ブログ

【ツイッター社の大量解雇】ヤバい状況になる前に

こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ

税理士法人トップ財務プロジェクト代表

岩佐孝彦@税理士です。

イーロン・マスク氏のツイッター社の

買収後の大量解雇が

話題になっていますね。

 

社員数を半分へ。

日本では考えられない?

極めてドラスティックな手法です。

ただツイッター社の

経営状況は極めて深刻です。

 

▼1日400ドル赤字

 (約5億900万円)

▼10年間で黒字は2年だけ

 

さらにマスク氏は、

「ツイッター2.0」

という経営再建ビジョンを

掲げました。

そのうえで、

残る従業員にも下記通告へ。

 

▼テレワーク原則禁止

⇒ 全員出社へ

⇒ テレワークで成果を

  出せるのはごく一部だけ

▼集中的な長時間労働

⇒ 並外れたパフォーマンス

  だけが合格できる

▼従わなかった場合

⇒ 給与3ヶ分の退職金(解雇)

極めて厳しいですね。 

これはバッシングを受ける??

ただ意外や意外!!

 

ネット上ではマスク氏を

支持する声が過半数へ。

投票数7499票のうち、

約60%が 

「マスク氏の新施策」

を必要だと思うと回答。

 

共感を覚える人が

過半数を占めているのです。

 

堀江貴文氏も、

「まともすぎる発言」

と賞賛されています。

 

個人的には、

あまりに直線的すぎて、

今の若い従業員には

受け入れ難き内容であるため、

オブラートに包んだ

表現にすべきとも感じます。

 

ただ現状に危機感を覚え、

「経営再建へ向けての強い覚悟」

をトップリーダーとして

全従業員に見せた。

この姿勢は学ぶべき点が

あると感じます。

以前の本ブログにて既報通り、

「日本の賃金が世界的に

 なかなか上がらない理由

⇒ 解雇濫用法理の存在」

であるとお話ししました。

ツイッター社のように、

欧米では解雇も

比較的容易にできます。

しかし、

日本はそうはいきません。

 

ただ10月からの

「全国一律31円賃上げ」

の流れに合わせるがのごとく、

「整理解雇のハードルが

 下がる兆し」

が見えてきました。

 

9月30日のこと。

米ユナイテッド航空グループ

の子会社で働いていた、

4人の元客室乗務員が、

「整理解雇の無効」

の裁判を起こしました。

 

東京最高裁は、

原告の上告を棄却。 

経営判断による

解雇を認めた判決が確定へ。

労働者が負け、

会社側が勝ったのです。

 

労働契約法16条には、

確かに以下の条文があります。

……………………………………………

合理的な理由がなく、

社会通念上相当でない解雇を

無効とする。

……………………………………………

 

この判断基準としては長年、

【整理解雇4要件】

が用いられてきました。

 

具体的には以下の通り。

▼人員削減の必要性

▼解雇回避のための努力

▼解雇回避への努力

▼解雇者選定の合理性

▼解雇までの協議の妥当性

 

以前は上記4要件を厳格にとらえ、

1つでも満たさなければ、

「解雇不当」

の判決が多く出ていました。

 

特に人員削減の必要性について、

「経営破綻に直面」

するような状況がなければ、

認められない傾向あり。

 

しかし、

近年は様相に変化が

見られています。

 

4要件について、

【総合的かつ柔軟に評価】

する司法判断の傾向あり。

 

他部署への配置転換や、

十分な退職手当の支給など、

企業努力が認められれば、

不当解雇にならないとして、

整理解雇も容認される

傾向が高まっています。

ただそうはいっても、

整理解雇は最終の最終の手段。

 

ツイッター社の事例は、

極論と言えるでしょう。

 

解雇者が出れば、

「厚労省の助成金」

の受給資格も失います。

 

ツイッター社の

創業者で前CEOの

ジャック・ドーシー氏。

 

彼は今回の大量解雇に対し、

以下のコメントを出しています。

……………………………………………

企業規模の拡大を急ぎすぎた。

社員の皆がこのような状況になり、

お詫びする。 

……………………………………………

 

このような末期症状に陥る前に

我々経営者が注意すべきなのは、

【パーキンソンの法則】

です。

 

1958年のこと。

英国の歴史・政治学者の

パーキンソン氏が提唱しました。

 

▼第1法則

仕事の量は完成のために

与えられた時間を

すべて満たすまで膨張する

▼第2法則

支出の額は収入の額に

達するまで膨張する

 

実際のところ、

ツイッター社の社員数は

過去5年で倍増していました。

 

そこにコロナ禍もあり、

在宅勤務者が増えた。

 

その結果、

ヒトの管理が行き届かない。

人件費は最大の固定費です。

 

整理解雇の必要性が生じる。

そんなヤバい状況になる前に、

 パーキンソンの法則には、

十分注意しなければなりません。

今日も社長業を楽しみましょう。

 

 

アーカイブ

ブログTOPへ

日々是精進ブログはこちら
新型コロナ特設サイトはこちら
個別無料相談の詳細はこちら
  • 助成金&補助金で新型コロナ禍をチャンスに変える方法
  • 「令和時代にお金を賢く残す社長の新ルール」
  • お金を残す「社長の資産防衛の新常識」
  • お金を残す「社長の資産防衛術」
  • 「ずっとお金持ち」の人成金で終わる人
  • オーナー社長の「財務対策4つの急所」
  • 社長と会社のお金を残す力“養成”講座
  • 社長は「会社のお金」をこう残せ!
  • 小さな会社の社長のお金を残すために絶対必要な本
  • 社長のお金を残す財務プロジェクト作戦指南書
お問い合わせ
よくある質問