こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。
米国大統領選の投票日まで2週間足らず。
トランプ氏か、バイデン氏か?
世界中の注目を集めています。
そんな米国で今、
「コロナ特需で湧く意外な業界」
があるのを知っていますか?
▼G … Google(グーグル)
▼A … Apple(アップル)
▼F … Facebook(フェイスブック)
▼A … Amazon(アマゾン)
IT系の「GAFA」は有名です。
その他、巣ごもり消費系、日用品系が
コロナ特需なのもご存知ですね。
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それでは、米国で今コロナ特需が見られる、
意外な業界とは何かと言えば、
「不動産」「住宅販売」です。
日本経済新聞によれば、
「8月の米新築住宅販売4.8%増
14年ぶりの高水準」
だとか。
コロナ禍の中でテレワークが増え、
▼低い住宅ローン金利
▼郊外物件への需要
が住宅市場を牽引しています。
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日本はどうなのか??
景気動向指数の先行指標として、
「新築住宅着工床面積」
が採用されています。
不動産業界のみならず、すべての経営者にとって、
「環境変化対応」
を追求するために必要な情報です。
米国と同時期における、国土交通省の発表によれば、
「8月の新築住宅着工戸数 前年同月対比9.1%減
14ヶ月連続減少」
になりました。
また、不動産経済研究所によれば、
「首都圏の新築マンション発売戸数(2020年度上半期)
前年同期比26,2%減 過去最低水準」
だったとか。
コロナ禍のモデルルーム営業休止が
背景にあったようです。
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一方、明るいニュースもあります。
不動産サービス大手のJLLによれば、
「世界都市別の不動産直接投資総額ランキング
東京が1位を獲得(2020年1~6月期)」
の結果となりました。
ニューヨークやパリを抑えて、
東京が首位になったのは、JLLの調査でも初めてだとか。
同社の河西社長は日経ビジネスの取材に対し、
「コロナ禍の影響が世界各国に及ぶ中、安全資産として、
日本の不動産が選好されている。
為替市場と同様、“有事の日本買い”
が不動産でも起きている。」
と語っておられます。
海外投資家から
「東京の不動産の価値が高い」
との評価を得ている。素晴らしい話ですね。
東京五輪も予定通り開催となれば、
もしかすると、景気回復は意外に早いかも??
そんな期待感を持たせる、明るい報道です。
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住宅は人生最大の買い物と言われます。
住宅に関して考えるべきは、
「一戸建てか、マンションか?」
です。
価値観は色々ありますので、正解はありません。
富裕層の住宅のシンボルはタワーマンション。
しかし、価値観は様々なようで、、
私共の顧問先のお客様で、
創業175年の五代目経営者の奥様は、
「私はタワマンは大嫌い」
と先日おっしゃられました。
そんなお言葉を耳にして、
「それって正解?? 時流に合っているかも??」
そんなふうに考えざるを得ない、
注目すべき情報が耳に入ってきました。
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『未来を見る力 人口減少に負けない思考法』
(PHP新書)
著者はベストセラー『未来の年表』の河合雅司氏。
まさに“未来予測の達人”の新刊です。
河合雅司氏はこう述べておられます。
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人口減少に負けない思考法からすれば、
分譲マンションのように財産を
「区分所有」
すること自体が極めて危ういことだと
言わざるを得ない。
「区分所有」
は若い世代へと各世代が
うまく循環して初めて機能するのだ。
マンションは今、
「大規模修繕積立金」
の問題を抱えており、
住民の合意形成に時間がかかる。
タワーマンションの場合、
上層部などは投機目的で購入した
機関投資家が所有しているケースもある。
しかもデザインに凝って、
独特の形状をしているものもある。
こうした建物をメンテナンスするためには、
機械をオーダーメイドしなければならず、
それだけで莫大な費用がかかる。
自分の買ったマンションの
部屋のことだけを考えていれば、
問題なかった時代は終わった。
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このように河合氏は、
「マンション(区分所有) = 住民全員の資産」
vs
「一戸建て = 所有者一人で何でも判断可」
と位置づけています。
そのうえで、
「人口減少時代の理想の住居 = 一戸建て」
と論じているのです。
ただ現在は築浅のタワマンが多い。
よって、大規模修繕の問題はまだ先の話でしょう。
しかしタワマン所有者は、
「エクジット戦略」
の検討が将来必須になるでしょう。
住居もコロナ禍によって、
「変化の時代」
を迎えているかもしれません。
今日も社長業を楽しみましょう。