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こんにちは、大阪駅前の税理士法人トップ財務プロジェクトの岩佐孝彦です。

今日の一冊はこちら。

 

 

スタンフォード大学 夢をかなえる集中講義』ティナ・シーリング(CCCメディアハウス)

 

 

それでは本日の赤ペンチェックを見てみましょう。

 

 

▼未来は自分自身の手で切り拓くことができる、という起業家精神を若い人たちに

教えないのは、犯罪的な行為ではないかと私は思います。

ところが現在の公教育では、イノベーションではなく暗記に重きが置かれています。

生徒自身をヒーローに育てるのではなく、ヒーローについて学ばせることを重視し

ているのです。

実社会でぶつかる問題には何通りもの解決策があるのに、学校ではたった一つの

正解しかない問題を解かせます。

本来なら、社会で待ち受ける問題を克服し、チャンスを活かせるのだという自信を

持たせたうえで、社会に送り出すべきではないでしょうか。

 

 

 

▼音と音を組み合わせて意味ある言葉を発し、つぎに言葉と言葉をつなげて文章を

つくり、いずれ文章と文章を組み合わせて物語をつくります。

こうしてできた物語は、聴く人を動かします。

音 → 言葉 → 文章 → 物語

 

 

▼そこで私が提案したいのが「インベンション・サイクル」、つまり、ひらめきを

形にするまでのサイクルです。

これは、「想像力」を起点に「クリエイティビティ」「イノベーション」を経て

「起業家精神」を発揮するまでのプロセスを定義し、その関係を表したものです。

 

 

▼イノベンション・サイクルを構成する四要素を定義すると、つぎのようになります。

●想像力・・・存在していないものをイメージする力

●クリエイティビティ・・・想像力を駆使して課題を解決する力

●イノベーション・・・クリエイティビティを発揮して独創的な解決策を編み出すこと

●起業家精神・・・イノベーションを活用してユニークなアイデアを形にし、ほかの

人たちの想像力をかきたてること

 

 

▼各段階において必要な行動姿勢は、つぎのとおりです。

●想像力を豊かにするには・・・何かひとつのことにどっぷり浸かること、今あるもの

に代わるものを思い続けることが必要

●クリエイティビティを養うには・・・やる気を高めること、実験を繰り返しながら

課題を解決しようとすることが必要

●イノベーションを起こすには・・・フォーカスすること、状況を捉え直してユニーク

な解決策を生みだすことが必要

●起業家精神を養うには・・・粘り強く続けること、周りの人を巻き込むことが必要

 

 

▼世界的な経営大学院インシアードで教授を務めるフェリペ・サントスは、

スタンフォードで博士号を取得しました。

博士課程では、企業がどのように事業の境界を決定しているかを研究し、その境界に

よって事業機会に気づくかどうかが決まることをあきらかにしました。

私たち個人もそうですが、企業も自分たちの事業はここからここまでだと境界を

決めていて、その境界からはみ出たものはチャンスだと捉えられません。

グーグルが自分たちの事業をオンライン検索だけに限定していたら、自動運転車を

開発することはなかったし、アマゾンが書籍販売しか考えていなければ、

インターネット・サービス事業を立ち上げることはなかったでしょう。

フェイスブックが純粋なソーシャル・ネットワーク事業に限定していれば、仮想現実

の世界には入らなかったでしょう。

ここに、決定的に重要な点があります。境界だと思っているものは自分で決めたもの

に過ぎず、自分で想像できることに限られる、ということです。

レースに出場するにせよ、選挙戦に出馬するにせよ、企業を経営するにせよ、自分が

どんなビジョンを描けるかで成し遂げられる成果が決まります。

ささやかなビジョンであれ、大胆なビジョンであれ、それは変わりません。

旅の舞台は、自分の想像力によって決まるのです。

 

 

▼創業者はみな、障害にぶつかります。ですが、そうした障害が克服された将来を

思い描ける創業者だけが、実際に障害を克服できる可能性が高いのです。

ヘンリー・フォードもこう言っています。

「障害とは、目標から目をそらしたときに目に入る恐ろしいものである」

成功への道筋をイメージできない人たちは、早々とあきらめてしまいますが、

解決策を見つけるとわかっている人は粘り強く挑戦し続けます。

まず自分が達成したい目標についてビジョンを描き、そこに至るまでの障害を

取り除いていくといいます。

 

 

▼ニューヨーク大学のヘザー・バリー・カペスとハンブルグ大学のガブリエル・

エッティンゲンは、望ましい将来についていいことばかりをイメージしていては、

実際に望ましい成果は得られないことを発見しました。

二人が行った実験では、ある事について望ましい結果をイメージするだけだと、

それに注ぎ込むエネルギーが低下することが明らかになりました。

身体的にも心理学的にもみられるエネルギーの低下が、目標の達成に必要な

意欲を低下させると、カスぺとエッティンゲンは仮説を立てています。

必要なエネルギーを確保するには、達成したい目標にくわえ、その目標にたどり

着くまでにやるべきことの両方をイメージすることが鍵になると、彼らは見て

います。

要するに、夢見る夢子さんではダメなのです。大きな夢を抱くからには、それを

達成するために何をすべきか現実的に考え、認識しておかねばなりません。

夢を実現するのに必要な姿勢と行動を明確にしているインベンション・サイクル

は、そのためのフレームワークになります。

 

 

▼多くの人が、大きな目標に挑戦するのを怖がっています。自分が大きな舞台に

ふさわしいと思えず、力不足が露呈するのではないかと恐れていることもあります。

何かを成し遂げても、自分の実力ではないとか、自分は成功に値しないといった

感情を抱くことはインポスター・シンドロームと呼ばれますが、こうした感情は

きわめて一般的です。人生のどこかの時点でインポスター・シンドロームを経験

したことのある人は、70%にものぼります。

舞台が大き過ぎて、自分はふさわしくないと感じる人たちがこれほど多いとは驚き

です。

 

 

▼やってみて初めて自信が生まれるのであって、自信があるからやるわけではない

のです。世の中には、偉業を成し遂げ、お手本となる人が大勢います。

その一人ひとりが、さまざまな障害を克服して目標を達成しています。

じつは、目標が大きければ大きいほど、乗り越えるべきハードルも高くなるのです。

 

 

▼私はあえて「選択する」という言葉を使っていますが、それは一人ひとりに自分

が使うレンズを選択する責任があるからです。違うレンズを選択すれば、違う課題、

違うチャンスが見えてきます。

課題は克服できるという目で世の中を見れば、そういう風に見えますし、自分は

犠牲者だというレンズで見れば、その役割を演じることになります。

思い出してほしいのですが、問題だと思えるものはじつはチャンスであり、問題は

大きければそれだけチャンスも大きいのです。

与えられたもので何をつくるかは、自分次第です。第2章で取り上げた、三角形の

絵について考えてみてください。完成形は無限にあるのです。

ジョン・ガードナーは、1990年にマッキンゼーで行った講演で「人生とは、消しゴム

なしで絵を描くようなもの」だと言いました。

つまり、人生が与えてくれるものを受け入れること、それをどう受けとめるかが問題

なのです。

 

 

