こんにちは、大阪駅前の税理士法人トップ財務プロジェクトの
岩佐孝彦@税理士です。
本日は大阪産業創造館にてセミナー講師を務めました。
テーマは『2018年度人材助成金活用セミナー』です。
定員50名のところを80名近いご参加頂き、満員御礼。
私どもTFPグループのダブル講師です。
税理士・中小企業診断士の私(岩佐)と、社会保険労務士の
直江です。本日のセミナーは3部構成でした。
▼第一講座
顧客満足のために社員満足を犠牲にする会社に
明日はない(担当:TFPグループ税理士 岩佐)
▼第二講座
今年度お勧めの助成金の解説
(担当:TFPグループ社労士 直江)
▼第三講座
人材育成のために助成金を戦略的に活用する方法
(担当:TFPグループ税理士 岩佐)
2018年度の助成金は正直言って…
本当に手厚い!!
(まじな話)
厚生労働省も大判振る舞い??
そんな様相が見えます。
助成金は、会社から徴収する雇用保険料
が財源になっています。
しかし…
近年の人出不足により、失業率が低下。
よって今、雇用保険財政が潤っている。
そんな背景もあって、
助成金は今年度狙い目なのです。
ただ人出不足は東京五輪後に終焉??
そんな気になる論調を目にしました。
『日本の国難
2020年からの賃金・雇用・企業』
中原圭介氏著(講談社現代新書)
これは経営者にとって、
一般教養書と言ってよいかもしれません。
この書籍には、こんな記述があります。
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私が懸念しているのは、
人出不足を補う以上に、
はるかに人出が不要になってしまう。
そんな事態にならないかということです。
AIやロボットの普及が
あまりに速いペースで広まることにより、
新たな雇用の受け皿が整う前に、
ホワイトカラーを中心に、
時代に余剰人員が膨らみ、
失業率が上昇傾向に転じる。
そんな時期が早まるかもしれません。
日本の労働力人口の減少率だけを見れば、
10年後も20年後も
失業率が上昇する可能性は極めて低い。
そう考えられますが、
企業が生産性を高める流れの中で、
仮に労働力の2割がAIに代替された場合、
東京五輪が終了後、
2020年代初めには上昇傾向へと転じ、
2020年代後半には、
5.5~6.0%程度まで上がり続ける。
これは現水準の2倍、
過去最悪だった2009年に匹敵する水準。
しかし、
経済学者の方々の中には、
そういった雇用情勢の行く末に
目を向けることなく、
「人口減少をバネに生産性を高めれば、
日本は経済成長を続けることができる」
というピント外れな主張が
意外なほど多いのには驚かされます。
労働力人口が減っていく社会では、
AIやロボットによる労働力の代替は、
むしろ歓迎されるべきだ。
そんな楽観論の彼らの感性が、
全く理解できないのです。
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このように、中原氏によれば、
AIの進展が社員の存在価値を消す。
そう言われているのです。
例えば、弁護士による裁判業務は、
高度な専門領域です。
しかし、裁判に関する学習を重ねてきた
AIであれば、
過去の膨大な判例をすべて記憶。
これまで弁護士がマンパワーで、
相応の時間を割いて調べていた判例を
瞬時に見つけ出すことができる。
AIは余計な感情に左右されることなく、
迅速かつ正確に裁判における戦術を構築OK。
つまり、AIでも、
最善の結果を導き出すと言われます。
我々の税務申告はおろか、
弁護士の裁判業務もAIで対応可能なのです。
また、最強エリートの医師先生はどうか?
日本の高齢者数は、
2042年まで増え続ける。
よって、さすがに医師先生はこれから、
ずっと安泰だろう。
そんなイメージがあります。
ただAIやロボットが
医師の仕事の8割を代替できる。
このことが
実証実験などで明らかになっているとか。
AIの近年の進歩は恐るべし。
弁護士や医師の仕事までも代替できる。
それなら…
中小企業で働く社員の仕事なんて、
AIの手にかかればお手のもの??
