こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。
コロナ下の人件費はどうあるべきか?
そんなヒントとなる名著あり!
日本経営合理化協会より、
新型コロナ禍の中、出版されました。
『中小企業の新・幸福経営』
著者は近藤宣之氏(日本レーザー会長)。
中小企業庁官賞として、
「日本でいちばん大切にしたい会社」
の第1回受賞。
名経営者として名高い近藤氏の集大成ともいえる書籍です。
価格競争に陥る汎用品は一切やらない。
特注品に特化した差別化戦略で、
圧倒的な利益を上げています。
日本レーザーの経営ノウハウが
この書籍に赤裸々に公開されています。
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一人ひとり個々の事情に合わせて、
就業規則も評価項目も変えて、
「自分は会社に大切にされている」
という実感を与え、
社長の示す方向へと
当事者意識をもって、
一丸となって進んでもらう。
それが私の言う
「人を大切にして利益を上げる経営」
です。
しかし、こんなやり方は、
大人数の大企業にはとてもできません。
できないから、
人を切ってカネに換える経営を
やり続けるしかないのです。
いまが中小企業にとって
大きなチャンスの時代なのです。
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近藤氏は、
「社員を幸せにする会社しか生き残れない時代」
とおっしゃられます。
しかし、、
社員を「大切」にする会社ではあるが、
社員に「甘い」会社ではない。
日本レーザーの賃金制度は以下の通り。
▼年功序列型の賃金廃止
▼定期的な昇給ストップ
▼家族手当&住宅手当のような属人的な手当廃止
そのうえで、年収が上がるかどうかは、
「人事評価」
の結果次第となっています。
賞与は「粗利益の3%」をインセンティブとしています。
日本レーザーの人事制度の
ポイントは以下の4つです。
▼経営理念と明確に結びついた評価であること
▼明確な基準が示され、
公正さと納得性をもって運用
▼社員へのフィードバックまでが
セットになっていること
▼昇格・昇給、給料も
理念と明確に結びついていること
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近藤氏はこれこそ、
「会社の発展と社員の幸福を
一致させる人事評価制度」
と定義づけているのです。
2020年度の最低賃金の動き同様、
「コロナ下の定期昇給」
は慎重に判断すべきでしょう。
但し、、
経営者が社員に対し、
以下の発信だけをするのはタブー。
「コロナで最低賃金も上がっていない。
だから、わが社も定期昇給なし。
みんな、我慢してくれ。」
これでは、社員のやる気は上がりません。
経営者の使命は、
「社員の心を未来に向ける」
ことにあります。
よって、こんな発信をすべきです。
「こんなご時世だから、
無条件に定期昇給はできない。
しかし、こんなふうに成果を上げたら、
賞与はこれだけ増える。
だから、頑張ってくれたまえ。」
働く社員にとって「すごくよい会社」。
働かない社員にとって「しんどい会社」。
これがコロナ下のあるべき組織風土なのです。
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この書籍と同じ出版元の日本経営合理化協会から、
昨年5月に私(岩佐)が上梓した
『令和時代にお金を賢く残す社長の新ルール』
https://www.jmca.jp/ranking/audio
の先月の売れ行きランキング8位にランクイン。
その前の月の9位より順位上昇です。
異例のロングセラーに感謝!
今日も社長業を楽しみましょう。