▼タクシー運転手の話に戻ると、彼は暖房、換気、エアコン修理の資格を持っている

けれど、初任給がタクシー運転手よりも安かったので、その仕事に就かなかったそう

です。ゆくゆくは年功で給料が上がり、独立できる可能性もあったのに、目先の利益

を優先してその可能性をあきらめたわけです。

これは「先延ばし行動」と呼ばれるもので、もう少し努力すればもっと良い結果に

なることがわかっているのに、とりえあえず目先の安易な仕事に手をつけようとする

傾向です。長い目でみれば価値が下がるとわかっているときですら、取りやすい

低い木の実を取ってしまうのです。

 

 

▼ペンシルヴァニア州立大学の先延ばしの研究を簡単に紹介しましょう。

デイヴィッド・ローゼンバウム、ランユン・ゴン、コリー・アダムは先延ばしの

能力を調べるため、大学生27人を小道に連れて行った。

両側にはペニー硬貨をいっぱい入れたプラスチックの黄色のバケツが置いてある。

一方は学生に近い場所、もう一方は小道の奥に近い場所に置かれている。

どちらか一方、楽だと思う方のバケツを取って道の奥にあるゴールまで運ぶように

指示する。

驚いたことに、ほとんどの学生は、自分に近いゴールからは遠いバケツを手にする。

運ぶ距離は長いことになる。多くの学生は、終わった後に、「できるだけ早く終らせ

たかったから」といった類のことを口にする。

 

 

▼私たちの多くは、これとおなじことをしています。長期的な成功を犠牲にして、

目先の利益が得られる選択をしているのです。

 

 

▼スタンフォードのコミュニケーション学部に所属していたクリフ・ナスは、同時に

複数のことに注意を向けようとする場合の影響について研究しました。

一般に複数の仕事を同時にこなすのが得意だと思っている人ほど、実際にはできて

いないことがわかりました。

仕事が増えるほど、パフォーマンスは落ちていきます。しかも、自分が間違いを

犯していることに気づいていないのです。

 

 

▼ひとつのことにそれなりの時間集中した方が、生産性は大幅に上がりますし、

想像力も発揮されます。

 

 

▼生産性を上げ、想像力を高めたいのであれば、そしてもっと活力を得たいので

あれば、一日をプロジェクトごとに割り当てるよう科学は教えている。

ソーシャル・ネットワーキングに関わるのは、割り当てた時間内だけにすべきで

あって、絶えず他のことに邪魔されてはいけない。

マルチタスクをやめ、ひとつのことに一定の時間、たとえば30分から50分没頭

すれば、自然にクリエイティブになれる。

 

 

▼グレッグは、ビル・ゲイツとウォーレン・バフェットを例に挙げています。

二人とも、成功の秘訣は、何に集中すべきかを見極めたうえで、それに集中でき

たことだと認めています。

 

 

▼重要なことに集中できるのは、パワフルな能力であり、多くのアイデアや

情報、意見に振り回される現代社会において、おそらく最も強力な武器である。

しかしながら、本当に重要なことに常にエネルギーを注ぎ続けたいと思うなら、

どちらの集中力も伸ばす必要がある。

そうすることでしか、「いま何が重要か」という質問に自信をもって答える

ことはできない。

 

 

▼成果を出している人たちは、たとえ緊急性はなくとも、重要な活動に注力して

いるとコヴィーは言います。そして、直感に反しているように思えるかもしれま

せんが、緊急性はないけれど重要な活動に時間を割くよう促します。

こうして人は将来に備え、すべての仕事を全うすることができます。

これを実践すれば、「成果は劇的に上がる。先を考え、根っこに働きかけている

ので、危機も問題も手に負える程度の小さなものになる」のです。

最も重要なタスクに集中するために、できることがいくつかあります。

まず、仕事をする机周りをすっきり整理すること。身のまわりが散らかっている

と、機能的磁気共鳴映像法(fMRI)を使って、注意をそらすものが多いほど

集中力が低下し、ストレスを強く感じることをあきらかにしました。

要するに、その場が散らかっていると、頭のなかもごちゃごちゃなのです。

一流のシュフの行動はヒントになります。一流のシェフは、調理を始める前に、

すべての材料を切り揃えておく習慣があり、フランス語で「mise-en-place」と

言います。この習慣で、規律が生まれ、調理に集中できます。

多くのシェフは、キッチン以外の場でもこの習慣を活かしています。

料理をしていないときでも、時間や資源には必ず優先順位をつけるという哲学を

身につけているのです。

身のまわりを整理して集中力を高めるのにくわえ、心を研ぎ澄まし、エネルギー

をチャージしなくてはなりません。心が不安定だとスキルは格段に落ちます。

ハーバード大学医学部のウィリアム・D・S・キルゴアの研究は、先行研究を

補強する形で、睡眠不足になると認知能力が低下することをあきらかにしました。

睡眠が奪われると、思考の処理が遅くなり、記憶力が低下し、学習が困難になり、

反応時間も遅れるというのです。

要するに目覚めているあいだの仕事は、睡眠の質と量に大いに左右されているのです。

集中すれば、鋭いナイフのように頭が冴え、問題の核心に切込むことができます。

それには、時間も心も、自分にとって意義あるものに割くことが必要です。

重要でなくなった義務的な仕事を不要物として処理し、集中できるように、心も、

そして身のまわりも整理整頓していきましょう。

 

 

▼どんな状況も、違うフレームで見ることはできます。

ベンジャミン・ザンダーとロザモンド・ストーン・ザンダーの共著『人生が変わる

発想力』から面白い小噺を紹介しましょう。

ある靴メーカーが、事業拡大の可能性を探るため、二人のマーケティング担当者

をアフリカに派遣しました。

一人目は「絶望的な状況です。靴を履いている人間は一人もいません」という

電報を送ってきました。ところが二人目は、勝利を宣言するかのようなメッセージ

を送ってきたのです。

「素晴らしいビジネスチャンスです。誰も靴を持っていません」

私たちは、過去の経験や現在の心境から引き出した想定をもとに世の中を見ています。

こうした想定を疑い、困難はチャンスだと捉え、積極的に視点を変えようとすることで、

今までにない斬新なアイデアを生み出すことができます。

 

 

▼どんなスキルもそうですが、小さなステップを積み重ねていくことで、メンタルを

鍛えることができます。

 

 

▼適切なペースがわからない起業家には、二通りの運命が待ち受けています。

小さな歩幅でリスクは低いけれど遠くまで行くことができないか、身の丈に合わない

大きな歩幅で結局行き詰るかのどちらかなのです。

重要なのは、自分に合った歩幅を見つけること、挑戦しがいがあるけれど、二度と

立ち直れないほどの大怪我をしない歩幅を見つけることです。

 

 

▼自分の信念の強さを試す機会を与えてくれているのですから。

最初に自分のアイデアを守ろうと戦わないのであれば、もっと厳しい壁にぶつかった

とき、戦えないのは目に見えています。

いつも諸手を挙げて賛成してくれる人ばかりだと、自分にどれだけ信念があるのか

わからないし、自分のためにやっているのか他の誰かのためにやっているのかわか

らなくなります。

誰もが賛成するということは、背伸びが足りないか、客観的な批評を求めていないから

だとも言えるのです。

偉業を成し遂げた人たちは、例外なく否定された経験がありますが、そこであきらめずに

目標に向かって走り続けることができた人たちです。

ある程度成功してから注目したのでは、彼らが初期の批判にどう耐え、頑張ってきたか

がわかりません。

どうやって始めたのか、最初のステップはどうだったのか、どのように成功を積み重ね

てきたのか、といった全体の軌跡に注目することが大切です。

 

