こんにちは、大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。
先日、大塚家具の今期第1四半期の決算報告がありました。
結果は何と!
四半期ぶりの黒字!
かぐや姫こと、
大塚久美子社長の打ち手の効果が見え始めた??
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と一瞬思ったのですが、ぬか喜びでした。
黒字というのは【当期純利益】の話。
【営業利益】といえば…
▲14億1958億円
不動産流動化による固定資産売却益が寄与し、
特別利益がプラスに。
よって、今回は特別利益という一過性の利益で黒字になった。
というわけで、
大塚家具の黒字は本物ではありませんでした。
残念!
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決算書には『5つの利益』が計上されます。
▼その1:売上総利益
いわゆる粗利益。売上から原価を差し引いた残り。
▼その2:営業利益
本業で儲ける力を示す。粗利益から営業活動に係る費用
を差し引いたもの。
▼その3:経常利益
総合的に儲ける力を示す。営業利益に、本業以外の損益を
加味する。
▼その4:税引前当期純利益
当期の最終的な利益を示す。経常利益に、臨時に生じた損益を
加味する。
▼その5:当期純利益
税金を支払った後、法人の手元に残る純粋な利益。
黒字と言っても…
本業の儲けを示す【営業利益】が黒字でなければ意味なし??
逆に言えば、営業利益が黒字であれば、
国策の後押しアリ??
実は、厚生労働省の助成金には、
【生産性要件】
を満たせば、上乗せ措置があります。
先日の大阪産業創造館セミナーで使用したレジュメの
該当ページを添付画像にしております。
(画像が粗く、申し訳ありません)
つまり、生産性要件の数値が3年前より6%以上伸びていれば、
助成金にプレミアムが付され、
特別に加算してもらえるのです。
https://roumu-management.com/subsidy.html
それでは、
この生産性要件とはどんな計算式なのか?
『分母』の構成要素は以下の通り。
▼営業利益
▼人件費
▼減価償却費
▼動産・不動産賃貸料
▼租税公課
そして、『分子』は以下の通り。
▼雇用保険被保険者数
つまり、上記の『分母』合計を『分子』で割る。
これが計算式です。
上記の計算式を見ても、
『営業利益』
のウエイトが高いことがわかります。
営業利益が高ければ、
助成金がたくさんもらえるのです。
例えば、以下を見て下さい。
▼正社員化コース
*基本 57万円(1人あたり)
*生産性要件 72万円(1人あたり)
▼雇用管理制度助成コース)
*基本 57万円
*生産性要件 72万円
▼人事評価改善等助成コース
*基本 50万円
*生産性要件 80万円
▼設備改善等支援コース
*基本 50万円
*生産性要件 130万円
(注)投資額175~1000万円
このように見ても、営業利益はやはり大切です。
稲盛和夫氏は、
『高収益企業の条件=営業利益10%以上』
と提唱されています。
営業利益向上を通じ、生産性要件を満たし、
助成金の上乗せも勝ち取りましょう。
拝啓、大塚久美子社長殿。
次は【営業利益の黒字】を待っています。
頑張って下さい!!