換算し、約11兆円。

アマゾンの株価が過去1年で約59%上昇。

これにより、資産は1年間で392億円増加。

これはフォーブスの番付史上、最大だそうです。

上場した1997年。

それ以来、爆発的な成長を遂げる。

その結果、株価は1252倍まで上昇。

まさに今世界一勢いのある企業と言ってよいでしょう。

アマゾンは下記にも投資しています。

 

▼AI

▼自動運転

▼顔認証

▼翻訳システム

アマゾンの投資先を知れば、この先の世界がわかる。

そう言っても過言ではありません。
というわけで、私(岩佐)の職業病が発症??

 

「世界最先端企業の財務戦略は、
どうなっているんだろう?」

 

そこで、アマゾンを研究してみました。

まずアマゾンは97年の上場以来、
▼株主に配当を一度も払ったことがない

という珍現象(?)が見られます。

上場企業の場合、株主に対し、

『配当』

という形で会社の利益を還元します。

アイリスオーヤマ創業者の大山健太郎氏は、
こう言います。

……………………………………………………

上場の誘いは今まですべて断ってきました。

利益は社員が頑張って働いた成果です。

それを配当に回すなら、
社員へ還元した方がいいと考えます。

……………………………………………………

そうです。

上場企業にとって、配当は宿命的なキャッシュアウトです。

配当が多ければ、

 

「配当性向が高い」

 

と言われ、投資家から人気が出ます。

そのため、株価は上昇しやすくなります。

日本の企業で最も純利益が大きいのが、トヨタ自動車。

約2兆5000億円とか。

ソフトバンクグループも初めて1兆円を突破。

それなのに…

なぜ、アマゾンは配当を出していないのか?

答えは、

 

『配当に回すほど、利益を出していない』

 

からです。

1997年の上場時が赤字。

その後、黒字転換するまで6年を要する。

これで一気に軌道に乗るかと思いきや…

2012年度も2014年度も赤字。

利益率が低ければ、市場評価も落ちる。

しかし今、その真逆の現象が起きています。

ジョン・ベゾフはこうした状況を
こう評し、胸を張りました。

 

 

「これは、意図的な赤字だ。

将来への投資が原因だ。

今の業績は重要ではない。」

自信を持って、こう言えるとは凄い!

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それでは、この『意図的な赤字』とは、
一体どういうことなのでしょうか??

この『意図的な赤字』にこそ、
アマゾンがビジネスを拡大できた秘密が隠されています。

それは、

『現金(キャッシュ)』

です。

キャッシュがどう動いているかを見ると、
アマゾンの姿は一変します。

ベゾフが重視し、アマゾンの成長を支えるもの。

それがまさに、

 

『キャッシュフロー経営』

 

です。

キャッシュフロー経営とは、
一言で言えば、こういう意味です。

 

▼その法人の現金がどう調達されて、
どう使われたのか?

 

▼これをきちんと把握する経営のこと

 

 

一括りにキャッシュと言っても…
キャッシュには、

▼良いキャッシュ

▼悪いキャッシュ

があります。

健全に売上が増えて、キャッシュがあるのか??

売上は悪いけれど、
借金したからキャッシュがあるのか??

 

キャッシュが減るのも同じです。

純粋に売上が悪いからなのか??

それとも、設備投資したからなのか??

つまり【質】があるのです。

貸借対照表や損益計算書には、
最終の金額だけが記載されます。

よって、キャッシュの【質】がいいのか?

それとも悪いのか? 非常にわかりにくい構造です。

世間一般では、決算書に書かれている数字の方を
大切にする。

帳尻が合っていれば、
そのキャッシュの質が悪くてもOK。

 

一方、キャッシュフロー経営とは、
 

『キャッシュの質がいいか?』

 

を重視します。

しかし、日本の企業の場合、
決算書は以下の順番で並んでいます。

 

▼1番目 … 貸借対照表

▼2番目 … 損益計算書

▼3番目 … キャッシュフロー計算書

 

一方アマゾンは、
キャッシュフロー計算書が先頭です。

キャッシュの【質】がいいとは、どういうことか?

