こんにちは、税理士の岩佐孝彦@神戸です。
最近、大塚家具やロッテなどファミリーが原因のトラブルの報道が相次いでいます。
私が書いている、もう一つのブログの方でも先日ロッテの報道について取り上げました。
http://kobe-souzoku.net/wordpress/
こうした記事を見ると、世間的には【同族経営】という言葉にどこかマイナスのイメージ
を持つかもしれないですね…(汗)
今年は戦後70年ということで、お盆期間中は戦争モノの報道が多かったです。
日本と同じ敗戦国にドイツがありますが、ドイツの場合、同族企業の社会的評価は日本
よりもずっと高く、同族経営をむしろプラスと考えられるケースが多いそうです。
ビッテン同族企業研究所によれば、
▼従業員の高い労働条件と雇用維持への責任感
▼従業員相互間の連帯感・責任感・安心感
▼権限移譲による従業員の行動自由度
など、同族企業の労働環境に対するイメージの良さがアンケート結果で
明らかになっているそうです。
これに対し、非同族企業にはネガティブイメージの回答が多くなっています。
▼人間が単なる生産手段とみなされる
▼他者を競争相手として排除・妨害する社内の人間関係
など労働環境に対するマイナスイメージが強いです。
こうした背景には、ドイツにはフォルクスワーゲンやBMWなどグローバルに展開する
同族企業の存在があります。また、規模が小さくても、競争力のある製品やサービス
で存在感を見せる中小規模の同族企業もあるとのこと。
つまり、高収益の同族企業の存在があるわけです。
【ROA(総資本経常利益率)】という指標があります。
日本企業の平均値は、中小企業4%、大企業7%。
大企業よりも規模の小さい中小企業は数値が低くて当たり前?
ドイツの同族企業を見ると、そう考えてはダメですね!
経営学者のホリガンはこう言いました。
「資本回転率は企業の規模と全く逆の関係を有している」
こう考えれば、中小企業は規模が小さいからこそ、ROAの数値は高くなるはず。
しかし、日本では残念ながら「規模が小さいからROAの数値は低くてOK」と
考える空気がまだまだ多いことは否めません…(汗)
確かに、売上高や従業員数などの規模では、どう逆立ちしても、大企業には
勝てません。しかし中小企業は、運用すべき資産のボリュームが小さいので、
大企業以上に本来、効率の良い経営が求められます。
経営効率の数値は大企業に負けられませんよね。
今日も社長業を楽しみましょう!