こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト代表
岩佐孝彦@税理士です。
今年の漢字は【税】となりましたね。
インボイス導入や所得減税など、
税に関する国民の関心が高まった。
世相を表しています。
令和6年度税制改正大綱が昨日、
政府より発表されました。
岸田総理は世間から、
“増税メガネ”
と揶揄されていますが、、、
人口減少時代においては、
増税は当然のこと!
デービット・アトキンソン氏は
先日の講演の中で、
こうおっしゃっておられました。
「16歳~64歳までの生産年齢人口は
今後どんどん減っていく。
しかし、
65歳以上の高齢人口は
ほとんど減らないから、
1人当たり医療費も減らない。
1人あたり社会保障額は
303万円から420万円に上がる。
高齢者が餓死しないように、
現役世代はもっと稼ぐ必要がある。
だから、増税は必然なのである。」
これが現実なのです。
増税を批判しても、何も始まらない。
私(岩佐)はこの時期になると、
【環境変化(=税制改正)対応】
を痛切に感じさせられます。
令和6年度税制改正大綱の
主なポイントは以下の通り。
▼賃上げ促進税制の拡充
★赤字企業でも適用チャンスあり
⇒ 5年間の繰越控除OK
(令和6年4月1日以後
開始事業年度より)
★上乗せ措置《その1》
《教育研修費》
*前期対比:5%以上UP
&
給与総額の0.05%以上
↓
税額控除率10%上乗せ
★上乗せ措置《その2》
《認定子育てサポート企業》
*プラチナくるみん・
プラチナえるぼし認定
or
くるみん・えるぼし認定
2段階目以上
↓
税額控除5%上乗せ
▼定額減税
(世間を騒がせた付け焼刃の減税?)
★所得税 3万円
★住民税 1万円 計4万円
《注》以下は適用外
*給与収入のみ:年収2,000万円超
*合計所得1,805万円超
(令和6年度に適用)
▼特例事業承継税制
★親族内承継を考える経営者に
時間猶予あり!
★特例承継計画の提出期限延長
⇒ 2年間延長
(令和8年3月31日まで)
《注》適用期限は変わらず
令和9年12月末日までに
代表取締役交代の期限は
従前と変わらず
▼交際費課税の減税
★飲みにケーションに追い風!
★飲食代1人当たり:10,000円以下
《注》現行:5,000円以下
(令和6年4月1日以後の支出より)
▼中小M&A税制の拡充
★会社を買いたい経営者に朗報!
★対象:特別事業再編計画の認定
(令和9年3月31日まで)
★買収価額の損金計上可能割合
*1件目:90%
*2件名以降:100%
《注》現行:70%
★損金(準備金)の5年間取崩
期間開始の先延ばし
*10年経過後
《注》現行:5年経過後
▼外形標準課税の強化
★節税目的の減資に注意!
★現行(資本金1億円超)の基準は
変わらず
★当面の間、以下の法人も課税対象へ
*前事業年度:外形標準課税の対象
*資本金+資本剰余金:10億円超
▼倒産防止共済の損金算入制限
★節税目的の“渡り鳥”加入アウト!
★解約から2年以内に加入
⇒ 掛金:損金算入不可
(令和6年10月1日以後の解約から適用)
全125ページの税制改正大綱を
熟読すると、
寝耳に水(?)の爆弾もありました。
(汗)
経済は全て税務に反映します。
今年の漢字にもなった、
【税】
にどう対応していくか?
私たち経営者に問われています。
今日も社長業を楽しみましょう。