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大阪府の中小企業賞与支給実態 ~ 岩佐の定点観測データ

こんにちは、大阪駅前の税理士法人トップ財務プロジェクトの岩佐孝彦

@税理士です。

私が定点観測しているデータは、夏と冬の賞与シーズンにおいて、

大阪シティ信用金庫が発表する『大阪府下の中小企業賞与支給実態』です。

大阪府下1014社の回答で、今年の冬季賞与は以下の通りです。

 
▼賞与を支給する … 57.7%(前年対比3.8%低下)
▼1人当り平均支給額 … 27万8664円(2008年以来の高水準)

 
中小企業の中でも二極化が進んでいますね。
一方、東証一部上場企業の今冬の平均支給額は、
【71万1647円】
です。

中小企業と大企業の格差はまだまだ大きい。

しかし、中小企業でも平均支給額が上昇したのは良いことですね。
御蔭様で、わが社の社員の今冬最高賞与支給グループ
は東証一部賞与平均額を上回りました。
これもひとえに顧問先のクライアントの皆様の御蔭です。

いつも本当にありがとうございます!
顧問先のクライアントからは、100万円超えの賞与支給

のお話も耳にします。

こんな職場で働ける社員は本当に幸せですね。

敬服の限りです。

 

 

 

上げた利益をどうするか?

経営者のお金の有効配分で、頭を悩ませるところ。
私が常日頃言っていることですが、
企業の納税には大きく2つあります。

 
1つは、

 
▼利益をたくさん上げて、法人税をたくさん納めること。

 
もう1つは、
▼社員に還元して給与水準を上げ、社員の所得が増えることによって、

社員が納める所得税を増やす

 
納税は企業の社会貢献の証です。

ただ法人税を納めることだけが納税の方法ではない。

当然、金融機関から資金調達したり、
緊急予備資金を作っておくためには、

利益のすべてを社員に還元するわけにはいきません。
ただ夏と冬の定期賞与以外に、
決算賞与という概念は大変重要です。
日本経営合理化協会発行のCD教材『まかせる経営の進め方』

の著者、重永忠氏はこう言います。

…………………………………………………………………………

決算賞与は、赤字部門があったとしても、
社員全員に対して支給しています。
なぜなら、仕事というのは、
ひとりでやり切れるものではないからです。
私だってひとりでは、
この会社を経営できません。
みんながいるからこそ、
この会社は動いていますし、

ここまで大きく育ててこられたのです。
私は社内で事あるごとに言っていますが、
この会社は徹底した連携プレイで成り立っています。
すべての役割を社員で担う『オール自前主義』です。

どこか一つ欠けても成り立たない

『連携プレイ型の会社』

なのです。

同じ価値観とプロ意識を共有した社員たちが
自分事として働いている。

だから、

みんなで上げた利益をみんなで分かち合おう

という発想になるのです。

…………………………………………………………………………

 

 

株式会社生活の木を率いる経営者のお言葉。
同社は、世界51ヶ国の提携農園から厳選したオーガニック
ハーブや製油など、直営店120店舗、提携店90店舗で
販売されているとか。
人手不足時代の今、お手本にすべき経営者のお一人
でいらっしゃいます。

決算賞与の支給は、

「頑張れば会社は応えてくれる」

という社内のモチベーションを高めてくれます。

 
ただし、決算賞与の税務上の取り扱いに注意!

 
決算賞与は本来、その年度の業績をベースに
支給するのが建前になっています。
決算を締めて利益が確定した後に、
賞与の額を決め、支給すべきものです。
しかし税法では、

期末時点で債務として確定していないものは
未払金として計上できない。

そんな規定になっています。

 
よって、資金繰りの都合で支給額を決定しても、
もし期末までに支給できない場合は…

税務調査でトラブルになりやすい。
ここは注意を!

 
ただ税法上、期末までに未払いでも、
決算賞与の未払計上が認められる要件があります。

 
▼賞与の支給額を個人別に、かつ同時期に支給を受ける
すべての社員に対し、期末までに通知していること

⇒ 『決算賞与通知書』を本人の署名入りで作成を!

 

▼その通知した金額を期末から1ヶ月以内
に支払っていること

⇒ 12月決算法人なら1月末日までに支払え!

 

▼その金額を通知した事業年度で損金経理していること

⇒ 上記をクリアすれば、正々堂々と未払計上を!

 

 

先日、東京のクライアントの社長がこう言われていました。
「先日、私が従業員を信じていると言ったら、
顧問弁護士に笑われたんですよ。

従業員を信じるなんて、あり得ないと…
そりゃあ、裏切られることもあるだろうけど、
こちらから信じてあげないと、

従業員も経営者を信じないでしょう。

何か、弁護士の言葉に違和感を覚えましたよ。」

 

まあ、弁護士先生はお仕事柄、
こういう思考回路になられるのは仕方ありません。
カリスマ中小企業社長として名高い、
小山昇氏(武蔵野社長)にこんな名言があります。

 
『人を信じても、仕事を信じるな』

 
これこそが的を射た言葉であると思います。

今日も社長業を楽しみましょう。

 

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