 

▼一方、劇作家で俳優のケン・アダムスが最初にまとめた「物語の骨組み」は、ごく

単純で、使いやすいものです。

昔むかし・・・(現状を説明)

毎日・・・(さらに細かく説明)

ところがある日・・・(習慣を打ち破る出来事)

その結果・・・(結果1)

その結果・・・(結果2)

その結果・・・(結果3)

ついに・・・(クライマックス)

それ以来・・・(しめくくり)

ほとんどのおとぎ話は、この骨組みをもとにつくられています。

 

 

▼ケン・アダムスはつぎのように指摘しています。

「映画を物語の骨組みだけにしてしまうと、登場人物の多くはいなくなり、

印象深い出来事のほとんどがなくなってしまう。物語の骨組みは物語そのもの

ではなく、あくまで骨組みだからだ。むき出しの構造物に過ぎず、それを土台に

物語は作られている。そして、だからこそ、強力なツールだとも言える。

作家は、物語の核となる骨組みに注目し、基本的な要素が適切な場所に配され

ているかを確認できる」

こうした骨組みは、ビジネスのプレゼンテーションでも活用することができます。

この本の冒頭で紹介したスタートアップ企業のカラ・ヘルスの製品紹介に、どう

活かせるかをみてみましょう。

 

昔むかし、アメリカには手の震えに悩む人が800万人いました。

毎日、彼らは一杯のコーヒーを飲むとか、シャツのボタンを止めるといった単純な

作業に苦労していました。

ところがある日、カラ・ヘルスが、手の震えを抑えることのできる装着型の安価な

装置を開発します。

その結果、脳の特定部位にワイヤを装着する外科手術に代わる、効果的で手頃な

解決策が生まれたのです。

その結果、多くの患者が症状を抑える処置を受けられるようになりました。

その結果、患者は身のまわりのことが楽にできるようになりました。

そして、ついに、新しい治療方法が、手の震えを抑える標準的な治療になったのです。

それ以来、数百万人の人々が、震えの症状に悩むことなく生活できるようになりました。

 

 

▼ピカソはこう言っています。

「行動はすべての成功の基本的な鍵である」

 

 

今日も社長業を楽しみましょう。

 

 

無題

 

こんにちは、大阪駅前の税理士法人トップ財務プロジェクトの岩佐孝彦です。

今日の一冊はこちら。

 

 

『男の粋な生き方』石原慎太郎(幻冬舎)

 

 

それでは本日の赤ペンチェックを見てみましょう。

 

 

▼スポーツの効用の最たるものは堪え性が培われることだ

スポーツへの熱中というのは当然肉体の酷使を伴うが、それが単に自分の

肉体を育てて変える、筋肉を強くし背丈を伸ばすなどといったことだけじゃ

なしに、もっと芯のある何かを変えてくれるんだ。

それは大脳生理学的にいうと、まさに脳の中でも一番大事なところ、脳幹

をしたたかに鍛えてくれるんだよ。

 

 

▼とにかく脳幹というのは人体で一、二を争う致命的な部分なんだ。

 

 

▼スポーツの効用の最たるものは、その競技でなんとか強くなってやろうと

努め、つらい練習に耐えることで培われる堪え性だ。

心理学ではそれを人間の「耐性」というけど、耐性の弱い奴は人生でまともに

生きていけない。

動物行動学の泰斗コンラート・ローレンツは「子供の頃肉体的な苦痛を味わわ

されることのなかった者は、成長した後不幸な人生を送ることになる」といって

いる。

 

 

▼男が男らしい男、タフな人間として生きていくためには、一度は貧乏を味わう

必要がある。

 

 

▼つまり、貧乏するということは、生きるための全てに耐えるということなんだ。

そんな体験を経ることなしに成長してしまった奴は、前にもいったコンラート・

ローレンツの脳幹論のとおりひ弱な人間にしかなり得ない。

 

 

▼男の男としての特性は挫折を人生の糧に変えることが出来ることだ。

それが男らしさというものだ。

大方の日本人が大好きな西郷隆盛も彼を見出した名君の島津斉彬が死んだ後、

彼の弟の久光にひどく嫌われて二度も島流しにされたり、未遂に終わったが

自殺を図ったりもしている。

あの豪傑風の西郷さんにしてもだ。しかし彼はそれを超えて明治維新を遂行

する英雄となった。

後に征韓論を唱えてかなわず敗れて引退し故郷に帰るが、激昂した子分ども

が無計画な反乱を起こし、やむなくそれを許して自分も戦の中で死ぬ。

その人情と潔さが日本人の心を打つのだろうが、僕にいわせると彼の盟友

大久保利通には敵わず、時代を見通せなかった男の悲劇ともいえるが。

 

 

▼人間というのは感情多感複雑な動物だ

京都大学の動物行動学の優れた研究者の竹内久美子さんのある著書には、

男の浮気は人間の雄としての宿命であって、どんなに熱烈な恋愛の末に

結婚した男でも、やがていつかは浮気をする、浮気をしてしまうのは人間の

雄としての本能であってどう否定できるものでもない。

いわば男の宿命だというようなことが書かれていて、僕としては思わず

膝を叩いてむべなるかなと納得したな。

で、その本のそのページに赤鉛筆で印をつけて女房の机の上に置いておいたら、

捨てられちまったよ。

 

 

▼結婚というのは人為的なもので動物の番とはかなり違っていると思う。

多くの男多くの女の中からたった一人を選らんでその契約を絶対的なものと

するために、ものものしく宗教的な儀式まで行い不変の誓いを立て合うが、

竹内さんの解析のとおり男は雄としての宿命を帯びているからその衝動に

駆られて当然他の女、他の雌に触手を伸ばしてしまう。

その結果としてのごたごたで離婚ということにもなるが、カソリックは

宗教原理的にそれを禁じている、というより認めないことになっている。

これは人間の繁栄の原理からすれば非原理的、つまり非人間的といえるな。

 

 

▼結婚の枠からはみ出した男女の関わりを世間は不倫として断じるが、

不倫は種の保存という生物の繁栄のための公理ともいえそうだ。

 

 

▼「世界最古の名古典小説『源氏物語』を見ろ、あれはあれは全部不倫の羅列だ。

天皇の不倫までが見事に描かれているじゃないか」とでもいえば世間を沈黙させ

られたろうにな。

 

 

▼結婚なり不倫なり男と女の関わりにはさまざまなものがからんでもくる。

場合によったら功利計算の上に成り立つこともあるし、政略結婚なるものまである。

要はそれを当人がどう心得るかだろうが。

 

 

