こんにちは、大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。
日大アメフト部のタックルが社会問題化。
選手の謝罪会見の模様は、
NHKや民放各局が生中継されたとか。
世間を騒がせています。
何かの目的を達成するために…
相手選手を故意に傷つけていいのか?
度重なる反則行為が許されるのか?
組織のトップの在り方について、
本当に考えさせられる問題です。
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人もし全世界を得るとも、
其霊魂を失はば、
何の益あらんや。
人生の目的は金銭を得るに非ず。
品性を完成するにあり。
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これは、内村鑑三氏が書き記した、
『成功の秘訣十箇条』
の最後の言葉。
現代語に訳すと、こういう意味だとか。
『経営者にとって、事業を伸ばし、
収益力を高めるのは、
もちろん大切な役割である。
だが、経営者にとって、
一番大切にしなければならないのは、
お金ではない。
それは、品性である。』
日大タックル問題を通し、
われわれ経営者が改めて、
肝に銘じたい言葉です。
内村鑑三氏は、星野リゾート創業家が師と仰ぎ、
明治から昭和初期にかけて活躍した知識人。
キリスト教伝道者として、『代表的日本人』の著者。
内村氏は元来、星野社長の祖父の先生でした。
上記の『成功の秘訣』の原文。
これは星野リゾートが保管し、
軽井沢の内村鑑三記念館で展示。
だが、星野社長は幼少の頃から、
内村氏の著作物を読んでいても、
「正直言って、ピンとこなかった。
自分とは関係がないと
思っていた。」
しかし、1991年に4代目として、
星野リゾートの経営を引き継ぐ。
ここから星野社長にとって、
内村氏の存在が変わります。
『祖父の先生』から『自分の先生』へ。
そう昇華したそうです。
星野社長の経営手腕には、
目を見張るものがあります。
どこにでもある旅館を次々と高級旅館として再生。
こうした星野リゾートの現在の事業発展の根底には、
内村鑑三氏から学んだ
『品性』の理念があったのです。
先日の大阪産業創造館主催のセミナーの最後に
私はこうお話ししました。
「助成金はいわば、お上のお金です。
雇用保険料の財源から成り立っています。
つまり、崇高なお金なのです。
社員が汗水流して一生懸命働いてくれた結果、
得た売上のお金ではありません。
だからこそ、きちんとした理念をもって、
助成金を使ってほしいと思います。
決して、
損得勘定だけで助成金と付き合わないでほしい。
不正受給などもってのほかです。」
助成金とも『品性』をもって活用して下さいね。
今日も社長業を楽しみましょう。