こんにちは、神戸の税理士の岩佐です。
昨夜、安倍総理が来年4月からの消費税率8%を正式表明されました。
これにより経営者が直面する最大の課題は【消費税の価格転嫁】です。
消費税率を引き上げるということは、物価上昇を人工的に引き上げるようなもの。
1997年4月の消費税率3%から5%への引上げ当時は、約3割の中小企業が売上ダウン
を恐れ、価格転嫁しなかったといわれています。
果たして今回はどうなるか?
今朝の日経新聞朝刊一面に興味深い記事が出ていました。
「全額を価格転嫁5割」
日経新聞による経営者緊急アンケートによれば、増税分を製品やサービスの価格
に全額転嫁できるとみている経営者が約5割に及ぶとのこと。
一部を転嫁できるとした企業を合わせると、6割を超えるという記事でした。
この背景には個人消費は底堅いとみている経営者が多いようです。
ただここでいう経営者とは、上場企業です。
さて、日本の99.7%を占める私たち中小企業の景況感はどうなのか?
10月号の日経トップリーダーの『社長アンケート~社長の実像』によれば、
▼3割が景況感は「上向き」と認識
▼その理由の約75% … 既存顧客への販売量が増えているから
▼4割が今後も景況感は上向くと予想
となっています。
中小企業にまでなかなか浸透しないと言われてきたアベノミクス。
ただここへきて、中小企業においても景況感が上向いていると見る
経営者が増えています。
「社長業=価格決定業」という言葉もあります。値決めは経営のキモ。
価格競争に巻き込まれ、体力の消耗戦に突入し、いわゆるレッドオーシャンの
戦に突入するか?
価格競争とは一線を画し、ブルーオーシャンの世界で戦えるか?
来年4月の消費税率アップがこの課題を私たち経営者に突きつけてくる?
今日も社長業を楽しみましょう。