▼いずれにせよ全ての物には変化があり終末、つまり別れがある。

それこそが存在というものだし、その上に人生についての確かな認識と自覚があり得る。

人の一生も、生まれて育ち少年へ、少年から成年へ、そして中年から老年へと変化し、

やがて死を迎える。

それは全ての物事の条理であって誰もそれを否定できないし逆らえもしない。

全ての物事には終わりがある。ということを誰も知ってはいるが、しかし信じてはいない。

死は人生で最大の、決定的な別れだろうが、しかしお経の言葉のように、この世はさまざま

な別れが満ち満ちている。

恋愛を含めて、人と人との出会いにも別れという終わりがある。

これは人生の中での痛切な出来事で、故に古今東西、小説や歌の歌詞の主題の多くは

「別れ」だな。歌にしても楽しい出会いを歌ったものは少ないが、別れの歌はやたらに

多い。そしてそんな歌の方がよく流行る、ということは、人間は実は死を含めて物事の

終りを信じていなくとも、予感しているということだろうか。

他の動物にはそんな予感はありはしまい。

だから人間にはさまざまな執着がある。それが人間の弱さでもあり、強さでもあると思う。

 

 

▼リーダーは組織の先頭を切って目の前の現実と闘わなければならないのであって、

その闘いに勝つためには何よりも冷厳な現実家でなくてはなるまい。

 

 

▼いかなるケースにおいてもリーダーたる者にとっての絶対必要条件は、どんな制約が

あろうとある場合にはそれを無視してでもよかれと信じることを敢えて行うという果断

の勇気だ。

 

 

今日も社長業を楽しみましょう。

 

 

無題

 

 

こんにちは、大阪駅前の税理士法人トップ財務プロジェクトの岩佐孝彦です。

今日の一冊はこちら。

 

 

「時間がない」を捨てなさい―死ぬときに後悔しない8つの習慣』有川真由美(きずな出版)

 

 

それでは本日の赤ペンチェックを見てみましょう。

 

 

▼「時間がない」と感じてしまう原因は、「やらなければならない」ことが膨大に

押し寄せてきて、そのことを消化するだけで、時間の余裕も心の余裕もなくなって

しまうからです。

そのような状態を「時間に追われる」といいますが、つねに時間に攻めたてられて

いるように感じるのは、それらがほんとうの「自分の時間」ではないからでしょう。

多くの人は、会社のため、家族のため、生活のためにと、なにかの都合に合わせな

ければならないことが多く、自分の時間を犠牲にしているという感覚がいくらかあ

るのではないでしょうか。

 

 

▼<死ぬ時に後悔しない時間の習慣>

第1の習慣:自分の感覚を大事にする

第2の習慣:目的を意識する

第3の習慣:人生の哲学をもつ

第4の習慣:命の期限を考える

第5の習慣:動くことを大切にする

第6の習慣:人とつながっていく

第7の習慣:時間を積み重ねていく

第8の習慣:時間の質を上げる

 

 

▼さまざまな感情の持続時間を計った研究があるそうです。

感情のなかでいちばん長く続くのは、「悲しみ」と「強い嫌悪感」。

「喜び」や「安心感」といったプラスの感情よりも、ずっと長いといいます。

大切な人を失った喪失感や、激しい憎しみの感情は、しぶとく心の中に居座って

しまうものです。

 

 

▼だから、プラスの感情を生み出し、マイナスの感情をできるだけ追い出す

「感情の整理」が必要になってきます。

大丈夫。時間が主観的なものであるように、感情も主観的なもの。

自分がどう受けとめるかで、感情は変わり、時間の質も変わってきます。

感情とは、いってしまえば〝妄想″です。

 

 

▼「たくさんのことをするのがいい」という価値観を捨てる

 

 

▼雑誌やビジネス書には、「一分一秒でも時間を無駄にしない」「人の何倍もの

仕事をする」といった「たくさんのことをして、忙しくすること」をあおる内容

の文章が踊っているように見えます。

プライベートでも、遊びや学び、人との交流など、たくさんの予定を入れて忙し

く過ごすことで安心したり、「充実している」と思ったりするかもしれません。

しかしそれは、心の奥底に、「忙しくしないこと」への、焦りや無価値観、罪悪

感、孤独感、空虚感などの〝恐れ″があるからではないでしょうか。

 

 

▼自分の哲学をもつとは「大切なものをわかっている」ということ

 

 

▼哲学がないと時間をコントロールできない

 

 

▼他人に振りまわされていませんか?

 

 

▼どんなことにも、期限があることを知る

 

 

▼私の仕事も、締め切りの期限があるからこそ、その時間を大切にし、集中できます。

「いつでもいい」と思っていると、だらだらして終わらないだけでなく、力が湧いて

きません。

だから、たとえ仕事相手に「いつでもいいですよ」と言われても、自分で締切日を

設定してしまいます。自分の弱さを自覚しているので、「いつでもいい=やらない」

という可能性だってあるからです。

 

 

▼日常生活の期限だけでなく、私たちの年代にも期限があります。

時間はどんどん通り過ぎて、同じ時間はもう二度とやってきません。

 

 

▼スケジュールは、大事な予定からいれていく

 

 

▼時間というのは、「箱」のようなもので、誰もがもっている同じ大きさの箱に、

一つひとつの時間である「石」を入れていく……と考えるとわかりやすいでしょう。

1.まず大きな石を入れて、隙間にちいさな石を入れていく人

2.ちいさな石から入れていき、大きな石が入れられなくなる人

 

1.の「まず大きな石を入れる人」は、中心にどんどん大きな石を置き、できた隙間に

合わせてちいさな石を入れていくため、無駄な隙間もなく、結果的にたくさんの石を

入れられることになります。

 

 

▼私も、長い間、2.の「ちいさな石をやみくもに入れて、大事な石が入らない人」

でした。

 

 

▼誰かのために命を使うことが、自分の幸福感につながる

 

 

▼若いときは、人のためにできることは少なく、「与えられること」に喜びを

感じるものです。

会社からしてもらうこと、恋人や夫からしてもらうこと、友人からしてもらう

こと……損得で考えたり、「自分の与えていること」と「与えてもらうこと」の

バランスを考えたりすることもあるかもしれません。

しかし、だんだん、年を重ねるにしたがって、与える側にまわる比重が大きく

なり、自分が人のためにできることを喜べるようになります。

 

 

▼〝情熱″と〝長所″にフォーカスして積み重ねる

 

 

▼<「時間がない!」を捨てて、自分のための時間を生み出す3つの約束>

1. まず自分にとって、「大切な時間(自分のための時間)」から確保する。

2. やっていることを、「やりたい時間(自分の時間)」にシフトする。

3. 生活と時間の「ランニングコスト」を抑える。

 

 

 

今日も社長業を楽しみましょう。

 

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こんにちは、大阪駅前の税理士法人トップ財務プロジェクトの岩佐孝彦です。

今日の一冊はこちら。

 

 

経営学者の読み方 あなたの会社が理不尽な理由』清水勝彦(日経PBマーケティング)

 

 

それでは本日の赤ペンチェックを見てみましょう。

 

 

▼組織とは、対立する中で最適を目指していくものであって、対立を隠せば

お互いへの無関心が進みます。ふと気づくと、同じ会社なのに、誰が何をし

ているかも知らないということが平気で起こり、そうなると「部門の壁」が

あることさえ気づかない。

いったいなぜ一緒の組織で働いているのか、考えたことがありますか?