失業率上昇により雇用財政が悪化すれば、
助成金の予算も削られる??
2020年代には、
こんな未来が待っているかもしれません。
このような外部環境を総合的に勘案すれば、
経営者が今すぐ打つべき施策は、
▼助成金が手厚い今こそ、
人材育成に積極的に投資せよ!
ということになるでしょう。
ヒトに投資するのは、
時間もコストもかかります。
そのため、
二の足を踏む経営者もいるかもしれません。
ただご安心を!
例えば、
人材投資に最適な今年度の助成金はコチラ!
▼人材開発支援助成金
*一般訓練コース
*特定訓練コース
*教育訓練休暇付与コース
この助成金は以下の2階建てです。
▼1F部分 … 賃金助成
(1人1時間あたり)
▼2F部分 … 経費助成
(受講料の補填)
これは有り難い!
しかし、経営の現場では、
以下の声がよく聞かれます。
「社外研修に行かせると、
時間もコストもかかる…(汗)
日常業務で忙しいし、
外部研修に社員を行かせるなんて…
そんな余裕はうちにはないよ。」
:
:
:
ただこれではいつまでたっても、
あなたの会社は、
【学習する組織】
に生まれ変わることはできません。
経営者も社員もみんな 会社マルゴト、
AIに取って替わられる??
しかし、大丈夫です。
助成金を活用すれば、
▼社外研修の受講料
▼社外研修に行かせたときの社員の時間相当の賃金
をカバーしてくれるのです。
しかし、以下は対象外です。
▼職務に間接的に必要となる知識&技能を
習得させるもの
(例)普通自動車免許
▼職業や職務を問わず、
職業人に共通して必要となるもの
(例)接遇マナー研修
▼趣味教養を身につけるもの
(例)英会話、話し方教室
▼知識・技能の習得を目的としないもの
(例)意識改革研修、モラール向上研修
などなど。
この点は注意して下さい。
近年は労働者の権利意識が高まっています。
「今、世間は人出不足だろ。
俺たちがいないと、会社は回らないんだよ。
社長もきっと困るだろう。
だから、好き勝手にテキトーに仕事
しておけばいいんだよ。」
こんなふうに考えている社員は、
全国の中小企業に多いかもしれません。
人出不足現象が今、
社員の気持ちを大きくしているのです。
しかし…
そんな社員が枕を高くして寝れるのも
東京五輪まで??
AIの進展が社員の存在意義を消す??
だからこそ、
経営者は今どんな時代が来ても、
勝ち残れる組織を作っていくべし。
そのために、
経営者は人材育成に取り組み、
社員を正しい方向へ導く使命があるのです。
松下幸之助氏は創業間もない頃から、
社員にこう話していたのは有名なお話。
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松下電器は何をつくるところか?
そう尋ねられたら、
松下電器は人をつくるところです。
合わせて、電気器具もつくっております。
こうお答えしなさい。
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こんな次元のお言葉を
創業間もない頃から言えるとは…
さすが、経営の神様としか、
言いようがありません。
私(岩佐)はぶっちゃけ、
そんな度量はありませんでした…(汗)
だから、経営者の弱気虫
が出てくるかもしれませんね。
「とてもじゃないけど、この領域に達するのは、
自分には無理だな。」
しかし、勇気を持ちましょう!
社員も今、気が大きい??
(半分勘違いも見えますが…汗)
だから、経営者も気を大きく持ちましょう。
(笑)
特に今年度は、幸之助氏の世界に一歩でも(?)
近づけるチャンスです。
なぜなら、国策が経営者の背中を押してくれる
からです。
先日コーチとしてベンチ入りした、
イチロー選手にこんな名言があります。
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夢や目標を達成するには、
1つしか方法はない。
それは、
小さなことを積み重ねることだ。
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まずは社外研修に社員を参加させる。
そんな小さなことから、
始めてみてもよいかもしれません。
今日も社長業を楽しみましょう。