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令和の時代も経営の舵取りを楽しみましょう。

こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。

令和の時代が幕を開けました。

本日午前には『承継の儀』が行われましたね。

今回の代替わりは2017年6月に
成立した、皇室典範の特例法に基づくとか。

昨日の退位の儀式も憲政史上初めてでした。

日本経済新聞朝刊の一面には『春秋』というコラムがあります。

朝日新聞の朝刊一面の『天声人語』が有名ですね。

大学受験の問題にもよく取り上げられています。

この『天声人語』に該当するコラムが、
日本経済新聞では『春秋』になります。

今朝の『春秋』を一部引用します。

 

……………………………………………………

こんにちは令和さん。

いよいよ着任されましたね。

改めて、どうぞよろしくお願いします。

昨日は歴史的な一日とあって、
あちこちで浮かれムードでした。

NHKは「ゆく年くる年」ならぬ、

「ゆく時代くる時代」を朝から放送し、

番組の宣伝で「渋谷交差点熱狂生中継」
とあおっていましたね。

でも、実はお祭り騒ぎの裏側で、
危機が迫っています。

赴任早々に申し上げるのも恐縮ですが、

『少子高齢化』、『人口減』

を克服する道は見えず、

企業は昭和の成功物語にしがみつき、
世界の中での存在感は低下する一方です。

来年は東京五輪、6年後には大阪万博と
祝祭が続きます。

しかし、
昭和の焼き直し的なイベントにかまけ、

厄介事を先送りしたままなら、
本当に危ういのです。

……………………………………………………

 

 

『令和』の元号を擬人化した記述。

そして、わが国が現在抱える問題に対し、
見事に切り込んだ、素晴らしいコラムです。

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平成時代の厄介事を令和に先送りしない。

そんなスタンスで、
経営再建へ第一歩を踏み出した。

先日、そんな企業の報道がありました。

そうです。大塚家具ですね。

先日、久美子社長と創業者の父の勝久氏が4年ぶりに面会。

久美子社長が赤いバラの花束を持って、
匠大塚の新店オープンの祝辞を述べる。

また、伝統的な職人の技による

家具の価値を伝える目的の団体、

『スローファニチャーの会』

の名誉会長就任を勝久氏に打診。

4年ぶりの再会を前にした時の
75歳の勝久氏のコメントが印象的でした。

 

……………………………………………………

やっと気づいたと思う。

それを目的で始めたのが大塚家具。

久美子が今日のこのチャンスを
待っていたんじゃないか。

悩んだ末だろう。ほめてあげたい。

生きているうちに再会できて、
よかった。

……………………………………………………

伝統的な職人の技による家具の価値を訴求する。

そんな創業以来の根源的な強みに原点回帰する。

“平成最大の親子喧嘩”とも揶揄されましたが、

父と娘の再タッグによる、
V字回復ストーリーに期待が持てます。

令和の時代の大塚家具の経営再建を
心より祈念しております。

このように、皇室の代替わりや大塚家具の報道にふれ、
再認識させられたのが『承継』の難しさです。

中小企業庁によれば、
以下の統計データが明らかになっています。

 

 

▼今後5年間で30万人以上の経営者が70歳になる。

▼それにもかかわらず、6割が後継者未定の状態。

▼70代の経営者でも、事業承継に向けた準備を行っている
ケースは半数にとどまる。

 

このように見れば『後継者の存在』がある企業は素晴らしい?

そうとも必ずしも言えないかもしれません。

人事コンサルティング会社の
株式会社あしたのチームによれば、

 

『オーナー経営の会社に勤務し、
社長が変わった経験がある従業員』

 

を対象にした調査データがあります。

事業承継の【前後】の変化に関する意識調査です。

 

▼IT化(営業ツール導入や
管理システム導入)が進んだ    9.0%

▼残業が減った          9.0%

▼社内の風通しがよくなった    9.0%

▼社内の風通しが悪くなった   15.0%

▼給与や福利厚生が低下した   24.0%

▼離職者が増えた        25.0%

 

 

以上を見ると、一つの傾向が見えます。

ポジティブな意見もある反面、
ネガティブな意見の方が多くなっている。

 

“継ぐ不幸・継がす不幸”

 

という言葉もあります。

後継者に事業承継できても、

社員にとって幸せでなければ…

真の意味で、事業承継が成功したとは言えません。

【創業精神】をいかに次世代に残すのか?

これは経営の究極のテーマなのかもしれません。

新時代は少子高齢化、人口減少などの
国難がいよいよ私たちに迫ってきています。

ただそれに屈するわけにはいきません。

どんな時代でも、経営者は組織を守っていかねばなりません。

令和の時代も経営の舵取りを楽しみましょう。

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