 

 

▼会社の業績は、「部門間の仲の良さ」に反比例する

 

 

▼小銭ばかりにうるさいっていうのも問題と思いますが、部門同士でけんか

もしないような会社っていうのも、結構まずいかもしれませんよ。

〇〇家具も、〇ッ〇も普段から「ちゃんと」けんかをしていれば、あんなこ

とにはならなかっただろうにと思えてなりません。

 

 

▼新しい事業を立ち上げるときに何が必要か。

それはとにもかくにも「働く」「学ぶ」ことです。

あまりにも基本的すぎますか?

経営戦略とか組織マネジメントというテーマで教壇に立っていると、理論を

覚えたら「効率よく」成功できると思う人たちに会いますが、それはほぼ間

違いです。

 

 

▼理論はある意味経営という長い旅をするための「くつ」です。

 

 

▼自分の足で歩かないといけないのです。

 

 

▼スタートアップの経営者に向けて繰り返し「働け」というメッセージが

発せられます。

 

 

▼君たちがプロダクトの開発以外のことに気を散らすなら、それだけの時間

を無駄にしているのだ。

スタートアップが成功するためには運が必要だ。だからともかく数多く打席

に立ち、数多くバットを振らねばならない。バットを振る以外のことをして

いる時間が長ければそれだけ成功のチャンスが減る。

 

 

▼新規事業のアイデアを考える際に、2つほど重要な点があります。

1つは、あったら便利だと思えるようなサービスは、あまり成功しないという

ことです。

「あったらいいな」は「それがなくては絶対に困る」ということではない、

つまり、その間には大きなギャップがあるということです。

 

 

▼もう1つはこれです。

1849年のカリフォルニアのゴールドラッシュで儲けたのは、金鉱堀の人々

ではなく、彼らにツルハシを売った商人たちだった。

 

 

▼西堀氏は「従来の教育には『教』はあっても『育』がない」と厳しい指摘を

されています。結局私たちが何かにやる気を出すのは、「面白い」「はまった」

経験があるからです。

そうした経験なしに「執念深くやれ」と言っても限界があります。

 

 

▼「人材への投資」というと、すぐ研修やら福利厚生やらの話になりますが、

「チャンスを与える(結果として失敗する)ことこそが人を育てるための投資

なのです。

 

 

▼組織の目的がなぜ共有されないか

成果を測るためには、当然ですが「基準」がなくてはなりません。

その「基準」をはっきりさせるために、本来はもう一度企業の「目的」「ビジョン」

や「理念」というものが問い直されなくてはならなかったはずです。

しかし、成果主義として日本企業に広がったのは業績数字、つまり、「測りやすい

もの」だけを測って、それが「成果」だという風潮だったのではないでしょうか。

その結果として何が起こったかといえば、「仕事の完全な金銭化」です。

正確に言えば、お金で測れるところだけを「仕事」という風潮です。

 

 

▼日本人が大切にしてきた組織の和とは「言いたいことも大いに言いながら、お互い

の考えや意見とか個性というものを尊重して、最終的には共同の目的に最も近いもの

を取り上げていく」ことのはずだからです。

 

 

▼あまりにも基本的でなかなか経営者が答えられない質問

1.もしあなたの会社がなくなったら、だれが困るか?それはなぜか?

2.同じく、一番困る顧客はだれか?それはなぜか?

3.どれくらいの時間であなたの会社の代わりとなる企業が現れるだろうか?

 

 

▼実は行動経済学の祖といってもいいノーベル経済学者、ダニエル・カーネマン教授

も次のように指摘しています。

「結局、建設的な批判とはどれだけ深みのある言葉遣いができるかにかかっている。

医学と同じように、判断ミスを見つけるのは注意深い診断が必要であり、そのために

は適切な言葉が欠かせない」

 

 

▼新規事業や多角化は「確かにやりたいし、うまくいけばいいけど、難しいからやら

ない、やるべきではない」というのが、少し前までは日本でも欧米でも企業の基本

スタンスでした。

ところが、ここ数年、大企業にとって新規事業、多角化の話はとってもホットです。

 

 

▼不確実性への挑戦

実は新規事業に限らず、既存の事業においても、新戦略を実行するということは

「不確実」「予想外」にどう対応するかであると言っても過言ではありません。

 

 

▼環境変化が激しい今の時代、経営の舵取りをすることは大変難しいことが改めて

認識できるのではないでしょうか。

インターネットの業界などを見ると、あるとき「時代の寵児」だったのに、いつの

間にか消えていく企業も少なくありません。

フランク・ナイトが数値的に確立を計測できない事柄を「本当の不確実性」と呼ん

で「リスク」を区別し、利益(あるいは競争の勝ち負け)の源泉とは不確実性であ

ると指摘したのはそういう意味です。

難しいから差がつくのです。

 

 

▼事業計画の大半は顧客に出会ったとたん破綻する。

プロボクサーのマイク・タイソンの言葉を借りれば「敵はいろいろ作戦を考えて

くるが、顔面に一発パンチをお見舞いすれば終わりだ」。

 

 

 

▼いまどき5年計画をつくっているのは、ベンチャーキャピタリストと旧ソビエト

連邦くらいなものだ。こうした計画は、大体夢物語で、時間の無駄だ。

 

 

▼社会学の泰斗、ミシガン大学のカール・ウァイク教授の言葉には次のようなもの

があります。

「私が経営者たちによく言うのは、なんでも計画したいという誘惑に勝てという

ことだ。ほとんどのプランは、細かすぎるし、そうしたプランを立てると、ここ

まで細かく見たのだから大丈夫だという幻想に陥って、計画外のことが起きても

気づかなくなってしまう」

 

 

▼事業計画にそって事業を展開するのではなく、(粗削りのアイデアをベースに)

失敗を次々と経験し、絶えず顧客から学びながら、当初のアイデアの守勢を続け

ること。

 

 

▼そのためのキーワードは、MVP、顧客からのフィードバック(実験)、仮説検証

と学習の3つです。

 

 

▼まず第一印象として「家柄なんて」と思うわけです。

例えば、最近の東大生の両親の年収が高いというニュースを聞いても、親にお金

があると、子どもにいろいろ投資ができる。

羽振りがよかったりするのは、本人の実力ではなく、親の恩恵だ、そんな話は

よく聞きます。

成績のほうは私とどっこいどっこいだったスキー部時代の同期が「奇跡的に」

外交官試験に合格したのですが、合格者の集まりでは外交官2世とか政治家の息子

とかがごろごろいて「実力で受かったのは俺だけかと思った」と冗談を言っていま

した。

 

 

▼「家柄のいいボンボン」が「優秀な努力家」に比べて、何もかもだめかといえば、

そんなことはないのです。

 

 

▼「家柄のいいボンボン」のほうが何事においても余裕がある、少なくともそのように

見えることも確かではないでしょうか。

悪くいえば「おっとりしている」ということですが、常に焦っている、無駄を省くこ

とばかり考えている人間に比べ、人間の器が大きい気がします。

要は、家柄や育ちという「環境」がもたらす間接的な効用はバカにできないということ

です。

例えば、本書の杉山鹿之助は、藩政の中枢にいた父、あるいはその友人を通じて、

政に関する様々な情報が入ってきます。門前の小僧と同じに、無意識のうちにそうした

視点、問題意識が育つとしても不思議はありません。

また、「家柄のいいボンボン」であっても、いつかは自分がその家を継ぐのだと言われ

て育てば、「当主(ビジネス的に言えば経営者またはオーナー)の視点から、いろいろ

なものを見ているわけです。

 

