こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループ
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の
岩佐孝彦＠税理士です。
４月２２日のこと。
カリスマ創業者のＣＥＯ交代。
そんな報道がありました。
「永守重信氏、日本電産ＣＥＯ退任」
この翌日、日本電産株が急落。
前日比８．４％（１１７０円）安。
一時１万２８００円へ。
なぜ株価急落？？
日本電産の今期業績見通しは
過去最高になる見通し。
それなのに、
「カリスマ創業者の退任」
が要因で期待感が落ちたのか？
日本電産は長らく、
「永守会長への依存が
最大の経営リスク」
と言われてきました。
永守会長の突然の離脱があれば、
▼事業
▼経営成績
▼財務状況
に悪影響を及ぼす。
そんなリスクが叫ばれてきました。
ただこのリスクは、
日本電産だけの話ではありません。
恐らく大半の中小企業において、
「社長への依存
＝ 最大の経営リスク」
になるでしょう。
（弊社も同じです、、汗）
永守会長は御年７６歳。
後継者選びは二転三転しました。
▼2013年 呉氏（マレイ元社長）
⇒ 2015年退任
▼2014年 片山氏（シャープ元社長）
⇒ ポスト永守から脱落
▼2015年 吉本氏（日産タイ元社長）
⇒ 2018年 社長交代
⇒ 副社長へ降格
▼2020年 関氏（日産元副ＣＯＯ）
⇒ 今年6月ＣＥＯ就任予定
特に吉本氏の社長就任時に導入した
「集団指導体制」
については、
「創業以来の最大の間違い」
と永守会長は反省の弁。
「即断即決のトップダウン」
の重要性を再認識されたとか。
今回の後継者の関氏について、
永守会長はこう評しておられます。
…………………………………………………
１年間一緒に仕事をして、
経営手法は私に似ている。
決断力や人格どれを取っても、
ＣＥＯにふさわしい。
…………………………………………………
関氏はどうやら、
永守会長の御眼鏡に適ったようです。
永守会長は後継者候補の人材を
これまで外部からヘッドハンティング。
ただし、永守会長は
「勝負は２年」
「ダメなら容赦なく首を斬る」
というやり方で後継者人事を断行。
今回も関氏が万一、
期待通りの数字を上げられなければ、
永守会長は躊躇なく、
自らＣＥＯに返り咲くかもしれない。
そんな市場の声もあるようです。
今年２月には本ブログ既報通り、
「スズキ自動車の鈴木修会長勇退」
の報道がありました。
御年９１歳。
ここまで勇退が遅れたのは何故か？
後継者選びに難航したからと
言われていました。
創業者がカリスマであればあるほど、
「後継者の問題」
は深刻になるのです。
本当に皮肉な話ですね。
永守会長は後継者について、
「息子たちは日本電産に入れない」
と明言されています。
▼ご長男
⇒ レック（東証１部上場）の社長。
▼ご次男
⇒ エルステッドインターナショナル
（非上場）の社長
こう見ると、、
御子息は経営者の器で
いらっしゃいそうですが、、
同族後継者にこだわりなし。
これが「永守流」です。
これに対し、
▼ジャパネット
▼アイリスオーヤマ
の２社は同族後継者の道へ。
ジャパネットの場合、
「高田明氏の退任
＝ ジャパネット最大のリスク」
とも言われましたが、、
ご長男の高田旭人氏が業績拡大中。
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過去のYoutubeチャンネルをご覧下さい。
「成功する２代目の法則」
（約9分）
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大山健太郎氏のご長男の
大山晃氏も業績拡大中。
本当に素晴らしいです。
（拍手！）
２社に共通するのは、
「理念の継承のためには
同族の後継者がベスト」
と考えていらっしゃったこと。
この２社は日本電産と違い、
非上場です。
後継者選定は、
本当に難しい問題です。
GWだからこそ、
経営者はじっくり考えるべし。
今日も社長業を楽しみましょう。
