こんにちは、大阪駅前の税理士法人トップ財務プロジェクトの岩佐孝彦です。
今日の一冊はコチラ。
『日経トップリーダー4月号』日経BP社
今日は書籍ではなく、ビジネス誌です。
日経トップリーダーは毎月、愛読しています。
それでは、本日の赤ペンチェックを見てみましょう。
▼1968年に2坪ほどの事務所からスタートした加賀電子は、今ではグループ
で約5000人を抱えるほどになりました。創業者の塚本勲会長が両親から支援
された20万円の独立資金を元手にした同社は現在、年商2500万円を超える
までに成長しています。塚本会長がこだわるのは「公私混同をしないこと」。
トップが会社の資金を個人の用途に使えば、経理や総務の社員にわかります
から、社員のやる気を失わせるというのです。
▼塚本社長のこうし方針の背景には、幼い頃に聞いた母親の言葉があります。
「お金ほど大切なものはない。しかし、お金ほど怖いものもない。
お金は人をダメにする」
▼社員に比べると、経営者が負う責任は大きい。ですから、その分多額の報酬
を得ることは自然です。しかし、ルールを決めずに、トップが会社の資金を私的
に使えば、どれほど社員のモラールを下げるかにも目を向けて下さい。
▼個人番号より経営に影響? 13桁の法人番号で企業に監視の目
厚生年金の未加入、税務調査の精度向上という管理強化の面がある一方で、
許認可申請の簡素化などプラスもあり、法人番号の存在をもっと意識すべきだ。
▼個人番号は厳しい管理が求められるが、法人番号は公開され、国税庁の法人番号
公表サイトで、法人番号、名称、所在地が検索できる。
法人税では16年1月以降に始まる年度の申告書から、支払調書や源泉徴収票などの
法定調書は16年1月以降の金銭の支払いに関するものから、法人番号の記載が必要
になる。
▼厚生労働省は、厚生年金や健康保険に未加入の企業を見つけるために、所得税を
納める企業の法人番号と保険料を納める企業の法人番号を照合し、未加入をあぶり
出していく予定だ。
▼今後は、社名変更の登記にも法人番号が必要になるので、社名を変えても同一法人
であることを判別しやすくなる。従来は大きな不祥事を起こした会社が社名を変えて
出直す例もあったが、これからはこの手が通用しにくくなる。企業はこれまで以上に
襟を正すことが求められる。
▼例えば、取引先の与信管理。従来は社名表記の間違いにより、同じ企業が別々の
企業として認識され、与信枠を超える取引が見逃されるケースがあった。法人番号
を使えば、より確実に与信を判断できる。
▼個人事業主は屋号のみ法人であるかのようにして営業していると、その違いがわかる
ようにもなる。信頼維持のための法人登記が検討課題に上がりそうだ。
▼強い経営者は皆、臆病。
極端に言えば、病的なほどの警戒心を持ち続けている経営者は強い企業の中に少な
からずいる。かに風味かまぼこ(カニカマ)製造機械で世界シェア70%を握るヤナギヤ
(山口市宇部市)の社長もその一人。
最初に植え付けられた強烈な恐怖心は今も忘れないという。
「当時、役員の中には、親父の経営に不満を持っている人たちがいて、社員も口も開けば
売れない言い訳をするばかりだった」
25歳で社長になった柳屋は、最初から巨大な重荷を負わされたのだ。
▼しかし、その経験が経営者としての自分への強い戒めとなったという。
「経営はリスク管理こそ大事。リスクは市場にもあるが、社内も予兆はある」と。
柳屋は、自分を臆病だと言う。だから、市場にも社内も目を配り、「最悪の状況が
起きたらどうするかを常に考えるようにしている」と話す。
▼ジム・コリンズは、このようなリーダーを「建設的パラノイア」と規定する。
パラノイアとは偏執症であり、マイナスの意味を持つが、経営者としてはむしろ
その恐怖心が、建設的に作用すると指摘している。
▼すごい会議のポイント
①会議の効果を高めるには、雰囲気をよくすることが重要になる。
②参加者に強烈な当事者意識とやる気を持たせる
▼石坂産業・石坂典子社長&星野リゾート社長の対談
どんな企業でも、いったん後継者にバトンタッチした人が「バトンを返せ」と
騒ぐのは良くない。バトンを渡す以上、「おまえの代で会社を潰してもいい。
だから本気でやるんだぞ」と気迫を込めて、全権を渡すべき。
先代の腰が定まらないまま「潰さないようにうまくやれ」「潰しそうになったら、
バトンを返せ」といった、条件付きの事業承継をすると、後継者は思い切った
経営ができません。それで停滞する同族企業は多い気がします。
だって、自分と全く同じ人間なんていないのですから。いくら親兄弟でも、
「自分がやるのと同じにやってくれ」と頼まれたら、困ってしまいます。
▼星野代表はお父さんを社長から解任していますが、その決断を鈍らせるような
父への個人的な思い入れや愛情というものはなかったのですか?
▼ほとんどなかったですね。少なくとも株主総会で社長だった父を解任し、自分
が経営権を握るまでは皆無でした。とにかく公私混同した父の経営が許せない。
これでは従業員がかわいそうだ。そんな義憤に燃えていましたから。
▼「責任持つ個人」なしにチームワークは生まれない。
▼高橋明希社長(武蔵境自動車教習所)の言葉
時間は約10分間。発声練習に始まり、目標確認や経営理念の唱和などを
しています。特色のある試みとしては「褒め褒めリレー」があります。
4人1組になってお互いのいいところを褒め合います。
ポイントは取ってつけたような褒め言葉は認めないこと。「明るい」
「笑顔がいい」と言っても、人は心から喜びません。
「仕事のときにこんなことをしていて、その姿がこう素晴らしかった」と
いったように、具体的なエピソードを交えて褒め合うルールです。
▼朝礼はマンネリ化しないように、少しずつ内容を変化させています。
褒め褒めリレー成果が出せたので、今はそこから転じて「ありがとうリレー」
を実施しています。これはリレー形式で感謝の気持ちを伝えるというもの。
▼良い朝礼が良い会社の共通点の1つであることを知りました。
▼各社のいいとこ取りをしたのが、今の当社の朝礼です。
朝礼を実施する目的は人づくりです。明るく元気な挨拶や、お客様に気持ち
のいい対応ができるようになること、考える力を養うことなどを狙っています。
朝礼巡りをしていたとき、ある経営者から「朝礼は最高の人材育成の場である」
と言われたことが印象に残っています。1日わずか10分でも、1年で50時間。
朝礼は全社員に教育できる貴重な機会です。だから、私は朝礼の時間を大切に
しているのです。
特に朝礼に関する記述は参考になりました。
朝礼はマンネリ化しないように仕組化するべきと再認識させられました。
今日も社長業を楽しみましょう。