 

▼「家柄の効用」としてもう1つ大切と思うのは、お金の使い方についてです。

人生の幸福度は「お金をいくら持っているか」ではなく、「お金をどううまく使ったか」

で決まります。

 

 

▼庶民は、こうした「節約」がともすれば「ケチ」どころか「ケチをこじらす」ことに

つながり、お金って、目的なのか手段なのか分からなくなったりします。

それに比べて、「家柄のいいボンボン」はお金の使い方、もっと言うと「お金の生かし方」

を知っているような気がします。

 

 

今日も社長業を楽しみましょう。

 

 

 

 

 

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こんにちは、大阪駅前の税理士法人トップ財務プロジェクトの岩佐孝彦です。

今日の一冊はこちら。

 

 

45歳から5億円を稼ぐ勉強法』植田統(阪急コミュニケーションズ)

 

 

それでは本日の赤ペンチェックを見てみましょう。

 

 

▼「45歳から5億円を稼ぐ勉強法」とは何か。

まず、5億円を稼げるかを考えてみると、それは2000万円×25年だ。

つまり、45歳から70歳まで、バリバリの現役を続けて、毎年2000万円

稼ぎ続ければ到達可能な数字だ。

決して不可能な数字ではない。

 

 

▼「45歳」は、どういう意味を持っているか。

45歳は、人生90年時代のちょうど真ん中。

22歳で会社に入り、65歳で退職するとすれば、会社人生の真ん中でもある。

重要なターニングポイントだ。

そういう重要な時期だからこそ、45歳で人生戦略を練り直す必要がある。

 

 

▼会社に入ったら、その瞬間から選別が開始されている。

その結果が明らかになってくるのが、同期から部長が誕生する45歳ごろ

なのである。

ここで部長になれないのなら、将来執行役員や取締役に昇進することなど

あり得ない。部長になれなければ、会社で紹介してくれる再就職先もあま

りいいところは回ってこない。

こうして、日本の会社に勤めているサラリーマンにとって、45歳が会社人

生のターニングポイントになる。

私がいたような外資系の世界だと、事態はもっと深刻だ。

45歳を境に失業し、独立コンサルタントの道を歩む人が増えてくるのである。

 

 

▼45歳から昇進できれば、年収は上がっていき、そのうち2000万円に到達する。

45歳でその勝負に負けると、逆に年収がドンと下がる。

55歳を超えてくると、役職定年になる会社も多く、年収がいきなり3割、4割と

下がってしまう。

これがターニングポイントの現実だ。

 

 

▼ターニングポイントを迎えた人は、もう一度、自分のキャリアを一から作り直す

気概で仕事に臨んでいかないと、豊かな老後の世界は開けてこない。

70歳まで現役を続け、5億円を稼ぐなど夢のまた夢になってしまう。

 

 

▼45歳になり、同期から部長が出てくると、差が歴然としてくる。

会社にある部長のポストは限られているから、部長の椅子に座れる人は一握り。

部長になった人は、将来の役員の椅子も見えてくる。

仮に役員になれなくとも、子会社の役員の椅子なら確実だ。

しかし、課長、次長止まりの人はそうはいかない。子会社に転籍し、年下だが

本社では部長まで昇進した役員に仕えるか、窓際族となり、日がな一日新聞を

読んで過ごすか、取引先に転籍して頑張ってみるかの選択を迫られる。

 

 

▼細切れ時間に集中する

この10分間にいかに集中するかが勉強の成果を上げるための勝負である。

そのためには、どうしたら集中できるか、自分でパターンを作ってしまう

とよい。

勉強に入る前に運動をしたほうがいいという人がいれば、体を動かせばいい。

音楽を聞きながらの方が集中できるという人なら、好きな音楽をかけて集中

すればいい。

 

 

▼私の場合、司法試験前はこんな勉強法をとっていた。

ウィークデイは、朝家を出て、早めにオフィスの近くに行き、スターバックス

に入る。そこで1時間ほど勉強する。

 

 

▼朝1時間を活用する

細切れ勉強法の一番の時間の供給源が、朝の1時間である。

 

 

▼頭がリフレッシュしている。

 

 

▼自分が早起きしさえすれば、いつでも時間を取ることができる。

 

 

▼たぶん、この朝の1時間が作れない人は、根気のいる勉強を続けることが

難しい。

なぜなら、夜1時間作ろうと思っても、仕事が終わらなかったり、外せない

飲み会が入ったりして、常時1時間を捻出することができないからだ。

 

 

▼それから1時間が勉強タイムだ。原稿を書かなければならないときは、

パソコンをスタートアップして、すぐに打ち始める。

これは集中するのに一番簡単だ。手を動かさなければならないし、文章を

自分の頭からひねり出さなければならないから、他のことを考えている暇

はなし。スッと集中できる。

 

 

▼そもそも、45歳になった人が、1日に5時間も6時間も集中して勉強すること

など、できるはずがない。絶対に集中力が続かない。

 

 

▼2日続けて飲みに行かない

2日続けて飲みに行ってはダメだ。誘われても断る、強い意志を持とう。

これは飲みに誘われたときだけではない。遊びも同じだ。

勉強を始めたら、一番長い時間を投入できるのは土日である。

2日続けて遊びに行ってしまっては、一番大事な勉強ができなくなる。

「1日に2時間以上勉強しない」と言ったが、これは平日の話。

土日ぐらいは、1日に4、5時間ぐらい頑張って勉強しないと、同じ資格

を目指している学生に太刀打ちできない。

 

 

▼無駄な時間をそぎ落とす

漠然とやっている仕事、アウトプットの出ない仕事なら、早めに切り上げ、

アウトプットの出る仕事に集中したほうがよい。

特に何か成果につながったと胸を張って言えない時間は、ほとんどが無駄

な時間である。これを徹底的にそぎ落とせば、勉強の時間が1,2時間は生ま

れてくる。

 

 

▼土日はもっと無駄な時間のオンパレードだ。朝9時、10時まで寝ている。

起きてからもボーっとしていて、午前中が終わる。

昼食を食べて、テレビを見ていると、もう夕方。ようやく、夜になって

勉強する気になるが、どうも気乗りしない。

これでは、貴重な土日が全く無駄になる。

こうならないために、生活のリズムを極力守ることが大切だ。

 

 

今日も社長業を楽しみましょう。

 

 

 

 

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こんにちは、大阪駅前の税理士法人トップ財務プロジェクトの岩佐孝彦です。

今日の一冊はこちら。

 

 

世襲企業の興亡  同族会社は何代続くか』有森隆(さくら舎)

 

 

それでは本日の赤ペンチェックを見てみましょう。

 

 

▼世襲&同族企業には四(死)の盲点がある。

一つ目は、公私混同。経営者が企業を私物化することだ。

二つ目は、骨肉の争い。

三つ目は、血は、水より濃いことを態度で示す親バカ(ちゃんりん)。

四つ目は、自信過剰。運がよくて企業が発展したのに自分の力だと錯覚する。

 