その秘密は、

▼営業キャッシュフロー

(本業が生み出す現金)

です。

営業キャッシュフローとは、
単純に売上から仕入を引いた値です。

ここから、本業が生み出す現金がいくらか?

これがわかります。

アマゾンの営業キャッシュフローは、
ずっと右肩上がりです。

しかし、ずっと右肩上がりなのは、
営業キャッシュフローだけ。

フリーキャッシュフローはどうか??

これも2009年までは営業キャッシュフローに比例し、
伸びています。

しかし、2010年から2012年にかけて、
激減しています。

フリーキャッシュフローとは以下の通りです。

 

▼営業キャッシュフローから、
事業拡大に必要な設備投資などの
投資を差し引いた数値

(法人が自由に使えるお金)

 

 

つまり、アマゾンは、

 

▼本業で稼いだ営業キャッシュフローの
大半を投資に回している

 

のです。

そのために一時期、フリーキャッシュフローが
激減していたのです。

投資キャッシュフローに至っては、
ずっと赤字(マイナス)。

2012年度には、35億9000万ドルのマイナス。

投資キャッシュフローとは以下の通りです。

 

▼設備など資産に投資したり、
売却したりしたキャッシュ

 

よって、ここがプラスよりマイナスの方が、
積極的に投資しているとして、好調企業と評価されるのです。

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:

アマゾンは1999年からの1年間で
倉庫を2ヶ所から8ヶ所に急拡大。

当時は利益を生み出していませんでした。

赤字を垂れ流してでも、
事業拡張に投資を続ける。

そんな現在のアマゾンの原型は、
1999年に出来上がっていました。

 

キャッシュの最大化を目指す。

これは経営の究極の目的でしょう。

ただ【量ではなく質】なのです。

スポーツ界やビジネス界でも、
数々の名言があります。

……………………………………………………

量より質が大切。

人生もサッカーも量じゃない。

シュートの練習もそう。

2000本打っても、
漫然と打っているだけではダメ。

30本でも1本1本気持ちを込めて、
集中した方が断然うまくなる。

(三浦知良)

大事なのは、量より質。

2塁打2本より、
1本のホームランの方がずっといい。

(スティーブ・ジョブズ)

努力は、量ではなく質である。

短時間で、効率的に、合理的に
積み重ねてこそ成果がある。

(桑田真澄)

……………………………………………………

まずは、キャッシュの量を増やしましょう。

手持ちキャッシュは、
帳簿上の表面的なものだけではありません。

倒産防止共済や経営者保険を活用し、

“埋蔵金”

としてストックしておく。

こうして、簿外資産を貯めておくことも大切です。

経営は山あり谷あり。

危機管理を目的としたキャッシュフローも重要です。

税金という形で、
いったんキャッシュアウトすれば、
基本的に二度と戻ってきません。

ただスポーツでも経営でも、一つの真実があります。

 

▼量が積み重ねれば、質的な変化を起こす

 

これは『量質変化』ともいわれます。

単に手持ちキャッシュを最大化すればよい。

そんな単純な話ではありません。

質が大切なのです。

厳密にいえば、経営の要諦は、

 

 

▼営業キャッシュフローの最大化

▼そのキャッシュを原資に、
未来へ積極果敢に投資する

▼そのために一時的な赤字はOK

▼投資キャッシュフローは常に
マイナスでOK

 

 

といえるでしょう。

これがまさにベゾフの言う、

 

『長期展望を持ち、正しい経営を行う』

 

に相当するのです。

アマゾンを知ることは、
最新の経営感覚を身につけることと同じ。

アマゾンがなければ、もはや日常生活が、
成り立たなくなりつつあります。

しかし、意外にも身近なところに
財務戦略のヒントが隠されていますね。

今日も社長業を楽しみましょう。

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