こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。
年末商戦のシーズンが到来しました。
「令和最初の年越しカウントダウンSALE」
こう銘打って、あの法人も年末商戦へ。
あの法人って、一体どこ??
大塚家具です。
12000品目を最大5割引きとか。
昨年の最大8割引の在庫一掃セールに
比べると、やや迫力に欠ける??
いずれにせよ2年連続で “出血大サービス”です。
GW直前は、久美子社長が父勝久氏の新店舗
開店祝いに赤いバラを贈呈。
父と娘の和解か??
そんな明るい話題がありました。
しかし、父勝久氏は久美子社長のオファーを断りました。
家具団体の名誉会長就任を固辞したのです。
その後も、大塚家具の業績は好転せず。
11月14日の決算発表。売上高は前年同期比23.2%減。
最終損益は30億6200万円の赤字。
深刻なのは、営業キャッシュフローの悪化。
父勝久氏が大塚家具から去り、
久美子社長が全権を掌握した、2015年。
その時点では、現預金は100億円以上。
しかし今年9月時点では、約22億円。
4年で5分の1にまで、
手持ちキャッシュが減ったことになります。
来春には、現預金は尽きる??
そんな懸念の声も挙がっています。
「社長の教祖」の異名を持つ故一倉定氏。
一倉先生はかつてこう言いました。
『会社の継続が全てに優先する』
帝国データバンクによる、老舗企業4000社調査。
1912年末までに生まれた
創業100年以上の企業調査です。
これによれば、約6割が創業時から
事業内容を変更していたとか。
これだけ見れば、こんな方程式が思い浮かびます。
…………………………………………………
時代の環境変化に対応し、進化する。
…………………………………………………
しかし、この方程式に陰りが見える。
そんな問題提起が今なされています。
今週号の日経ビジネスの特集記事。
『100年後も強い企業 ~ 未来予測から考える新長寿法』
帝国データバンク東京支社情報部の
丸山氏の次のコメントが掲載されています。
…………………………………………………
環境変化に対応し、進化する。
このことが企業にとって、
長寿の方法であることは事実である。
だがそれをやったところで、
必ずしも寿命が延びるとは限らない。
それもまた現実だ。
とりわけ最近は、変化を見据えた
新規事業などを実施しても、
十分な成果を得られない。
そんなケースも少なくない。
…………………………………………………
山梨県韮崎市のスーパー「やまと」。
2017年に破産手続き開始。
同社は1912年創業の100年以上続いた老舗企業でした。
2008年には16店舗、売上は64億円。
当時社長の小林氏は、アイデアマン。
ユニークな戦略を以下の通り、次々と展開へ。
▼店舗への「生ごみ処理機」の設置
▼買い物難民のための移動販売車の導入
▼閉店したスーパーの買収
しかし結局は、巨大ショッピングモールが
次々開店する中で、経営は厳しさを増す。
最後は、力尽きたのです。
『こうして店は潰れた
~ 地域土着スーパー「やまと」の教訓』
当時社長の小林氏は著書(商業界)の中で、
こう述べておられます。
…………………………………………………
「変化に対応できる者が生き残る」
こんな言葉は何の慰めにもなりません。
…………………………………………………
語り継がれてきた長寿の方程式は色あせてきた??
今日も社長業を楽しみましょう。