 

1.大王製紙(井川家) - 二代目〝中興の祖″の独裁

▼106億円を使い込んだ三代目の逮捕

<大王製紙あっての井川家。井川の家はすべてにおいて大王製紙の利益を優先させる>

大王製紙の創業者、井川伊勢吉は1990年に亡くなる直前、『井川家の心』と

名づけた家訓を残した。

倒産の屈辱を味わった伊勢吉がいまわの際に一族に伝えたかったのは「会社を

強くしなければならない」という創業者の執念であった。

だが、創業家三代目の井川意高にとって、家訓はまったく無意味だった。

会社を財布代わりに使い、大王製紙のブランドイメージを失墜させた。

 

 

▼高雄は、幼少のころから徹底した英才教育をおこなった。

小学生のころには、愛媛の実家から飛行機で東京の塾に通い続けたという

エピソードが残る。名門・筑波大学付属駒場高校から、東京大学法学部に

現役で合格した。

高雄は帝王学と称して、惜しみなく金を与えた。自分の金を使って遊び方

を覚えさせる、というのがその理由だった。

意高は東大在学中から、銀座の高級クラブで豪遊していたという。

 

 

▼〝中興の祖″と畏怖されてきた父親の影響力から抜け出せるのは、夜の

世界だけである。東京・八重洲の東京本社とは目と鼻の先の銀座は避け、

気楽に遊べる六本木や麻布に、毎日のように足を運んだ。

 

 

▼一晩で5億円をすったカジノ狂い

 

 

▼大王製紙はコンプライアンス(法令順守)をないがしろにしていたわけ

ではない。内部統制制度は、正確かつ無駄なく、法令にしたがって会社

が活動しているかどうかをチェックする体制を整えていた。

ただし、<井川父子をチェックすることは求められていない。大王製紙

グループ内では、井川父子に異を唱えることは求められていないのである>

不祥事の再発を防止するために、特別調査委員会が、井川父子が持つ絶対的

な支配権を薄めるよう求めたのは、大王製紙がいかに異常な状態にあったか

を如実に物語っている。

 

 

2.ワコールホールディングス(塚本家) - 初代に潰された二代目

▼「家督は息子、経理は番頭」が近江商人の流儀

1977年7月23日、ワコール本社定例管理職会議の席で幸一は、「私は

10年後、昭和62(1978)年に社長の椅子を退く。後継者には長男の

能交を推したい」と宣言した。

当時、幸一は56歳、能交は29歳。「十年一節」の経営計画をかかげる

幸一は、退任する10年前に後継者を指名したのである。

このことが社外に公表されると、「企業の私物化」とマスコミから

袋叩きにあった。

能交が社長の器かどうかまだ、まるでわからないのに、なぜ世襲を打ち

出したのか。

近江商人の家系だからというのが、その一つの答えだろう。

京都の商家にとって、最優先事項がイエ(家)の存続である。

家督・家産は当主個人のものではなく、先祖からの預かりもので、子孫に

譲り渡していくものなのである。当主は、イエ(家)・ビジネスを遂行する

一つの機関として位置づけられている。

家督を相続する当主は、必ずしも経営への意思や能力という基準で選ばれる

わけではない。イエを存続させるために、経営は有能な番頭たちに委譲された。

「所有と経営の分離」である。

イエという概念には当主家族ばかりでなく、奉公人までが含まれている。

この考えを幸一は行動で示した。

 

 

▼父・幸一とは、ワコールに入社するまで、まともに会話したことがなかった。

父は仕事で飛び回り、めったに家に帰らなかった。たまに家にいても、会話は

ほとんどなく、よく手が出た。口より先に手が出たのだ。

 

 

▼能交は親父恐怖症になった。会えば叱られるだけなので、父親には、できる

だけ会いたくなかった。

「僕には、反抗期らしきものがないんです」と能交は語っている。

「何かすれば、叱られる。それなら何もしないほうがいい」

消極的で臆病な子供に育った。芦屋大学教育学部を卒業したものの、父親が

いるワコールには入りたくなかった。

 

 

▼父親の目が黒い間、息子が我慢に我慢を重ねている場合、ひとたび親父が

亡くなると、それまでたまっていた不満が爆発して、大失敗する。

幸一はそれを怖れた。小さな失敗を経験させることによって大失敗を回避

できた、というのである。

まことに苦しい、幸一の言い訳である。

幸一は結局、能交から子離れできなかった。一方、能交は親離れできなかった。

 

 

▼父親や、幸一の側近たちは、神輿にかつがれているはずの能交が、突然神輿

から降りてきて、新規事業について直接指示を出すことが理解できなかったの

ではなかろうか。

経営は番頭に委譲するのが、近江商人のしきたりだったからである。

能交は、自ら経営を継承していこうとする意思を持っており、同族企業とはいえ、

欧米の経営者の心情に近かった。

父親と息子の経営に対する考え方は水と油。混じりあうことはなかった。

 

 

▼ボンボンが手玉に取られただけ、大失敗のM&A

ワコールによるPJの買収は大失敗だった。伸び悩む下着部門を強化する狙いで

買収したのだろうが、後ろ向きの案件の後始末に追われた。

 

 

▼ボンボンの能交よりも、美佳のほうが役者は数段上。

PJのM&Aでは、能交は美佳に手玉に取られたことになる。

そして、これからも巨額の配当金の支払いを約束させられているようなもの

なのだ。

 

 

3.セイコーホールディングス(服部家) - 華麗なる一族の骨肉の争い

▼一族期待のプリンスが突然死

「1987年が分岐点だった」

この年の5月26日、セイコーエプソンとセイコー電子工業の社長だった

服部一郎は、静岡県伊東市の川奈ホテルゴルフ場の富士コースでおこなわれた

国際ロータリークラブ親善ゴルフ大会の最中、あと2ホールを残したところで

急死した。まさにサドン・デス(突然死)。

死因は心筋梗塞。55歳の若さだった。

グループの衝撃は小さくなかった。クオーツ時計でいったんは優位に立った

セイコーは円高やスイス勢の巻き返しにあい、ブランドの輝きが曇ってきた。

 

 

▼創業者の金太郎の死後、「服部一族は相争って半世紀」と揶揄されるほど、

兄弟間の諍いが絶えなかった。本家と分家の争いである。

本家の二代目の玄三が亡くなり、分家の正次が事業を継承し「世界のセイコー」

に押し上げた。正次亡き後は、本家に大政奉還された。

 

 

▼資本と経営の分離が脱・〝服部商店″のカギ

セイコーグループは企業同士の資本関係が希薄である。親会社、子会社の

関係ではなく、創業者一族やその資産管理会社が各社の株を保有する横並

びの関係だ。

セイコーグループは、創業一族が資本家として出資するという、明治時代

からの初期資本投資主義の形態を残している稀有な存在なのだ。

アナリストは「中・長期の資本政策の欠如が求心力を弱め、グループの発展

を阻害してきた」と指摘する。

グループが危機に瀕したとき、分家筋から救世主が出るというジンクスが

ある。〝服部商店″から脱皮できるか否かは、ひとえに資本関係の整理が

できるかどうかにかかっている。

君臨すれども統治せず。資本と経営の分離が急務である。

 

