こんにちは、JR大阪駅前のTFPグループの
税理士法人トップ財務プロジェクト代表の岩佐孝彦@税理士です。
2月6日付の日経新聞朝刊一面にこんな記事が出ていました。
『生保、「節税保」見直し
第一や大同 経営者向け、4月から』
記事によれば、内容は以下の通りです。
中小企業の節税ニーズを取り込み、日本生命が2017年に発売した
のをきっかけに各社が投入した生保について、4月以降各社が
節税効果を抑える内容にするとか。
税効果を過度に高めた内容を金融庁が問題していたことが
背景にあるとか。
税理士から見れば、生保のこうした動きは過去と全く同じです。
国税とのイタチごっこで、生保の税効果は先行利益の様相です。
つまり、早い者勝ち的な側面が見られます。
確かに生保による過度な節税はよくありませんが、
中小企業は経営者保険で守りを固めておくことも大切でしょう。
経営者は理不尽な世界で生きる人種です。
日本経営合理化協会でかつて教鞭をとられ、経営者を小学生の
ように叱り飛ばしたとの伝説を有していらっしゃる、
故一倉定先生はこう言われました。
「世の中に良い会社・悪い会社は存在しない。
あるのは、良い社長・悪い社長だけだ。
郵便ポストが赤いのも、電柱が高いのも全て社長の責任だ」
そうです。
▼一見強く見えるけれど、本当は弱い存在
▼端から見ると地位の高い存在に見えるけれど、
実際は社会的に守られていない存在
▼イメージ的には大きく見える。
しかし、何か危機が起こったら、
今まで積み上げたものが一挙に崩れ去る小さな存在
経営者に万一のことが起こっても、社員や取引先には
一切迷惑かけず、会社は問題なく存続できるのか??
「天災は忘れた頃にやってくる」 (寺田寅彦氏)
こんな言葉もあります。
サラリーマンや公務員にとっての生保とは何か??
それは、そもそも確率は低いが、万一起きたら、
自分だけではカバーできないリスクへの対応です。
経営者にとっての生保とは何か??
税効果と万一の保障が一石二鳥で得られる唯一の金融商品です。
未来永劫、右肩上がりのビジネスは存在しません。
経営は山あり谷あり。
よって、経営者保険は意義を持つのは確かです。
今回の記事を受けて、生保各社の経営者保険の動きに関して、
しっかりアンテナを張っておくべし。
今日も社長業を楽しみましょう。