こんにちは! 大阪駅前の税理士法人トップ財務プロジェクトの岩佐孝彦@税理士です。
今日の一冊はコチラ!
『あなたの会社が最速で変わる7つの戦略』(神田昌典著)フォレスト出版
それでは、赤ペンチェックを見てみましょう。
▼死に向かう行進から、離脱せよ
生き残りをかけて頑張ろうとする会社は、残念ながらまず生き残れない。
その思考自体に、生き残れない原因があると、私は考えている。
なぜなら、過去からの延長線上の努力をすればするほど、あなたの会社は
辛く苦しくなるからだ。
▼頑張れば頑張るほど、事業規模は大きくなるけれど、経営は厳しくなっていく。
人口が減少していく経済下では、限界にぶつかる。物理的に顧客を集めるモデルで
は、未来に向けて成長する道筋を描き続けられなくなるのだ。
▼2020年以降は人口減に加えて、さらに…
これから会社は、過去からの延長で生き残るのではなく、むしろいったん死を
受け入れ、再生するぐらいの変化を遂げる必要がある。言い換えれば、未来に似合う
ビジネスへと完全に進化しなければならない。
しかも、その決断のタイミングがカウントダウンに入っている。
▼日本の人口は、2005年から減り始めたといわれるが、実は消費が最大となる50代
人口は増えていたので、総支出額は今も増え続けている。しかしそれも、2020年頃に
はピークアウト~人口だけでなく、使うお金の額がついに減少し始めるのである!
▼また同年までには、東京オリンピックに向けての特需も消えるから、景気を維持し
続けるためには、相当、大規模な経済対策の追加が必要になろう。
▼さらに2025年には、年齢構成上、最も人口が多い団塊世代(約800万人)がすべて
後期高齢者(75歳以上)となる。その結果、国民の5人に1人が75歳以上、3人に1人
が65歳以上という、人類が体験したことがない、超高齢化社会に日本は突入する。
▼それまでは、経営力を高めることにより、同じ地域で仲良く生き残れてきた
会社も、2025年以降は熾烈な食い合いを始める。既存の市場で残るのは、本当
に強い、ほんの一部の会社だけになっていくことは、火を見るよりも明らかである。
▼これだけの大変化は、江戸時代から明治時代へのシフト、太平洋戦争終戦前から
終戦後へのシフトに匹敵するほどだ。武士や軍人が役割を終えたように、たった10
年間で多くの職業が消えてなくなる。
▼これほどの歴史的変化がこの5年後から本格化する。だから、重要な問いは、
「どうしたら生き残れるか?」ではなく「これから5年のうちに、どうしたら会社
は生まれ変われるか?」なのである。
▼このように客観的に時代の趨勢を予想すれば、ひと昔前のビジネスに固執する限り、
生き残ろうとするのは、相当困難だ。しかし、生き残るから、生まれ変わるに思考を
シフトすると、とたんに肩の荷が軽くなり、可能性が一気に広がる。
▼エアビーアンドビー、ウーバーは、人が集まる「プラットフォーム」型の事業であり、
フェイスブックやインスタグラムは、広告が収益源となる「メディア」型事業。
そういった事業モデルがさらに進化すると、今度は、ペイパルやアリペイのような「マ
ネー」型事業へシフトするというのが、未来における事業進化のプロセスである。
▼未来の成功モデルは、過去の成功の延長線上にはない。
人口減社会でも成長を続けようとするならば、あなたの商品内容、営業方法、さらには
組織体制を、チャートの左側から右側へ-すなわち未来に似合うビジネスへ、急速に進化
させなければならない。
▼あなたの事業を最速で、未来に似合うように変えていくには、何から始めたらいいのか?
あなたの会社の強みを凝縮した商品(もしくは事業)を2つ選択するのだ。
なぜなら、1つの強い分野だけで戦おうとすると、あなたよりも強い会社が必ず現れる
からだ。
▼1つの強みだけにフォーカスすると、ナンバーワンになるのは難しいが、2つの強み
にフォーカスすると、その2つを同時に持っているライバルはぐっと少なくなる。
さらには、その2つを組み合わせて、1つのコンセプトに繰り上げると、あなたは
オリジナルな事業分野を生み出し、全く新しいジャンルで、ナンバーワンの座を短期間
で獲得する。これを私は「BABYMETAL戦略」と呼んでいる。
▼すでにあなたの会社にある強みを組み合わせると、未来に似合う新しい形が
浮かび上がる。
▼このように、今までつながらなかった両極端をつなぐことは、独自の商品や
事業を生み出すうえで、非常に強力だ。
▼2020年に総支出も減り始めるといったが、逆に見れば、2020年までは、
新しいビジネスを生み出すのに、これ以上はないというほど完璧なタイミング
だ。消費が旺盛な50代人口が増え続けるということは、その間に、彼らのニーズ
をとらえた新しいビジネスを多数、創れるのである。
▼知識以上に大切なものがある。それは挑戦する勇気だ。彼らは、どんなに辛い
時でも、先が見えない時でも、いつでも声を上げて笑っている。彼らは生き残ろう
とするのではなく、生きることをこのうえなく楽しんでいるのだ。
いやあ、私たち中小企業の経営者の心に刺さるフレーズです。
今日も社長業を楽しみましょう。