こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。
先日のブログの続きです。
複数分散攻撃は、万一の経営危機に対するリスクヘッジです。
デサントには、過去2度の経営危機がありました。
最初の経営危機は1980年代。
主力ブランドのマンシングウェアの過剰在庫。
二度目は1990年代。
売上高の4割を依存していた、
独アディダスとのライセンス契約の解消。
このいずれも伊藤忠が再建支援しました。
そうした過去の因縁も今回の背景にあるとか。
「大株主の大手資本に屈したくない。
創業家の威信にかけて、自主自立の路線を歩んでいく。」
デサント側には、そうした思いがあるように見受けられます。
そんな狼煙を上げるように先日、
デサントは以下の発表をしました。
『今秋にもワコールとの共同開発商品販売へ』
スポーツウェアとインナーの異色のコラボ。
TOB騒動の中、ワコールとの提携の成果を
内外にアピールするためか?
デサントと伊藤忠商事の対立は、
▼デサント = 一本足打法
vs
▼伊藤忠商事 = か・け・ふ
の様相を見せています。
一本足打法の生みの親は何と言っても、
王貞治氏(元読売巨人軍)ですね。
通算868本のホームラン記録保持者。
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時には嵐のような逆風が人を強くする。
敵と戦う時間は短い。
自分との戦いこそが明暗を分ける。
勝つための最善の努力は、
どんな時もやめてはいけない。
逃げたらダメなのです。
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王貞治氏の名言です。
引退まで一本足打法を貫かれました。
一本足打法の元祖の名言を胸に刻む。
そうして、デサントには創業家の意地を見せてほしい。
一方、伊藤忠の『か・け・ふ』にも敬意を表したい。
両者にエールを送りながら、
今後の行く末を見守りたいと思います。
伊藤忠商事で岡藤氏を社長に引き上げた。
そう言われるのが、岡藤氏の前に社長を務めた、
丹羽宇一郎氏です。
新刊『仕事と心の流儀』(講談社)。
この著書の中で、丹羽氏はこう述べています。
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問題が多いことを喜べ。
それは懸命に生きている証だ。
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伊藤忠の歴代社長の言葉は、深みがあります。
経営者に勇気を与えてくれますね。
今日も社長業を楽しみましょう。