 

今日も社長業を楽しみましょう。

無題

 

こんにちは、大阪駅前の税理士法人トップ財務プロジェクトの岩佐孝彦です。

今日の一冊はこちら。

 

 

『かばん屋の相続』池井戸潤(文春文庫)

 

 

それでは本日の赤ペンチェックを見てみましょう。

 

 

▼亮の齢はもう四十近いはずだ。銀行でそのくらいの齢ともなると、

もう将来は見えている。役員になれるか、支店長止まりか、それとも

支店長にもなれないか。

役員候補なら銀行に残れるが、そうでなければ、ひとり、またひとりと

出向させられ、定年まで銀行に残る者はほとんどいない。

中小企業と小馬鹿に出来たのも、自分の将来がまだ輝いていたからこそだ。

出世欲に駆られた銀行員にとって、昇格の望みがなくなれば、途端に

組織は色褪せ、居づらいものになってくる。

 

 

▼「万が一筆跡が本物であっても社長に正常な判断能力があったかどうか

疑問ですよ。専務の奥さんも、薬で意識がもうろうとしていたときに無理

に署名させたんじゃないかといってますし」

「疑いだしたら切りがないな。仮に本物だとしても、その内容で納得しろ

という方が無理だ」

 

 

▼「会社の株はともかくとして、先代の持ってた預金とかいろいろあるで

しょうに」

「だけど、会社を継ぐってことは借金なんかの保証も継ぐってことなんだぜ。

だったら、万が一のときにはその預金がいるだろうに」

 

 

▼「だけどな、太郎ちゃん。実は俺、親父からは相続放棄しろって言われて

たんだよ。お前は自分で会社作って、そこで頑張れって。だったら、あれが

偽造だろうがなんだろうが、どうでもいいじゃないかって」

 

 

▼「この一か月、兄貴は弁護士を引き連れてきて強引な理屈をこねくり回し

てきた。当然腹も立ったけど、それ以上に悲しくなってきてね。なんでこんな

人間になっちまったんだろうなって。昔の兄貴はそんなんじゃなかったんだぜ。

銀行で何があったか知らないが、だからって散々馬鹿にしてきた会社を寄越せっ

て。そんな都合のいい話はないと思う。そんなにやりたきゃやればいいんだよ」

 

 

▼均にとって、この相続の結末は、いままでの人生を否定するのに等しい

のではないか。

 

 

▼「結局のところ、親子の絆より、会社の繁栄を優先させたってとなのかなあ」

 

 

▼「仕事はゲームだと思え。真剣に遊ぶケームだ。いつもうまくいくゲームなんか

つまらないじゃないか。成功7割。失敗3割。そのくらいの人生のほうが絶対に

楽しいぞ。おれだってそうだ」

松田かばんという会社の経営が義文にとって真剣なゲームだとしたら、それに

勝つために、義文は情を捨てたことになる。

 

 

▼社長、このゲームは社長の負けですよ。

太郎は心の中でそうつぶやいた。今まで自分を支え、慕ってきた者たちを

不幸にするような結末が勝ちゲームのはずはないからだ。

「白水銀行出身の社長となると、これはウチもクビかもな」

そういうと高坂は陰気な顔でため息を漏らした。

 

 

▼「業績不振なのにそんな巨額融資が出来るか?万が一、焦げ付いたりし

たらとんでもないことになる。白水だかどこだか知らないが、ろくな審査

もなく融資してくれるところがあるんなら、そっちでやってもらおうや。

業績が安定してからウチも支援させてもうらうというのも〝有り〟じゃないか」

 

 

▼太郎は、いつだったか飲み会の席でいきいた八田の冗談を思い出した。

「いいか、女と融資は迷ったときには手を出すな、だぞ」

 

 

▼「松田かばんが作ってきたものは、喩えるなら高級車のフェラーリだ。

そのフェラーリが、値段も性能もそこそこの大衆車を作るって話だよ。

フェラーリは、高性能で目玉が飛び出るぐらい高い車だから売れるんだ。

そんな会社が安い車をバンバン作り始めたら、今までの客だって離れて

いくだろう。築いてきたブランドをドブに捨てるようなものじゃないか」

 

 

▼今まで通りの売り上げが確保できるっていうことを証明する必要が

あるんですが。受注状況はどうですか」

 

 

▼「甘いとかじゃなくて、これは経営者の信念の問題だと思います。

経営者だって人間じゃないですか。金のために何でもするような人を、

申し訳ないけど私は応援する気にはなれないんですよ」

 

 

▼代理店の倒産によって、松田かばんが被った売掛金の損失は、三千万円。

だが、そんなことよりももっと大変な事実が明らかになっていた。

倒産した代理店が銀行から借金するのに、松田かばんが連帯保証をして

いたのである。

 

 

▼松田かばんは連鎖倒産の危機だ。

「代理店がまだ小さくて信用力が無かったときに、ウチの親父が借金の

保証をしてやったのがそもそもの始まりのようです。

 

 

▼嘉文は取引先を大事にする男であった。だが、故に断ち切れないしがらみ

というものもあったのかも知れない。断ち切ってしまえば、売り上げの何割

かが消えてしまうという事情もあっただろう。そうなれば松田かばんも赤字

を覚悟しなければならない。

いずれにせよ、代償はあまりにも大き過ぎた。

 

 

▼裸与信というのは、なんの担保ももっていない融資のことだ。

つまり、松田かばんが倒産すれば、五千万円近くが貸倒れて損失になる

ということである。池上信用金庫にとって、一社で五千万円という損失

はあまりに大きかった。

 

 

▼にらみ預金というのは、正式な担保にはなってないのに、融資の担保

として見込んでいる預金だ。だから解約させないようにする。

かつてどこの銀行でも横行していたが、いまでは金融庁の指導でそうした

行為は禁止されている。

 

 

▼「信用金庫取引約定書第五条により、差し押さえ通知が発送された

段階で、御社はすでに期限の利益を喪失されています!」

 

 

▼「親父の病気がわかった後、俺は親父にいったんだ。俺が社長になる

から親父はゆっくり養生してくれって。ところが、親父はだめだといった。

この会社はたぶん潰れるってな」

 

 

▼「そしてこういったんだ。俺が死んでもお前は会社を継ぐな、相続放棄

して、会社は潰せって。職人たちともう一つ会社をつくればいいからって」

 

 

▼「そのとき親父は、連帯保証の件を話してくれたよ。最後までオレには

会社を継がせなかった理由もそれでわかった。兄貴、いくら喧嘩していても、

そんな会社を兄貴に黙って継がせるような親父だと思うか。親父は絶対に

そんことはしないはずだ。あんな遺言を親父が作るわけないんだよ」

 

 

▼最近、均の会社に池上信用金庫が融資したのは、競売に出た松田かばん

本社社屋の落札資金だった。何がなんでも落札したいといった均の執念に、

支店長の八田も本部を強引に説き伏せて融資の承認を取り付けたのだった。

出来て間もない会社に対しては異例の七千万円もの融資は、池上信用金庫

でも稀なことだが、どうせ貸した金は競売申立人である池上信用金庫に

戻ってくるので、平たくいえば「行って来い」だ。

 

 

今日も社長業を楽しみましょう。